バリュー投資家のための「米国株」データ分析
―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方
―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方
2020年1月25日紙版発売
2020年1月25日電子版発売
ひろめ 著
A5判/240ページ
定価2,178円(本体1,980円+税10%)
ISBN 978-4-297-11026-0
書籍の概要
この本の概要
「低リスク」かつ「再現性の高い」運用法がここに。
「米国株」でインデックス投資のトータルリターンに勝つ方法を解説!
「株式投資で大きな損はしたくないけど,市場平均をアウトパフォームしたい」
そんなワガママな要望に応えるのが,米国優良株の長期バリュー投資です。
- 優良銘柄を見極める明確な基準
- 銘柄ごとに割安/割高な株価を判断する方法
真に成長を続けてきた珠玉の銘柄はどれか,エントリーするタイミングはどう見極めればいいのかについて米国株を理論的に考察します。
【配当の二重課税で知らず知らずのうちに損してない?】
米国株もしくはETFを長期で保有する際に注意しなければならないのが,配当の二重課税です。
外国税額控除をはじめとする税および確定申告の知識があるかどうかで最終的なリターンに大きな差が生まれます。
知らないだけで手元に残すことのできたはずのお金を失っているかもしれないのです。
実践すれば確実なリターンが約束される「外国株と税金」のキモを丁寧に解説します。
さらに「配当金生活」を目指す方のために配当税率と社会保険料を同時に抑えるテクニックもご紹介します。
読者特典
米国株データ分析サンプルファイル&米国株配当集計Excelシート
- 米国株データ分析サンプルファイル:データ分析の内容理解に役立つ
- 米国株配当集計Excelシート:外国税額控除の確定申告をサポート
上記2点のExcelファイルがダウンロードできる特典付き。
個人投資家の資産づくりを応援するブログ「複利のチカラで億り人」から初の著書が登場です。
こんな方におすすめ
- 米国株に関心がある方
- 米国株を取引していて深く研究したい方
- バリュー投資をしている投資家の方
本書のサンプル
本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。
目次
第1章 ひと握りの優良株に投資する方法
- 1-1 優良株の見分け方
- 優良株の条件
- 個人投資家が優良株に投資する現実的な方法
- 連続増配基準は複数存在する
- 増配スパンが12カ月以内の連続増配
- 暦年(CY)の年間配当を基準にした連続増配
- 会計年度(FY)の年間配当を基準にした連続増配
- 1-2 S&P 500配当貴族指数(S&P 500 Dividend Aristocrats)
- 配当貴族指数の条件
- スピンオフや株式分割された銘柄の扱い
- 銘柄分散の基準
- セクター分散の基準
- リバランスは年4回
- 配当貴族指数の構成銘柄
- 配当貴族指数 vs S&P 500指数
- 1-3 配当チャンピオンと配当王
- 配当チャンピオンの歴史
- 配当チャンピオン(Dividend Champions)の定義
- 配当チャンピオン一覧
- 配当貴族指数と配当チャンピオンの違い
- 配当王の定義
- 配当王 vs S&P 500指数
- 1-4 配当公爵(Dividend Dukes)
- 配当公爵の定義
- 配当公爵リスト
- 配当公爵 vs S&P 500指数
- 1-5 配当貴族指数 vs 配当王 vs 配当公爵
- 最も高いリターンが期待できるのはどれか?
- コラム バークシャー・ハサウェイも優良株の1つ
第2章 バリュー投資の実践術
- 2-1 バリュー投資の本質
- 株価と価値の違い
- バリュー投資の難しさ
- 個人投資家がバリュー投資を成功させる現実的な方法
- 2-2 優良米国株のバリュエーション判断
- 銘柄ごとに割安なバリュエーションを計算する
- 過去のPERから割安/割高な株価を求める手順
- 「四分位数」を使って判断基準を明確にする
- EPSガイダンスから割安/割高な株価を求める手順
- 過去のPSRから割安/割高な株価を求める手順
- 売上高ガイダンスから割安/割高を判断する手順
- 過去のPBRから割安/割高な株価を判断する手順
- 過去の配当利回りから割安/割高な株価を求める手順
- 配当性向の確認
- 重視すべきはトータルリターン
- 2-3 ポートフォリオの作り方
- 優良米国株のバリュー投資で必要な運用ルール
- 投資対象を25年以上連続増配銘柄に絞る
- リスク資産:無リスク資産=90%:10%
- 12~18銘柄に均等分散投資する
- 異なるセクターの割安株にバランスよく投資する
- 保有株の連続増配記録が途切れたら必ず売却する
- ポートフォリオのリバランスを定期的に行う
- 均等加重平均 vs 時価総額加重平均
- コラム インデックス投資にも弱点がある
第3章 「米国株」データ分析の手順
- 3-1 米国株のデータ分析に必要な基礎知識
- 決算データの入手先
