ほしいデータを瞬時に「検索」「出力」するExcel活用術
- 不二桜 著
- 定価
- 1,980円(本体1,800円+税10%)
- 発売日
- 2022.1.26 2022.1.21
- 判型
- A5
- 頁数
- 224ページ
- ISBN
- 978-4-297-12651-3 978-4-297-12652-0
概要
「膨大な顧客名簿から必要なデータをまとめたい」
「バラバラに管理されている商品リストから納品書にデータを取り出したい」
「毎日増える売上データを各部署に振り分けて送りたい」
こんな日々のExcel処理は、データ抽出機能正しく使いこなせば、もっとスピーディに処理できます!
本書では、ビジネス現場での経験豊富な著者が、本当に効率化できる機能を厳選して解説。フィルター、テーブル、関数、アウトライン、クエリ……など、数ある便利機能を正しく使いこなし、「必要なデータをすばやく正確に見つけ出す」抽出方法が学べます。
自己流のExcelに限界を感じている方、Excelでもっと効率アップしたい方には必携の1冊です。
こんな方にオススメ
- Excel初級〜中級者/Excelでたくさんのデータ抽出作業を効率化したい方
目次
はじめに
CHAPTER 1 必要なデータを一瞬で取り出す
1-1 表を必要なデータに一瞬で変える
- 1 フィルター機能で必要なデータだけの表にする
- 2 検索ボックスで部分一致条件を設定する
- 3 フィルターの種類を使い分けて複雑な条件を設定する
- 4 表の形を見直して抽出しやすい表にしよう
- 5 テーブル機能でより自由に抽出する
- COLUMN フィルターやテーブルを使えば入力も加速化できる
- COLUMN テーブルを元の表に戻す
- 6 条件抽出の切り替えや印刷を加速化するコツ
- 7 連番で見やすい表を印刷するためには
- 8 一瞬で集計行や集計列だけの表にする
1-2 元の表とは違う場所に該当するデータを取り出す
- 1 条件枠を作成してデータを取り出す
- 2 別ブックに抽出するコツ
- 3 必要な列だけ希望の並びで抽出する
- 4 表にない検索条件で抽出するには
1-3 変更・追加に対応して抽出結果を変更する【2021/365】
- 1 FILTER関数で条件を満たすデータを抽出する
- COLUMN 「#SPILL!」のエラーに対応する
- COLUMN スピルで入力した数式を作成後に変更・削除する
- 2 FILTER関数を使って複数の条件で抽出する
- 3 条件が表にないときは関数を組み合わせる
CHAPTER 2 別の表・ファイルからデータを取り出す
2-1 表・ブックから検索して取り出す基本
- 1 必要なデータを検索して特定の場所に抽出する
- 2 必要なデータを連続した行や列に抽出する
- COLUMN 「$」記号をスピード入力するには
- 3 大量の列でもスピーディーに抽出する
- 4 抽出時のエラー値を非表示にする
- 5 数式のコピーやエラー処理を不要にする【2021/365】
- 6 検索範囲の左に抽出したい値がある表から抽出する
- 7 クロス表から抽出する
- 8 表の列を追加しないで抽出する
- 9 クロス表からクロス表へ抽出するには
- 10 ピボットテーブルから抽出するには
2-2 どんな検索値でも抽出できるようになろう
- 1 「~以上~以下(未満)」の検索範囲から抽出する
- 2 部分一致や複数の検索値でスピーディーに抽出する
- 3 それぞれの行に部分一致や複数の検索値で抽出する
2-3 複数の同じ検索値すべてを変更・追加に対応して抽出する
- 1 表内の位置がわかればすべて抽出できる
- 2 FILTER関数1つでスピーディーに抽出する【2021/365】
- 3 複数の検索条件で抽出するには
- 4 部分一致の検索条件ですべて抽出する
- COLUMN Power Queryで実現するには
CHAPTER 3 複数の表やファイルからデータを取り出す
3-1 1つの表からデータを抽出できるようにまとめる
- 1 クリップボードで1つの表に一瞬でまとめる
- 2 Power Queryで更新可能な1つの表にまとめる
- COLUMN 独自に設定した行列幅が変更されないようにするには?
