著者の一言

昨今、政府による様々なスタートアップ支援策の実施や独立系VC・CVCの増加、スタートアップ企業への就職・転職の一般化などにより、日本におけるスタートアップ企業の設立が増加しており、様々な新しいサービスがスタートアップ企業により提供されている。また、ブロックチェーンやAI、5Gなどの技術の進歩に伴い、スタートアップのサービスを支える技術も、より複雑なものへと変化してきている。

本書は、そのような時代の流れの中で、今後、あらゆるサービスのインフラとなり得る可能性を持っているブロックチェーン技術をその核とするWeb3のビジネスについて法務の観点から解説を行うものである。

本書では、既に明確化された法規制について簡潔にまとめるとともに、未だ法的な解釈が定まっておらず、今後、法規制がなされるであろう点についても取り上げ、現状における議論の状況を整理することで、新しくWeb3ビジネスを始めようとする方や既にWeb3ビジネスを行っている方などの一助になればと思っている。ただし、本書ではあくまでもWeb3ビジネスに関する一般論を述べているに過ぎない点についてはご留意いただきたい。

本書が、Web3に携わる方々の業務に役立ち、Web3の健全な発展に寄与することを願っている。

(⁠⁠はじめに」より)

弁護士法人 GVA法律事務所(ジーヴァほうりつじむしょ)

『法務を通じて挑戦を支援し,依頼者と共に豊かな社会を実現する』を掲げ,他の法律事務所に先駆けてスタートアップ企業の支援を中心としたリーガルサービスを提供する。会社設立からサービス設計,ファイナンス,IPO,M&A対応まで,企業が必要なあらゆる法務領域のサポートを行う。2012年設立以来,顧問先数は上場企業も含めて累計700社を超える。所内に産業別チームを各種設置し,Web3チームを中心にWeb3ビジネスの法務支援に注力している。