【改訂3版】情報倫理 ネット時代のソーシャル・リテラシー

[表紙]【改訂3版】情報倫理 ネット時代のソーシャル・リテラシー

紙版発売
電子版発売

A5判/224ページ

定価1,628円(本体1,480円+税10%)

ISBN 978-4-297-13415-0

電子版

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書籍の概要

この本の概要

写真や動画の投稿,リモートワークの普及など,ここ数年で私たちはよりインターネットを利用するようになりました。

こうしたサービスのおかげで,私たちの生活はより豊かになった一方で,注意しなければいけないことも増えてきています。

本書では,豊富なイラストと図解で,「インターネットを通じたコミュニケーションで,気を付けるべきことは何か」「情報発信をする上で,してはいけないこととは何か」といったルールやモラルを学べます。

改訂に伴い,著作権や肖像権についての記述を追加しました。

これからのIT技術に対応したリテラシーを身に付けることができます。

こんな方におすすめ

  • 「情報倫理」「情報リテラシー」などを受講する方
  • これからのIT技術利用にあたり,注意すべきことを知りたい方

本書のサンプル

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目次

情報倫理とは

  • 倫理とは何か
  • 「倫理学」の意味
  • 応用倫理学としての情報倫理
  • 社会的ジレンマ
  • 情報倫理が指す範囲
  • 情報倫理が重要になってきたわけ
  • 情報倫理で取り扱われる領域

情報通信社会とインターネット,進化と変遷

  • 情報社会は1960年代から始まった
  • テレビ,新聞。マスメディアによる情報発信
  • 情報が社会を変える第三の波
  • さらなる変化。情報通信社会の到来
  • インターネットの誕生と広がり
  • インターネットの通信技術「TCP/IP」と基本ソフト「UNIX系OS」を採用したことが鍵
  • 現代の「情報」の4つの特性を理解しておこう現実社会とネット社会が融合した「Society 5.0」へ

ネット時代のコミュニケーション

  • インターネット以前の連絡手段
  • インターネットが時間,距離の制約をなくす
  • メールは,相手を特定した連絡手段
  • 手軽で簡単。メッセージングサービス
  • ネットを使った音声通話・ビデオ通話・Web会議
  • Webを使った情報発信
  • Webより簡単に情報発信できるブログ
  • 人と人とのつながりを促す,ソーシャルネットワークサービス(SNS)
  • ネットマナーに気をつけよう

メディアの変遷

  • 「情報」と「メディア」
  • 言語と文字の発明
  • 教育と識字率
  • 紙と印刷:アジアのメディア
  • 活版印刷の成立と影響
  • マスメディアの成立
  • 画像・動画メディア
  • 音声メディア
  • 通信・放送の発展
  • マスメディアの時代からネットワークの時代へ

メディア・リテラシー

  • 「メディア・リテラシー」の定義
  • 「メディア・リテラシー」教育の必要性
  • テレビの仕組みと見方,考え方
  • 情報の伝えられ方と読み取り方
  • 広告の動向,新しい動き
  • インターネットが変えるニュース
  • メディア・リテラシーを高めるには

情報技術とセキュリティ

  • 何故,インターネットには危険があるのか?
  • 外部と内部の両方にある脅威
  • 外部からの脅威,ウイルス
  • 不正アクセスに備える
  • サーバー攻撃の踏み台にならない
  • 天災にも備える
  • 内部からの脅威にも留意する
  • 自分のパソコンを守るためにしておくべきこと
  • 情報を守るための仕組み「暗号化」と暗号を解く「鍵」
  • インターネットやメールを利用するときのセキュリティ対策としてすべきこと
  • スマートフォンでもセキュリティを意識しよう

インターネットと犯罪

  • 減少しないサイバー犯罪
  • ウイルスだけではない不正プログラムの被害
  • 情報をこっそり送り出す「スパイウェア」
  • コンピューターを自在に操るボット
  • 「人質」を取り脅迫してくるランサムウェア
  • フィッシング詐欺による情報の不正入手
  • インターネット上の違法・有害情報に対する法的対応「プロバイダ責任制限法」
  • ソーシャル・エンジニアリングを理解しておく
  • サイバーテロ対策への取り組み
  • 国と国との連携で取り組む

