Azure×EC-CUBEでお手軽ネットショップ構築

第1回Windows AzureとEC-CUBEを使えば10分でネットショップが開ける!

ネットショップ新時代到来!

昨年秋のYahoo!ショピングのストア出店料と売上ロイヤリティの無料化や、BASEをはじめとした各種ネットショップサービスの登場により、ネットショップ業界が盛り上がってきました。

さらに、さまざまな決済手段が登場したことで、消費者自身がオンラインショッピングに対しての心理的障壁が少なくなり、購入することはもちろん、これまでリアル店舗を利用して販売していた業者の方たちも、ネット経由での販売への意識が高まってきていると言えます。

こういう状況の中、特定のサービスを使わず、自前でネットショップを構築し、また、ネットショップ以外のサービスと連携したり、メディアを活用したいというニーズが高まってきました。

このニーズに対応する手段として、⁠レンタルサーバ+(自前での)ECサイトの構築」が挙げられます。今回は、その手段の1つとして「Windows Azure+EC-CUBE」を利用したECサイトの構築、ネットショップの開設のはじめの一歩を紹介します。

自前でネットショップを開設することのメリット・デメリット

自前でネットショップを開設することのメリット・デメリットを挙げてみます。

メリット

メリットは何と言っても、カスタマイズしやすいということです。ショップそのもののデザインはもちろん、たとえば、追加機能を実装したり、他のメディア・サービスと連携する際に、開発することで対応できます。

今回紹介するEC-CUBEであれば、OSSで開発されている特徴から、すでに多くの開発者・ユーザがいることによる豊富な情報、そして、各種機能を実現するプラグインの用意といったメリットがあります。

デメリット

デメリットは、サーバの管理です。とくに、インフラ部分まで自分で用意するとなると、その管理と保守も自分たちで行わなければなりません

ただし、今回紹介するWindows Azureを利用すれば、ほかのクラウドサービスと同様にインフラ自体のメンテナンスはフリーになります。また、初期費用がかからないといった点にも注目したいところです。

実践!Windows Azure×EC-CUBEでネットショップ構築

最後に、Windows AzureとEC-CUBEを組み合わせて、実際にネットショップを開設する流れについて紹介します。

①Windows Azureのアカウントを開設

まず、Windows Azureのサイトへアクセスします。無料評価版のページから、サインインの手続きを行ってください(30日間無料で利用できます⁠⁠。

ここで、携帯電話番号やクレジットカード(およびカード情報)が必要となります。

②新規のWebサイトを構築、EC-CUBEの登録

続いて、画面左にある[Webサイト]を選び、新規(左下)を選んで、新規Webサイトを作ります。

ここで、⁠コンピューティング⁠⁠→⁠WEBサイト⁠⁠→⁠ギャラリー」と進んでいくとWindows Azure向けWebアプリケーションの検索画面に移りますので、⁠EC-CUBE」を選んでください(右下の→をクリック⁠⁠。

ここで、

  • サイトURLの入力(任意)
  • 新しいMySQLデータベースを作成するを選択
  • 東アジアを選択
と設定し、次の画面に移ります。

MySQLの設定については、自動で入力されますのでそのままで、同意文にチェックをして次に移動すれば、EC-CUBE導入の基本設定は完了です。

③EC-CUBEのインストールと店舗設定

最後に、店舗の設定を行います。

まず、作成したWebサイト上でEC-CUBEをインストールします。次を進んでいくと、各種設定画面(ECサイトの設定)に移ります。ここで、店舗情報を入力します。

  • 店名
  • 連絡用メールアドレス
  • ログインID(管理者用)
  • パスワード(ログインIDに対応するもの)
  • ディレクトリ(管理画面)

以上を入力後、次へ進みます。

このあとは、標準値のまま次へ進んでいけば問題ありません。最後に管理画面が出てきますので、先ほどのログインIDとパスワードでアクセスし、ホーム画面が登場すれば完了です。

インフラからアプリまで一括で設定できる!

ここまでの解説でもわかるように、Windows AzureとEC-CUBEを使うと、インフラの準備からアプリのインストールまでを一括で登録・設定でき、そのままネットショップ開設が行えます。

このあたりについては、たとえば、外部のECサービスを使えば、販売だけに専念できるというメリットもありますが、Windows Azure×EC-CUBEの組み合わせを使うと、ドメインを自由に選んだり、ネットショップそのもののデザインや機能をカスタマイズできるメリットがあります。加えて、初期の準備コストが大幅に削減できます。

これから、ちょっとユニークなネットショップを解説したいと考えている方は、ぜひこの組み合わせを試してみてください。

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