インタビュー

ISUCON11を獲るのは誰だ?!ISUCON予選突破注目チームに迫る!

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11回目を迎えたISUCON11,30チームが本選に出場

11回目を迎える,エンジニアたちのチューニングバトルISUCON11。去る8月21日にオンライン予選が開催され,上位30チームが本選に進むことになりました。

いよいよ本番が迫る中,今回,gihyo.jpが注目するいくつかのチームに事前メールインタビューを行い,本選に向けた意気込みとISUCON11にかける想いを聞きました。

ISUCON公式Blog
https://isucon.net/

インタビューを実施したのは4つのカテゴリ

今回,インタビューを実施したのは,

  • 優勝経験者在籍チーム
  • 連続本選出場チーム
  • 学生上位チーム
  • 初出場チーム

11回目を迎え,優勝経験者や連続出場チームだけではなく,学生チームの本選通過,また,初出場で本選に進んだチームもあります。それぞれのチームがどのような想いでエントリを決め,また,予選を通過した決め手が何だったのか。そして,間近に迫った本選に向けての意気込みを伺い,各チームの本音に迫りました。

今回の共通質問は次の3つになります。

  1. 今回の予選課題が発表されて,最初に感じたこと,また,具体的に取り組むに当たってどのような方針でスタートしましたか。
  2. 決定した方針を進めるにあたって難しかったこと,チームとして工夫したことがあれば教えてください。
  3. 本選に向けての意気込みを一言!

優勝経験者在籍チーム

まず,fujiwara組,第6西東京市の優勝経験者在籍の2チームを紹介します。

fujiwara組(スコア:769405)

人数3人
メンバーfujiwaraacidlemonmacopy
プロフィールfujiwara組は初回のISUCONから参加し続けており,過去3回の優勝経験があるチームです。メンバーはたびたび入れ替わっていますが,今回はISUCON10と同じメンバー(平均年齢38.7歳)で挑戦します。
①の回答

題材がIoTとのことで,書き込み量が多くなりそうだなと思いました。コード量が多かったため,いったんSQLだけ読んで処理内容をかんたんに理解し,その後はメトリクスやpt-query-digestなどのツールでの解析結果を参考に,ボトルネックを解消していきました。

②の回答

チーム全員がおなじ会社の同僚のため,役割分担は前回ISUCON10の時や仕事のときと同様にすんなり決まりました。どちらかといえばアプリケーションのチューニングポイントが多かったので,全員がコードに手を入れる形になったのですが,その分担も上手くできたと思います。

セオリー通り高速化を進めるとしっかりスコアが上がる良問だったため,難しいことはあまりなかったのですが,工夫したこととしては,最後に行ったセカンダリインデックスを削除してプライマリキーを複合キーに変更するのが,打ち手として優れていたと思います。

問題になるログの書き込み量については,バルクインサート以外にもいくつか書き込み量を軽減するアイディアは出たものの(差分更新,複数ログを1行にまとめるなど⁠⁠,実際に取り掛かることはできなかったのが少し残念です。

早い時間帯でチームNaruseJunが100万点を出していたので,最終的には他のチームもそれぐらいの点数まで伸ばしてくるのではないかと戦々恐々としていました。

③本選に向けての意気込みを一言!

久しぶりに優勝したいです!(fujiwara)

本選はいつも頭をヘトヘトに使う問題が多いので,楽しみです!(acidlemon)

スコア的に盛り上がりどころを作れたら良いなと思います!!!(macopy)

第6西東京市(スコア:157464)

人数3人
メンバーwhywaitaicchynp
プロフィール学生時代の友人同士で構成されたチーム。チーム名の由来はメンバーが所属するCTFチームTokyoWesternsからと現在のメンバーでは6回目の参加であるため。ISUCON8の優勝チーム「最大の敵は時差」と同じメンバーで,当時としては初となる学生チームでの優勝を果たしました。ISUCON10ではなぜか1人いなかったのでが,今回,ISUCON11にて再集結,2度目の優勝を目指します。
①の回答

とても「ISUCONらしい」問題であるなと感じました。確かに遅いことは分かる,手を付けるべき箇所も解く度に見えてくる,しかし直すべき箇所が多く時間は限られている……。8時間という短い時間の中でどのように戦っていくべきなのかを問われている,そんな問題に感じました。

具体的な取り組み方針としては,もう同じメンバーで6回出ているため改めて役割分担のための打ち合わせは行わずともスムーズに作業できました。1人がサーバの設定を確認しつつ計測方法を整え,並行して他のメンバーがマニュアルとコードを熟読し,最初に手を付けるところをお互い軽く相談した上で取り組みました。

②の回答

最初はなかなかブレイクスルーと思えるような点数の上昇を得られずかなりピリピリとした気分でした。たしかに取り組んだ課題に対して確実に点は上がっていくのですが,他の参加者を見ると文字どおり桁が違う得点を出しているチームもあり,安心できない時間が長く感じました。結局のところ最後まで安心はできずじまいだったのですが。

特殊な工夫は行っていないのですが,強いて言うのであれば「いつもどおり」を意識したことでしょうか。

ピリピリとした緊張している場面であっても,早い段階から不安定なスコア上昇施策を採らず,確実に早くなる施策を採り続けることで最終的に大きなスコアの伸びを得られたと考えています。

③本選に向けての意気込みを一言!

今からどのような問題が出るのか,わくわく半分ドキドキ半分と言ったところでしょうか。予選問題のGitリポジトリを拝見したのですが,以前の大会よりも多くの方が作問に参加しており,また「ISUCONらしい」問題についても熟知されている方がとても多いように感じました。

多くの方が参加することにより今までのISUCONでは行えなかった発想や問題が出てくるのではないかと思っています。

メンバーは社会人になりましたが,ISUCON11でも優勝して学生時代の自分たちに勝つことができればと思います。

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室部長代理。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属,同誌編集長(2004年1月~2011年12月)や『Web Site Expert』編集長を歴任。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)の責任者として,イベントやWeb・オンライン企画を統括。現在は,技術評論社の電子出版事業を中心に,デジタル・オンライン事業を取りまとめる。社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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