個人情報とプライバシー

  • 変わる「プライバシー観」
  • OECDによるプライバシーガイドライン
  • 日本の「個人情報保護法」を知る
  • データ活用時代に向けた個人情報保護法の改正
  • 個人情報保護法の基本的な考え方
  • 「個人情報」の定義
  • 「個人情報保護法」の対象
  • 「個人情報」の取り扱いで守るべき4つのルール
  • 個人情報を行政が適切に活用していく仕組み,マイナンバー法
  • マイナンバー制で懸念される危険
  • オープンデータの利活用へ
  • プライバシーを守っていくのは自分自身

知的所有権とコンテンツ

  • 知的所有権とは何か
  • 著作権
  • 著作者人格権
  • 著作権条約と著作権の保護期間
  • 著作権の保護対象とならないもの
  • 著作物の「利用」と「使用」
  • 著作権侵害について
  • デジタル著作権管理(DRM)
  • 情報を「囲い込まない」オープンの思想

企業と情報倫理

  • 企業の社会的責任「CSR」
  • 地域社会も企業の「ステークホルダー」
  • 米国の粉飾決算事件が企業責任の見直しに
  • 粉飾防止に「会社改革法」を制定
  • 「内部統制」の確立が求められる
  • 日本では「新会社法」で内部統制を取り入れる
  • コーポレートガバナンス(企業統治)の取り組み
  • 企業の信頼を守るITシステム
  • ITシステム利用者が守るべき倫理
  • 情報セキュリティポリシーを守る
  • 企業の内部統制と自由

科学技術と倫理

  • 科学技術は,人間の使い方次第
  • 原子力を人間はどう使ったか
  • 公害が生み出した病気と社会問題
  • 技術決定論と社会決定論
  • 科学に対する信頼性
  • 技術者の倫理
  • 防犯カメラによる監視問題
  • ビッグブラザー/リトルシスター
  • 科学技術を利用する側として
  • ゆでガエルと不安
  • 科学技術を理解して伝える

ビッグデータとAIの倫理

  • ビッグデータと倫理
  • 人工知能の定義
  • 機械学習と人工知能
  • ディープラーニングと人工知能
  • 人工知能はどこまで知能か
  • ビッグデータとプライバシー
  • ビッグデータの法的規制
  • 人工知能と倫理
  • 人工知能と日本の法律
  • 今後の社会の変化と情報倫理

デジタルデバイドとユニバーサルデザイン

  • デジタルデバイドは何故起こる?
  • 世界での携帯電話によるモバイル通信の普及
  • バリアフリーからユニバーサルデザインへ
  • ミスターアベレージは誰か
  • ユニバーサルデザインの7原則と事例
  • 情報機器を使いやすくするための工夫
  • ウェブアクセシビリティを高める
  • 利用者中心(人間中心)のサービスデザインへ

ソーシャルネットワークサービス(SNS)と情報モラル

  • ソーシャルネットワークサービス(SNS)の動向
  • 情報の残存性に留意する
  • 公開範囲を設定する
  • 不正なスマホアプリに注意する
  • セクストーション(性的脅迫)に気をつける
  • SNSによる人間関係のトラブルにも注意
  • SNSでのトラブルに巻き込まれたら
  • 誹謗中傷をネットに書かれたら
  • セキュリティ対策もしておく
  • 「フィルタリング」を利用して危険から守る

情報通信社会とリテラシー

  • どのようなIT社会を目指しているのか
  • サイバー空間に現実世界が乗る現代
  • 情報通信社会を生きる私たちに必要な情報リテラシー
  • メディア・リテラシー教育も並行する
  • 膨大な情報から自分にとって必要な情報と出会うために
  • 情報倫理の教育のこれから

著者プロフィール

髙橋慈子(たかはししげこ)

テクニカルコミュニケーションの専門会社 株式会社ハーティネス代表取締役

慶應義塾大学,大妻女子大学 非常勤講師

一般社団法人人間中心社会共創機構 理事


原田隆史(はらだたかし)

同志社大学 免許資格課程センター 教授

同志社大学大学院総合政策科学研究科 教授

国立国会図書館 電子情報部 非常勤調査員。Project Next-L 代表

専門:図書館情報学,図書館システム


佐藤翔(さとうしょう)

同志社大学 免許資格課程センター 准教授

専門:図書館情報学


岡部晋典(おかべゆきのり)

図書館総合研究所 主任研究員

専門:図書館情報学