概要
FlaskはPythonでアプリケーション開発を行ううえで選択されるフレームワークです。フルスタックのフレームワークとは違い,必要に応じてモジュールを追加していくマイクロフレームワークの方針をとっており,近年アプリケーション開発の主流として人気を集めています。本書は,Flaskの最新のバージョン2.3.2に対応し,1章~8章までで「ルーティングの基礎」「データ操作の方法」「Formの活用方法」など基本的なことが学べます。また,9章以降で実際にアプリを作成して,マイクロフレームであるFlaskを活用したWebアプリケーション開発の一連の流れが学べます。近年需要が高まっているセミナーや研修でも利用できます。
こんな方におすすめ
- はじめてFlaskでWebアプリケーションを開発したい人
- PythonでWebアプリケーション開発を行いたい人
目次
1章 Flaskについて知ろう
- 1-1 Flaskの特徴を知ろう
- 1-2 開発環境を構築しよう(Miniconda)
- 1-3 開発環境を構築しよう(仮想環境)
- 1-4 開発環境を構築しよう(VSCode)
2章 Flaskに触れてみよう
- 2-1 Flaskでハローワールドを作成しよう
- 2-2 ルーティングについて知ろう
- 2-3 動的ルーティングについて知ろう
3章 Jinja2に触れてみよう
- 3-1 テンプレートエンジンについて知ろう
- 3-2 テンプレートの継承について知ろう
- 3-3 テンプレートで制御文を使おう
4章 フィルターとエラーハンドリングに触れてみよう
- 4-1 テンプレートで「フィルター」を使おう
- 4-2 テンプレートで「自作フィルター」を使おう
- 4-3 エラーハンドリングを使おう
5章 Formに触れてみよう
- 5-1 Formの基本を知ろう
- 5-2 WTFormsを使おう
- 5-3 Flask-WTFを使おう
6章 データベースに触れてみよう
- 6-1 データベースを作成しよう
- 6-2 ORMを使おう
- 6-3 結合を使おう
7章 Flaskでデータベースを使おう
- 7-1 Flask-SQLAlchemyを使おう
- 7-2 Flask-Migrateを使おう
- 7-3 簡易「Flask」アプリケーションを作成しよう
8章 開発に役立つ便利機能について知ろう
- 8-1 Blueprintを活用しよう
- 8-2 グローバル変数「g」を活用しよう
- 8-3 デバッグモードを活用しよう
9章 Flaskアプリケーションを作ろう
- 9-1 アプリケーションの説明
- 9-2 「CRUD機能を持つメモアプリ」の説明
- 9-3 「CRUD機能を持つメモアプリ」の作成
10章 バリデーションと完了メッセージを追加しよう
- 10-1 バリデーションと完了メッセージの説明
- 10-2 バリデーションと完了メッセージの作成
- 10-3 動作確認
11章 認証処理を追加しよう
- 11-1 認証処理の説明
- 11-2 認証処理の作成
- 11-3 動作確認
- 11-4 アクセス拒否
12章 Blueprintによるファイル分割を行おう
- 12-1 ファイル分割
- 12-2 リファクタリング
- 12-3 動作確認
13章 メモ参照制限を追加しよう
- 13-1 メモ参照制限とは?
- 13-2 メモ参照制限の作成
- 13-3 動作確認
14章 Wikipedia機能を追加しよう
- 14-1 Wikipediaとは?
- 14-2 wiki機能の作成
- 14-3 動作確認
15章 Wikipedia結果の反映を行おう
- 15-1 どのように作成するか?
- 15-2 動作確認
16章 レイアウトを調整しよう
17章 マイクロサービスを知ろう
- 17-1 マイクロサービスとは?
- 17-2 RESTとは?
- 17-3 簡易「マイクロサービス」の作成
サポート
ダウンロード
本書で使用したサンプルファイルをダウンロードできます。
データは,圧縮ファイル形式でダウンロードできます。圧縮ファイルをダウンロードしていただき,適宜解凍してご利用ください。
(2023年8月4日更新)
- ダウンロード
- サンプルファイル(Sample.zip)
補足情報
重要なお知らせ
(2024年1月16日更新)
Flask-WTFに関するアップデート対応
Werkzeugライブラリのメジャーアップデート(2系から3系)により,werkzeug.urlsからurl_encodeをインポートする際にImportErrorが発生します。
具体的な対応
「5-3-2 Flask-WTFの使用方法」で紹介しているコードに関して,問題に対処するため,Werkzeugのバージョン2.3.7を指定して再インストールすることを推奨します。
以下のコマンドを実行してください。
pip install Werkzeug==2.3.7