【改訂3版】情報倫理 ネット時代のソーシャル・リテラシー
2023年3月16日紙版発売
2023年3月16日電子版発売
髙橋慈子,原田隆史,佐藤翔,岡部晋典 著
A5判/224ページ
定価1,628円(本体1,480円+税10%)
ISBN 978-4-297-13415-0
書籍の概要
この本の概要
写真や動画の投稿,リモートワークの普及など,ここ数年で私たちはよりインターネットを利用するようになりました。
こうしたサービスのおかげで,私たちの生活はより豊かになった一方で,注意しなければいけないことも増えてきています。
本書では,豊富なイラストと図解で,「インターネットを通じたコミュニケーションで,気を付けるべきことは何か」「情報発信をする上で,してはいけないこととは何か」といったルールやモラルを学べます。
改訂に伴い,著作権や肖像権についての記述を追加しました。
これからのIT技術に対応したリテラシーを身に付けることができます。
こんな方におすすめ
- 「情報倫理」「情報リテラシー」などを受講する方
- これからのIT技術利用にあたり,注意すべきことを知りたい方
本書のサンプル
本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。
目次
情報倫理とは
- 倫理とは何か
- 「倫理学」の意味
- 応用倫理学としての情報倫理
- 社会的ジレンマ
- 情報倫理が指す範囲
- 情報倫理が重要になってきたわけ
- 情報倫理で取り扱われる領域
情報通信社会とインターネット,進化と変遷
- 情報社会は1960年代から始まった
- テレビ,新聞。マスメディアによる情報発信
- 情報が社会を変える第三の波
- さらなる変化。情報通信社会の到来
- インターネットの誕生と広がり
- インターネットの通信技術「TCP/IP」と基本ソフト「UNIX系OS」を採用したことが鍵
- 現代の「情報」の4つの特性を理解しておこう現実社会とネット社会が融合した「Society 5.0」へ
ネット時代のコミュニケーション
- インターネット以前の連絡手段
- インターネットが時間,距離の制約をなくす
- メールは,相手を特定した連絡手段
- 手軽で簡単。メッセージングサービス
- ネットを使った音声通話・ビデオ通話・Web会議
- Webを使った情報発信
- Webより簡単に情報発信できるブログ
- 人と人とのつながりを促す,ソーシャルネットワークサービス(SNS)
- ネットマナーに気をつけよう
メディアの変遷
- 「情報」と「メディア」
- 言語と文字の発明
- 教育と識字率
- 紙と印刷:アジアのメディア
- 活版印刷の成立と影響
- マスメディアの成立
- 画像・動画メディア
- 音声メディア
- 通信・放送の発展
- マスメディアの時代からネットワークの時代へ
メディア・リテラシー
- 「メディア・リテラシー」の定義
- 「メディア・リテラシー」教育の必要性
- テレビの仕組みと見方,考え方
- 情報の伝えられ方と読み取り方
- 広告の動向,新しい動き
- インターネットが変えるニュース
- メディア・リテラシーを高めるには
情報技術とセキュリティ
- 何故,インターネットには危険があるのか?
- 外部と内部の両方にある脅威
- 外部からの脅威,ウイルス
- 不正アクセスに備える
- サーバー攻撃の踏み台にならない
- 天災にも備える
- 内部からの脅威にも留意する
- 自分のパソコンを守るためにしておくべきこと
- 情報を守るための仕組み「暗号化」と暗号を解く「鍵」
- インターネットやメールを利用するときのセキュリティ対策としてすべきこと
- スマートフォンでもセキュリティを意識しよう
インターネットと犯罪
- 減少しないサイバー犯罪
- ウイルスだけではない不正プログラムの被害
- 情報をこっそり送り出す「スパイウェア」
- コンピューターを自在に操るボット
- 「人質」を取り脅迫してくるランサムウェア
- フィッシング詐欺による情報の不正入手
- インターネット上の違法・有害情報に対する法的対応「プロバイダ責任制限法」
- ソーシャル・エンジニアリングを理解しておく
- サイバーテロ対策への取り組み
- 国と国との連携で取り組む
個人情報とプライバシー
- 変わる「プライバシー観」
- OECDによるプライバシーガイドライン
- 日本の「個人情報保護法」を知る
- データ活用時代に向けた個人情報保護法の改正
- 個人情報保護法の基本的な考え方
- 「個人情報」の定義
- 「個人情報保護法」の対象
- 「個人情報」の取り扱いで守るべき4つのルール
- 個人情報を行政が適切に活用していく仕組み,マイナンバー法
- マイナンバー制で懸念される危険
- オープンデータの利活用へ
- プライバシーを守っていくのは自分自身
知的所有権とコンテンツ
- 知的所有権とは何か
- 著作権
- 著作者人格権
- 著作権条約と著作権の保護期間
- 著作権の保護対象とならないもの
- 著作物の「利用」と「使用」
- 著作権侵害について
- デジタル著作権管理(DRM)
- 情報を「囲い込まない」オープンの思想
企業と情報倫理
- 企業の社会的責任「CSR」
- 地域社会も企業の「ステークホルダー」
- 米国の粉飾決算事件が企業責任の見直しに
- 粉飾防止に「会社改革法」を制定
- 「内部統制」の確立が求められる
- 日本では「新会社法」で内部統制を取り入れる
- コーポレートガバナンス(企業統治)の取り組み
- 企業の信頼を守るITシステム
- ITシステム利用者が守るべき倫理
- 情報セキュリティポリシーを守る
- 企業の内部統制と自由
科学技術と倫理
- 科学技術は,人間の使い方次第
- 原子力を人間はどう使ったか
- 公害が生み出した病気と社会問題
- 技術決定論と社会決定論
- 科学に対する信頼性
- 技術者の倫理
- 防犯カメラによる監視問題
- ビッグブラザー/リトルシスター
- 科学技術を利用する側として
- ゆでガエルと不安
- 科学技術を理解して伝える
ビッグデータとAIの倫理
- ビッグデータと倫理
- 人工知能の定義
- 機械学習と人工知能
- ディープラーニングと人工知能
- 人工知能はどこまで知能か
- ビッグデータとプライバシー
- ビッグデータの法的規制
- 人工知能と倫理
- 人工知能と日本の法律
- 今後の社会の変化と情報倫理
デジタルデバイドとユニバーサルデザイン
- デジタルデバイドは何故起こる?
- 世界での携帯電話によるモバイル通信の普及
- バリアフリーからユニバーサルデザインへ
- ミスターアベレージは誰か
- ユニバーサルデザインの7原則と事例
- 情報機器を使いやすくするための工夫
- ウェブアクセシビリティを高める
- 利用者中心(人間中心)のサービスデザインへ
ソーシャルネットワークサービス(SNS)と情報モラル
- ソーシャルネットワークサービス(SNS)の動向
- 情報の残存性に留意する
- 公開範囲を設定する
- 不正なスマホアプリに注意する
- セクストーション(性的脅迫)に気をつける
- SNSによる人間関係のトラブルにも注意
- SNSでのトラブルに巻き込まれたら
- 誹謗中傷をネットに書かれたら
- セキュリティ対策もしておく
- 「フィルタリング」を利用して危険から守る
情報通信社会とリテラシー
- どのようなIT社会を目指しているのか
- サイバー空間に現実世界が乗る現代
- 情報通信社会を生きる私たちに必要な情報リテラシー
- メディア・リテラシー教育も並行する
- 膨大な情報から自分にとって必要な情報と出会うために
- 情報倫理の教育のこれから
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