予定とToDo
第27回は,予定やToDoリストを日誌に転記している話でした。ふと,技術評論社サイトのなかで「ToDo」で検索したら,みなさんおなじようなことをなさっているのですね。
特にそっくりだと感じたのは,佐藤知一氏の『タイム・マネジメントの心得 ~あなたを多忙から開放する10の方法~』第11回の「日誌をつける」でした。
使うツールこそ違うものの,同じことをやっているなと感じます。
ツールがなにかは,たぶんノートのデザインや筆記具の種類のような問題にすぎないのです。重要なのは,時間軸に密着した予定と時間の配分を比較的自由にコントロールできるToDoとを一覧にして,脳から外にだして可視化し,それをつぶしていくことなのだろうと思います。
ライフログ的な観点でいうと,それがログになり,検索して再利用できるところに醍醐味があります。さらにいうと,再利用とは自動化できる可能性をもつのです。
ToDoを自動処理するアプリケーションのモチーフ

モチーフといっても大仰なものではなく,紙の付箋に買い物メモを書いてチェックして使うみたいなイメージです。ライフログでは,既存のデータをどう捨てずにログ化するかが重要だと考えているためです。もちろんこれを運用するには,載せるマシンも重要で,小さくて軽くて手軽に使えるタブレット機(タッチパネル機)があるといいなと思っています。iPhoneとかに実装/移植するのもありかもしれません。いずれ。
ToDoアプリケーションを作る
同じく技術評論社のサイトのなかに,秋田真宏氏の『CakePHPで高速Webアプリ開発』の連載があり,CakePHPで作るToDoアプリとして,ToDoアプリケーションの製作をされています。
筆者もまったく独立に,C#でToDoリストを実装したところでした。自分で使うものというよりは,ファーストフードのトイレの当番&チェック表みたいなイメージで,お掃除やさんに頼むときに使おうとしています。
従来,お掃除やさんに掃除を頼むときには,紙のチェックリストを作って印刷してお願いしていました。この印刷が苦痛で苦痛でしかたなかったのです。なにしろ紙をなくすことをテーマにして暮らしているので,紙を出すことに,なにか根源的な忌避感があるのです。手間もかかりますし。年に数回しか印刷しないので,よけいにめんどうなのです。
紙に印刷すると,そこで情報がデジタルから離れてしまって,再利用できないし,ログも取れないのもデメリットです。
紙に印刷したチェックリスト

画像つきでわかりやすく説明したお掃除の手順書です。印刷するのがめんどうで…。
LivingToDo
そこでC#で,テキストファイルを読み込んでチェックリストにし,チェックして終了すると,チェックした時刻をテキストファイルに書き加えて自分宛にメールする機能をもたせたソフトを作りました。このToDoシステムを,LivingToDo(©美崎薫)と名づけてみました。
次回からは,これをタブレットPCに表示させて使おうと考え始めました。メールでなくて,サーバーに保存するだけでも充分かもしれません。運用するタブレットPCはシンクライアントのようにテンポラリーのデータしか入れずに使用しているので,ローカル(タブレットPC内)に保存するよりはメールしちゃうほうが楽かなと。
これでToDoをログ化にして再検索可能にし,次回以降に活かそう運用実験をしてみます。いずれは洗面所などに常設することも考えています。風呂場でシャンプーや剃刀が切れたときに,風呂を出てすぐは覚えているのですが,書斎につくころにはすっかり忘れていることがしばしばあるので,ミニミニToDoをログ化したいと考えているためです。
ToDoを処理するシステムは,Webベースからフリーウェア,有料の高機能なソフトまで多数存在します。このLivingToDoは,締切管理や優先順位管理の機能などはもたない単機能ソフトです。なにしろ1ページ分しか表示できませんし。
その代わりに,テキストファイルを読み込み,メールとしてログを出力することだけに特化し,ボタンなども廃して,紙に近い操作感を実現しています。
テキストファイルを読み込めるので,洗面所で項目をチェックするような,毎日行う定型作業には向いているだろうと考えています。
LivingToDoアプリケーション

テキストファイルを読み込み,チェックボックスをつけて表示します。ボタンなどはもたない単機能アプリケーションです。
LivingToDoアプリケーションからメール送信

LivingToDoアプリケーションは,終了時に,自分宛にメールを送信します。項目の前に時刻(12時42分)をつけているので,いつそれを行ったのかの時刻を記録しています。