『電網恢々疎にして漏らさず網界辞典』準備室!

第34話 『恋の罪』マルウェア産業革命を夢見る堕姫縷は、クレブス氏の『スパムネイション』片手にギークハウスに思いをはせ、余市のカスクとマイスリーとエリミンをカクテルし、スカボロフェアを聴く。

なにかに似ていると思っていたが、この街はおもちゃ箱に似ているんだ。たいていのおもちゃ箱が夜になると絢爛な悪夢を撒き散らすように、街もまた行き交う人々に艶然と忍び込むのだ。中途覚醒した堕姫縷は、自分の部屋を見回した。

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プロフィール

一田和樹(いちだかずき)

11月6日東京生まれ。バンクーバー在住。

シンクタンクにてIT関連市場調査,製品開発を担当,独立後,インターネットプロバイダなどIT企業の役員,社長を歴任。人材育成にも長け,社長を務めた会社の社員の半数が起業した。

2010年島田荘司選 第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。サイバーセキュリティミステリを中心に執筆,その他,ファンタジーやマンガ原作などもこなす。筆が速いことと,多彩な芸域が特徴。

@K_Ichida

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