この記事を読むのに必要な時間:およそ 1 分
忘れっぽい人にぴったりなデジタルノート,それが「Evernote」です。Evernoteはあなたの代わりに詳細な情報や大切な思い出を覚えておいてくれ,必要なときにそれらの情報をかんたんに取り出すことができます。「第2の脳」とも呼ばれ,人間の脳が物事を正確に覚えておくのが苦手なのに対し,Evernoteはどれだけ複雑な情報でもあっても正確に保持しておくことができます。そのため,Evernoteに情報を預けたあとは,あなたは安心して情報を忘れることができます。
人の脳の苦手分野をEvernoteが補完
Evernoteを使いこなすには,自分が興味をもった情報はすべてEvernoteに預けてしまうことです。Evernoteはデスクトップ版,Webアプリ版,モバイル版があります。そしてデジタルデータ(写真,テキスト,音声,メールなど)ならなんでも放りこんでおくことができ,取り込んだ情報はクラウド上に自動で同期されます。そのため,会社のパソコンで書きかけの資料を,移動中にiPhoneから編集することもできます。
Evernoteには毎月使用できる容量に制限があるため,直接なんでもかんでも入れてしまうのはあまりよい使い方ではありません。そんなとき,Evernoteと連携するWebサービスやiPhone・Androidアプリ,スキャナーなどの機器を利用すると,より便利に快適にEvernoteを使うことができます。本書は,こうした連携サービスやアプリを用いて,情報収集・整理をいかに自分用に使いやすくするかのテクニックを紹介します。
情報をかんたんに引き出せるEvernote
取り込んだ情報をかんたんに見つけ出すことができるのもEvernoteの魅力の一つです。たとえば,Aさんとの打ち合わせを3日後に控えているとします。打ち合わせを円滑に行うには下準備が必要ですね? Aさんの会社の最新業務内容をサイトで調べたり,Aさん自身のブログをチェックして最近どんな活動をしているのか,Twitterでどんなことをつぶやいているのか,そして打ち合わせまでに必要な資料を作成するのに色々なサイトをチェックしたり参考資料を作ったり……と,当日までに頭に入れておきたい情報は山ほどあります。そして「どこかのブログに参考にしたいことが書かれていたけどなんてサイト名だっけ」「そもそもブログだっけ,Twitterだっけ…あー時間がない!」と慌ててしまうことないでしょうか?
そんなとき,自分で調べたWebサイトやブログ,テキストファイル,メールなどAさんに関する情報をEvernoteに預けておくと,「Aさん」という名前をキーに,取り込んだ情報を芋づる式に引き出せます。そして打ち合わせ後も,Aさんに関する情報を追加していくことで,今後の打ち合わせにも慌てることなく,最新の情報をかんたんに見つけることができるのです。
情報を芋づる式に引き出す
自分の感情をそのままEvernoteに保管
最後に Evernoteのおもしろい使い方として,感情をそのままEvernoteに記憶させるという方法があります。たとえば自分の好きな動物が多く掲載されているサイトや自分がもらって嬉しかったメール,自分の子供のころの写真などを取り込んでおき,「かわいい」「うれしい」といったノートを作っておきます。そうすると,落ち込んでいるときや疲れているときに,これらのノートを見返すことで,負のスパイラルから抜け出す"きっかけ"を作ることもできます。
ぜひ本書で「Evernoteを調べればたいていの欲しい情報が手に入る」「Evernoteを調べれば自分が忘れていた記憶と再び出会える」という自分なりのしくみを作ってみてください。