概要
明和電機社長・土佐信道 推薦!
「ホモサピエンスが文明を発達させることができた理由,それが「無駄づくり」。本書を読めばそれがよくわかります。 ※この本を読んでも,役に立つものはまったく作れません。ご注意ください」
頭の中に浮かんだ不必要な物を何とか作り上げる「無駄づくり」を続けてきた“無駄なもの発明家”が,ついに子ども向けに工作のアイディアと方法をわかりやすく解説!
ポンコツなロボットも,ぶさいくなぬいぐるみも,無駄づくりなら大成功!
世界で君だけしか思いつかない「無駄」を生み出そう!
【特徴1】誰でもはじめられる“ゆるゆる”なものづくり入門書!
「作りながら読む」「簡単なことのプロになる」「自分で考える」というコンセプトのもと,手に入りやすい道具・素材で工作を行います。最初は作り方の解説をしながら,道具同士をくっつけるだけの簡単なところからはじめるので,どなたでも工作を楽しめます。
【特徴2】プログラミングも発想術も身につくSTEM教育にも役立つ一冊!
書籍の後半では初学者にもやさしいマイコンボード・Arduinoを用いたプログラミングも行います。さらに,自分でアイディアを考える方法も取り上げるので,発想から生み出せる力が育ちます。エンジニアリング,プログラミング,発想力と,これからの時代に必要とされる能力を楽しみながら伸ばせるため,STEM教育・STEAM教育にも役立ちます。
【特徴3】SNSやメディアをにぎわせた「無駄づくり」のレシピを大公開!
「インスタ映え台無しマシーン」をはじめとする「無駄づくり」のつくり方も紹介しています。はさみなどの手ごろな工作道具と電子部品,そして段ボールなどの身近な素材があれば,かんたんに「無駄の再発明」を体験できます。
「無駄づくり」のファンの方はもちろん,ものづくりに興味を持つお子さんや,夏休みの研究に悩んでいるお子さんがいるご家庭にもおすすめの一冊です!
こんな方におすすめ
- ものづくりに興味がある子
- 変なもの・面白いものを作ってみたい子
著者から一言
無駄って悪いもの?
わたしは,無駄なものをつくるプロです。無駄なものをつくることが仕事の,無駄のプロフェッショナルなのです。わたしは,無駄を愛しているのですが,世間ではまだまだ「無駄は悪いもの」という考え方の人が多いようです。余計なことをして遊んでいると,「無駄なことしない!」とおこられたり,好きなものを買うと「また無駄づかいして!」とおこられたり。これを読んでいるみんなはどうでしょうか? 無駄って悪いものだと思いますか?
「大失敗」を「大成功」に!
無駄というのは,人生,いや,世界においてとても大切なことです。それが回り回って人の役に立つものになることもあります。
周りにも,無駄を大切にしたからつくられたものがたくさんあります。たとえば,付せん。ある研究者がすごく強い接着ざいを開発しようと研究していたら,なぜかすごく弱い接着ざいができあがってしまいました。これは失敗です。ですが,この失敗を「なにかに使えるかも?」と考えて,できあがったのがはってはがせる「付せん」です。無駄を大切にすることは,失敗を広い心で受け入れることなのです。
大勢が失敗だと思っていることを成功にすることは,無駄を大切にする者にしかできないことです。そして,失敗が成功になることで,世界はもっと楽しくなる。わたしが保証します。
わたしは工作が下手です。かっこいいロボットをつくろうとしても,ポンコツなロボットしかつくれません。かわいいぬいぐるみをつくろうとしても,ぶさいくなぬいぐるみができあがっちゃう。しかし,ふつうは失敗になるものも,「無駄づくり」では大成功。ポンコツなロボットも,ぶさいくなぬいぐるみも,それはそれでアリ。おもしろいし,楽しい! と思えるのが,「無駄づくり」の力です。
それに,「無駄」と言われることの多くは,だれもやっていないことです。わたしのつくる無駄なものも,もしわたしがいなかったら,この世に生まれなかったでしょう。頭にうかんだ「無駄」をつくることは,その人にしかできないことなのです。
不器用でも,おおざっぱでもだいじょうぶ。失敗がない世界に飛びこんでみよう。よーし,では,みんなで無駄なものをつくっていきましょう!
(本書「どうして無駄なものをつくるのか」より)