- SEC Filingの種類
- Form 8-K(Current Report)
- Form 10-Q(Quarterly Report)
- Form 10-K(Annual Report)
- 『米国株データ分析サンプルファイル』をおともに
- 3-2 PER(株価収益率)推移を求めてグラフ化する手順
- 過去のPERを求めるのに必要なデータ
- 過去の四半期決算発表日(時刻)をExcelに入力する
- (調整後)希薄化EPSをExcelに入力する
- 英語版Yahoo! Financeで株価データを取得する
- 1日ごとの実績EPS(TTM)と実績PERデータを入力する
- 実績PER推移をグラフ化する
- 実績PERの最大値,中央値,最小値を求める
- 四分位数を使ったPERのバリュエーション判断
- EPS成長率の確認
- 3-3 PSR(株価売上高倍率)推移を算出してグラフ化する手順
- 1株あたり売上高からPSR(株価売上高倍率)を算出する
- PSR推移の計算に必要なデータの種類
- 四半期売上高と発行済株式数をExcelに入力する
- 四半期ごとの実績SPS(TTM)を求める
- 1日ごとの実績SPS(TTM)とPSRデータを入力する
- 実績PSR推移をグラフ化する
- 実績PSRの最大値,中央値,最小値を求める
- 実績PSRの割安/割高の目安を求める
- SPS成長率の確認
- 3-4 PBR(株価純資産倍率)推移を算出してグラフ化する手順
- BPS(1株あたり純資産)からPBR(株価純資産倍率)を算出する
- PBR推移の計算に必要なデータの種類
- 四半期ごとの純資産をExcelに入力する
- 四半期ごとのBPSを求める
- 1日ごとの実績BPS(TTM)とPBRデータを入力する
- 実績PBR推移をグラフ化する
- 実績PBRの最大値,中央値,最小値を求める
- 実績PBRの割安/割高の目安を求める
- BPS成長率の確認
- 3-5 配当利回り推移を算出してグラフ化する手順
- 配当利回り推移の計算に必要なデータの種類
- 1株あたり配当金(DPS)と配当権利落ち日をExcelに入力する
- 1日ごとの年間配当と配当利回りをExcelに入力する
- 配当利回り推移をグラフ化する
- 配当利回りの最大値,中央値,最小値を求める
- 配当利回りの割安/割高の目安を求める
- 配当性向の確認
- コラム 集中投資がキケンな理由
第4章 配当にかかる税金の知識
- 4-1 米国株の配当にかかる税金の仕組み
- 米国株で発生する配当の二重課税とは
- 配当の課税方法は3種類から選択できる
- 所得税と住民税で,それぞれ別の課税方式を選択できる
- 住民税と所得税で異なる課税方式を選択するときは
- 4-2 配当の二重課税は外国税額控除で解消する
- 外国税額控除を利用するには確定申告が必要
- 外国税額控除には限度額がある
- 外国税額控除の繰越控除制度
- 4-3 ベストな配当課税方式を選択する
- 個々の状況に応じて最適な組み合わせを選択する
- ベストな配当課税方式を選択するプロセス
- 所得税の配当課税方式を決定する際の考え方
- 扶養に入っている人は総合課税を選ぶ際に注意が必要
- 住民税の配当課税方式を決定する際の考え方
- サラリーマンが住民税の配当課税方式を決定するとき
- 還付額の計算は確定申告書等作成コーナーが便利
- 読者特典『米国株配当集計Excelシート』の使い方
- NISAを活用することで米国株の税率を下げられる
- 4-4 サラリーマンが確定申告するデメリット
- サラリーマンの年間20万円以下申告不要ルール
- 確定申告するときは全所得の申告が必要
- ふるさと納税ワンストップ特例制度も適用対象外に
- 確定申告すると逆に税金が高くなることも
- 4-5 年収ごとの「米国株」配当税率一覧
- 試算条件
- 米国株の年間配当が税引前10万円のケース
- 米国株の年間配当が税引前30万円のケース
- 米国株の年間配当が税引前50万円のケース
- 米国株の年間配当が税引前100万円のケース
- 米国株の配当にかかる最終的な税率を求める手順
- コラム 未来の増税リスクから考える配当税制のメリット
第5章 米国株と配当金生活
- 5-1 配当金生活するときの社会保険料
- 配当収入しかなければ前年所得をゼロにできる
- 国民年金保険料の免除制度
- 全額免除でも老齢年金は2分の1もらえる
- 全額免除でも障害年金と遺族年金の給付額は変わらない
- 退職後は「失業等による保険料免除」を利用する
- 国民健康保険料・介護保険料は前年所得ゼロで7割免除
- 国民健康保険料・介護保険料は自治体ごとに異なる
- 退職翌年度は「所得減少による減免制度」が利用できる
- 前年所得ゼロだと社会保険料はいくらになるか?
- 5-2 配当金生活するときの配当税率
- 米国株の配当収入しかないときの配当税率
- 米国株の配当金生活は株安よりも円高リスクに注意
- 外国所得税0%のADR(米国預託証券)
- 日本株の配当は配当控除が受けられる
- 配当金生活にADRと日本株を組み入れたときの配当税率
- 配当税率の比較
- コラム 多様な生き方が選べる時代になっている