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いきなり私事で恐縮ですが,海外の写真集にはまったことがありました。最初は洋書のお店に出向いて本を探していたのですが,そのうち,日本のAmazonで買うことが増えました。立ち読みができないという欠点はあるのですが,点数が豊富なのと,なにより価格の安さが魅力的でした。その後,ふとしたきっかけでアメリカのAmazonで写真集を探してみたところ,日本のAmazonよりも価格がさらに安く,送料を入れてもまだアメリカのAmazonで購入したほうがお得,ということがわかりました。つまり,「日本の実店舗>日本のAmazon>アメリカのAmazon」の順に,価格が安くなっていたわけです。
なぜこういうことが起きるのかを考えてみると,まず実店舗とAmazonとでは,店舗の維持費や店員さんの人件費が大きいと思われます。また日本のAmazonとアメリカのAmazonとでは,アメリカのAmazonの方がそもそもたくさん売れるだろうということ。それから日本のAmazonまで,わざわざ便で運んできているのでその分が上乗せされているのだろうということが考えられます。その結果,アメリカのAmazonで買うのがお得だ,ということを知っている人とそうでない人とでは,支払う金額に大きな違いが出てくるわけです。つまり,「知らない人は損をする」というわけです。
とはいえ,海外のAmazonで購入するには,英語の文章を読まなければならないし,新しくアカウントも作らなければいけません。それに,安価な配送サービスを選択すると,それだけ時間がかかります(船便なので)。手間でいうと,日本の実店舗や日本のAmazonの方に軍配が上がるのです。こうした手間を惜しんで高いお金を払うのか,それとも手間暇をかけてお金を安く済ませるのか。この選択は,「アメリカのAmazonで買うと安い」ということを知っているかいないかとは別に,個人の判断ということになります。
ですが,ここにこそ,まさに「個人輸入&輸出」のヒントがあるわけです。日本の実店舗やAmazonよりも安い価格で販売しているサイト(アメリカのAmazon)で購入し,その商品を購入した価格よりも少し高い価格で販売すれば,その差額を手に入れることができます。つまり,手間よりもお金を優先する顧客のために,自分が代わりに手間をかけることによって,その分の手間賃を手数料として受け取るわけです。1点の商品だけではその金額も大したことはありませんが,それが10点,100点,1000点ともなれば,立派なビジネスとして成立します。
ここでのポイントは,買う(仕入れる)のも売る(販売する)のも,どちらもネットでかんたんに行える,という点です。海外まで足を運ぶ必要もなければ,実店舗を持つ必要もありません。すべてネットでできる手軽さゆえに,最小のコスト(時間もお金も)で商品の仕入れ/販売を行うことができるのです。これは,大規模な商社などとはちがう,個人レベルの事業主にとっての大きなメリットです。
とはいえ,海外のAmazonやその他のネットショップで商品を購入することは,ネットの敷居の低さゆえに,誰でもできる行為です。誰でもできるが故に,差がつきにくく,すぐにまねをされたり,価格競争で安売りを強いられることになります。そこで必要になってくるのが,「目利きであること」「時流をつかむこと」「アイデアを出すこと」などの,人と差をつけるための努力です。
こうした努力は必要不可欠ですが,それはどんなビジネスでも当たり前のことです。むしろ,「ツールは既に揃っている」ということに着目してください。しかも,それらのツールの多くは,無料で利用できます。英語に自信がない場合は,翻訳ツールがあります。ネットショップも,安価でかんたんに開設できるサービスがあります。仕入れ先となるAmazonなどネットショップへのアクセスも,もちろん無料(プロバイダ費用は除きますが)です。海外のネットショップで商品を購入し,日本のネットショップでそれよりも高い価格で販売する。反対に,日本のネットショップで購入し,海外のネットショップで販売する。こんなシンプルなビジネスを,今すぐ始められる環境が既に整っているのです。さあ,今すぐ,気軽に,個人輸入&輸出の世界に飛び込んでみませんか?