引っ越し決算報告
ライフログをしていて、かつ書物をできる限りデジタル化しているわたしは、引っ越しが楽なはずです。そうでなければおかしい。いまや1台で3TBの3.5型ハードディスクも存在するくらいですから、これまでの全データを片手のうえに、軽々と容易に乗せることさえできるためです。空間の圧縮は、デジタル化の最大の魅力です。
これまでにデジタル化した書籍の数は、雑誌と書籍の区別もむずかしいのできちんとは把握できていないのですが、おおむね5,000冊程度は超えているはずです(データ量から単純計算すれば7,000冊弱になります)。
今回の引っ越しで使用した某引っ越し業者のSサイズの箱は、外寸が350×350×400mmであるため、約120冊程度の書籍を収納可能です。5,000冊を書物でもっていた場合に何箱必要なのかを計算すると、5,000冊÷120冊で41箱分です。
41箱分がハードディスク3台に収まっているのですから、それはそれできわめて省スペースでしたが、では期待しているほど書物のデジタル化が進んでいるかというと、必ずしもそうでもありません。
じっさいには、引っ越しした時点での段ボールの数は約50箱。わたしはおおよそ書籍以外にはほとんどモノを所有していないため、40箱程度に紙の本を入れることになりました。
つまり、まだ紙のままもっている本、紙でなければならない本、デジタル化しにくい大型本、デジタル化が進んでいない本などの総量は5,000冊あったということです。とすると、総数では1万冊程度は所有していたということになります。実家の分を合わせると、まだ1万5,000冊の紙の書物であるため、いつデジタル化終了できるのか、ぜんぜん見当がつきませんね。
ただし、今後はデジタル化を効率的に進められる兆候はあるので、次の引っ越しのときには40箱を大幅に軽減することを目標にしています。ざっと半減の20箱程度を目指しています(120冊×20箱=2,400冊をデジタル化する予定です)。
すべてのものの総リスト
話はそれますが、引っ越しは大棚ざらえの機会でもあります。『DVDの整理方法』の回で、ピーター・メンツェルの『地球家族』(TOTO出版)を紹介しましたが、この書籍は世界30か国の暮らしの品々をぜんぶ庭に出し、家族を撮った写真で構成した刺激的な本です。
引っ越しのときには、荷物をすべて移動するわけですから、所有しているモノの総索引をつくることも可能性としては考えられるわけです。移動したのだからできないわけではない、とも思います。
「所有している荷物を総カウントする」「索引を作る」とは、なんとも蠱惑的なアイデアです。『地球家族』を読んで以来、いつか実現したいと思い続けてきました。総索引こそライフログの基本のような感覚があります。そういえばカウンターカルチャーの時代、『ホール・アース・カタログ』などにあこがれていました(いまではWebで読めるんです)。
荷物の総カタログですが、思うのは容易く、実行するのは難しいもの。引っ越し荷物を積める単調な作業に忙殺され、引越後も荷物を取り出すこれまた単調な仕事に忙殺されて、総索引など夢のまた夢。頭の片隅にはあっても、実現には至らない。デジタル化が順調で、かつ引っ越しでことさらに荷物を増やしたわけでもなく、すべての引っ越し段ボールを開いて書籍を取り出したわけでもないため、ひょっとして1年くらいかければ総索引のとっかかりくらいは可能になるかもしれませんが…。
書籍をデジタル化する見積もりと計画
さて、先述したように今後、120冊×20箱=2,400冊の書籍をデジタル化する予定です。
1冊あたり1cmとして計算して、ざっと2,400cmになります。1日平均して10冊(10cm)ずつ作業すれば240日。コンスタントでない場合もありますし、随時新刊を追加していますが、それでも1年ほどで作業完了できるのではないかと考えています。この計算通りなら、約2週間後とに1箱ずつ段ボールが消えることになるはずです。
このテのプロジェクトの見積りは、たいていいつまでも終息しないものですが、今後の展開も随時ご報告していこうと考えています。
デジタル化せずに残る20箱の内訳は、主として紙として残す価値を認めている写真集や豪華本、限定本などの書籍、一部のレファレンスブック、未読の書物です。
今後デジタル書籍が普及しても、紙として残す本は残るだろうと考えてきましたが、ますますその傾向は強まっているように思えます。レファレンスブックに関しては、索引を作成することで、強力にデジタル化を進めていく方針です。
未読の書物は随時読了するごとに、デジタル化していきます。美崎は本は紙で読むオールドタイプなのです。