Graphic voyageシリーズ日本産サンショウウオ図譜
2025年4月15日紙版発売
松井正文 著,関慎太郎 写真
B5判/312ページ
定価4,950円(本体4,500円+税10%)
ISBN 978-4-297-14834-8
書籍の概要
この本の概要
本書は,日本に生息する全てのサンショウウオの種を網羅し,貴重な生態写真と詳細な解説でその多様性と魅力を伝える本格図譜です。
小型サンショウウオの希少種にも焦点を当て,筆者自身の観察記録や研究を交えながら,酵素蛋白やミトコンドリアDNA解析を用いた新種記載や分類研究の進展についても詳述。
生態写真では,自然のなかでの暮らしているシーンはもちろん,卵から幼生,成体の姿も収めているので,種の特徴が視覚的にも楽しめます。
愛好家や研究者はもちろん,一般の観察者にも親しめる内容になっているので,サンショウウオの魅力を深く知るとともに,その多様性についても考えるきっかけを与えてくれる一冊です。
ぜひ一度手にとって見てください。
こんな方におすすめ
- 両生類ファン
- サンショウウオの愛好家
※日本産サンショウウオについて詳しく知りたい方に,とくにオススメです。
- 著者紹介
松井正文(まついまさふみ)
1950年長野県上田市生まれ。
京都大学理学博士,京都大学名誉教授,日本爬虫両棲類学会名誉会員。
東アジア,東南アジア産の両生類の進化の歴史を探るとともに,その保全に取り組んできた。
国内では小型サンショウウオ類の系統進化を,国外ではマレーシア,タイ熱帯雨林を中心にカエル類の多様性を調べている。
『日本カエル図鑑』(共著,文一総合出版),『動物系統分類学爬虫類 II.』(中山書店),『両生類の進化』(東京大学出版会),『カエル――水辺の隣人』(中公新書),『小学館の図鑑NEO 両生類・はちゅう類』(小学館),『これからの両棲類学』(編著,裳華房),『脊椎動物の多様性と系統』(編著,裳華房),『外来生物クライシス』(小学館),『北海道のサンショウウオたち』(共編著,エコ・ネットワーク),『これからの爬虫類学』(編著,裳華房),『日本産カエル大鑑』(共著,文一総合出版)などの著書と,少なからぬ原著論文がある。
- 写真家紹介
関慎太郎(せきしんたろう)
1972年兵庫県神戸市生まれ。
自然写真家。びわこベース代表。日本両棲類研究所・展示飼育部長。
これまで滋賀県立琵琶湖博物館や京都水族館のオープニングに携わり,オオサンショウウオや小型サンショウウオなど両生類をたくさんの方に知ってもらう機会を作った。
緑書房の「はっけん!」や岩崎書店の「うまれたよ!」各シリーズなどを手掛ける。
松井正文先生とは『世界と日本のカエル大図鑑』(PHP 研究所),『日本のカエル:分類と生活史』(誠文堂新光社),『野外観察のための日本産両生類図鑑』(緑書房)などでご一緒させていただいた。
他には,『日本サンショウウオ探検記』(少年写真新聞社)や『特盛山椒魚本』(北九州魚部)など60冊を超える著書を持つ。
撮影の苦労としては,サンショウウオの多くは局所的に分布する種が多く,この本の完成は研究者や地元住民の協力なしでは成し得なかった。
ご無理なお願いを快く引き受けてくださった協力者の皆様に感謝いたします。