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2021年1月第5週初のオンライン開催となったCES 2021を振り返る

初のオンライン開催となったCES 2021を振り返る

今年のCESはオンライン開催だったので、例年とは異なる盛り上がり方でした。

そのCESに出典された製品の中で、Androidを軸に気になるガジェットをピックアップしてみました。

巻き取り式ディスプレイ「LG Rollable」

LGがキーノートの冒頭で、ローラブル(巻き取り式)のスマホをチラ見せしました。

韓国では10月に「LG SIGNATURE OLED TV R」という巻き取り式のテレビが発売されています。1億ウォン(960万円くらい)という価格も驚きですが、テレビは使っていない時も形が変わらないという常識を変えた1台です。これのスマホ版と言えるのがLG Rollableです。

LGは、画面が回転する「LG WING」やケースにも画面がある「LG VELVET」をリリースなど、新しいフォームファクタのスマートフォンをリリースしています。どちらも片手で持てる大きさを保ちつつ、ディスプレイ面積を拡大するアイデアです。

今回は、巻き取ったディスプレイ一部を広げることでディスプレイ面積を拡大します。

ディスプレイは、広げる前が6.8インチで広げると7.4インチです。折り畳み式のスマートフォンGalaxy Z Fold2は、折りたたむと6.2インチ、広げると7.6インチなのでサイズ感は似ています。

LG Rollableは、2021年中には発売するとしているので登場が楽しみです。

TCLの端末は縦巻き

TCLが巻き取り式ディスプレイのスマートフォンをコンセプトモデルとして披露しました。このディスプレイは、広げる前が6.7インチで広げると7.8インチに拡大します。

LG Rollableは、端末の長辺方向に広がる横巻きディスプレイでしたが、TCLの端末は、短辺方向に広がる縦巻きディスプレイです。同じ巻き取り式でも、ディスプレイが拡大する方向が違うと使い勝手が異なりそうです。

元祖折り畳みディスプレイ「Royole FlexPai 2 5G」

2018年に世界で初めて折り畳み式ディスプレイ搭載のスマートフォン「Royole FlexPai」を発表したRoyoleは、2世代目になる「Royole FlexPai 2 5G」を発表しています。

FlexPai 2 5Gは2020年10月に発表済みで、5G対応で競合モデルよりも安い1,470ドルから始まる価格がウリです。また、ディスプレイが折り曲げに耐える強度が初代FlexPaiの20万回以上から180万回以上に向上しており、前作の弱点を潰しています。他、Android 10をベースにカスタマイズしたWater OSも2.0に進化しており、画面分割して複数のアプリが起動できるなど、折り畳みディスプレイを活かす機能が搭載されています。

E-InkとLCDの中間で目に優しい「TCL NXTPAPER」

今年は、ディスプレイに特徴がある端末が多く登場しており、TCL NXTPAPERは普通のAndroidタブレットですが、フルカラー反射型のディスプレイを搭載した端末です。

このディスプレイは、バックライトを使わず外部から取り込んだ自然光を反射して表示するので、チラツキとブルーライトが抑えられ目に優しく、電力効率が良いのが特徴です。電子ペーパーと比較すると動画が滑らかに表示できるのと、コントラストや生産コストも優れているとしています。なによりも目に優しいので、成長期の子供に使わせるタブレットとしては最良の選択になりそうです。

簡単にスペックも触れておきます。

ディスプレイは8.88インチ(1,440×1,080⁠⁠、SoCはMediaTek MT8768 2GHz オクタコア、RAM 4GB、ストレージ 64GBです。2021年4月からヨーロッパ、アフリカ、中東、アジア、アメリカで順次発売、価格は349ユーロ(約4.5万円)です。

すぐに買える製品もある

CESでは、将来発売予定のコンセプトモデルばかりでなく、すぐに買える製品も披露されています。たとえば、1MORE ColorBuds True Wireless Headphonesは発売されており、Amazonでは9,000円を切る価格で購入できるイヤホンです。

これは、Bluetooth 5.0、aptXに対応している他、赤外線センサーを使ってイヤホンを耳から外すと音楽の再生が停止して、イヤホンを付けると再生が再開する機能をもっています。また、1MOREのイヤホンやヘッドフォンは、サウンドエンジニアのルカ氏がチューニングしていることでも有名です。

1万円を切り完全ワイヤレスイヤホンの中では、頭ひとつ抜けた機能をもっているのと、ブラック、グリーン、ピンク、ゴールドの4色展開で、好みや使っている端末の色に合わせて選べます。サブイヤホンとして使うのには良い選択になりそうです。

今週は、このあたりで、また来週。

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