- COLUMN Power Queryが使えないときは?
- 3 共通のフィールドを関連付けて1つの表にまとめる
- COLUMN 3つ以上のキーで1つにまとめるには?
3-2 複数の表・シート・ブックから検索して抽出する
- 1 複数のクロス表から抽出する
- 2 複数の表・シートから抽出する
- 3 複数のブックから抽出する
CHAPTER 4 1つの表から複数の表へ項目別にデータを書き出す
4-1 表の形式を変えずに項目別シートに分割する
- 1 2〜3個の少ない数でシートを分割する
- 2 多数の項目でシートを分割する
4-2 スピード最優先で項目ごとのシートに分割する
- 1 ピポットデーブルで瞬時に分割する
- 2 ピボット形式を通常の表に変更する
4-3 並べ替えて項目ごとのシートに分割する
- 1 Power Queryでデータを並び替えて分割・抽出する
- 2 Microsoft Queryでデータを並び替えて分割・抽出する
- COLUMN [ブックの選択]ダイアログボックスが表示されないときは?
4-4 特殊な表を数式で項目ごとのシートに分割する
- 1 同じ検索値に該当する値をすべて抽出する数式をそのまま使う
- 2 数式1つで項目ごとのシートに分割する【2021/365】
- 3 シートごとのシート名作成と抽出する項目変更を自動でおこなう
CHAPTER 5 重複があるデータの探し方
5-1 重複に対処してデータを取り出す
- 1 重複を瞬時に除いた表を作成する
5-2 データの追加や変更に対処して、重複のない表を作成する
- 1 Power Queryで常に重複がない表を作成する
- 2 フィルター+COUNTIF(S)関数で重複がない表を作成する
- 3 UNIQUE関数でデータの変更・追加に対応して重複を除外する【2021/365】
- 4 UNIQUE関数+FILTER関数で重複を除いて抽出する【2021/365】
著者プロフィール
プロフィール
不二桜
大阪府大阪市在住。
PC雑誌「アスキーPC」(1998年4月〜2013年8月)で、Excel関数の連載を9年間行う。同時にテクニカルライターとして、多数のムック、雑誌、書籍を発売。現在は、フリーでさまざまな企業の集計業務に携わりながら、その実務経験をもとにOffice関連の書籍の執筆を行う。直近の著書に『Excel集計・抽出テクニック大全集』『Excel最強集計術』(技術評論社)がある。
著者の一言
本書は、Excelで作成した表から必要なデータだけを、どうすれば日々の業務が滞らないように、スピーディーに取り出せるかをまとめた本です。
日々の業務では、さまざまな状況から、作成済みの表から取り出すための抽出作業が必要になります。たとえば、以下のようなときです。
少ないデータなら、必要なデータだけを行列の非表示で表示したり、コピーして指定の表に貼り付けるといった作業でも対応できるかもしれません。しかし、大量のデータが必要な場合は、大量の行列の非表示作業による時間のロス、間違ったデータや重複したデータのコピーで正確なデータを取り出せないミスが生じます。
そこでExcelには、動作が不安なコピペや行列の非表示に頼らなくても、大量のデータでも表から容易に取り出せるように、さまざまな抽出機能が用意されています。特に、最新バージョンのExcel2021/Microsoft365では、抽出に特化した関数が追加され、表からの抽出作業がより手軽にできるようになっています。
Excelの機能の中で、本書で抽出のために利用する機能は以下のとおりです。
これらの機能を使用して、以下のようなさまざまなデータの取り出しを初心者でも対応できるように解説します。
ただし、コードの記述が苦手なユーザーでも利用できるように、クエリーやマクロでコードの記述を変更するなどの操作までは解説していません。また、本書のサンプルは、操作がわかりやすいように、おもに同じ名簿・売上表を使用して解説しています。普段の業務で使用する表からの必要なデータの取り出しに困ったときは、本書の解説を参考にしてみてください。
本書は、「なんとかExcelの機能や数式だけでデータをスピーディーに探し出し、出力したい」というユーザーのために、データ抽出の基本から応用までをひととおりマスターできるExcel本です。