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今こそ統計を学ぶ時!
世の中にはデータがあふれています。ときにはそれらが分析や解析というプロセスを経て予報やニュースになります。たとえば「降水確率が高いから傘を持ってでかけよう」「20代のスマホの利用率はついに90%を超えたらしい」「台風が統計史上最も早いペースで発生」などです。これらはすべて,集積されたデータをもとに算出(分析)されています。そのときに必要になるのが統計学なのです。
私たち自身が日頃ニュース等で見る数字がどのようにして得られたものなのかを知っていたら,また,自分でデータを分析することができたら,もしかしたら数字の見方が変わるかもしれません。データがあふれている今こそ,統計学を知るべき時と言ってもよいのではないでしょうか。
そのような社会を反映してか,高校数学でも「データの分析」が必須科目になったのは記憶に新しいことでしょう。大学入試でも箱ヒゲ図,四分位数を扱った問題が出題されました。
考え方の基本から
とはいえ,何からどうやったらいいのか頭を抱えてしまう方がいらっしゃるかもしれません。本書ではそんな初学者の方でも統計学の基本的な流れがやさしくイメージできるように,果樹園を舞台にして栽培,収穫,重量といったさまざまなデータを取り上げています。どれくらいのデータのどの数字をどうやって計算していくと,特徴や傾向をつかむことができるのか,そしてその傾向は本当に正しいのかを調べるところまでしっかり学ぶことができます。
さらに練習問題では,地域による小売価格の差やある販売商品の広告効果の有無などを推定・検定していきます。社会人の方にはより身近で実践的な例を扱っています。
Excelによる統計分析の方法も紹介
最も身近で使いやすい統計分析のソフトがExcelです。Excelならば使い慣れているという方もいらっしゃるでしょう。統計分析ができる関数やグラフ作成機能が備わっているので,ぜひ活用してみてください。本書では適宜Excelを使った場合のやり方もご紹介しています。
統計学の本質を知り,統計データを読み解く力をぜひ習得してみてください。
- 目次
- 第1章 統計データはどうやってみるの?~統計学の考え方のキホン
- 第2章 データから関係をみつけだそう~相関・回帰
- 第3章 サンプルから考えよう~推測
- 第4章 違いがあるか、慎重に考えよう~検定
- 第5章 統計はどうやって応用するの?~応用のしかた