戦略的Webマーケティングセミナー開催

戦略的Webマーケティングセミナー開催(その3):パネルディスカッション「お金に繋がる~Webの価値」

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3.Webの効果測定~何を見て,何を期待するのか?(企業側)

花王 Web作成部ディレクター,
本間氏。

花王 Web作成部ディレクター,本間氏。

では,クライアントである企業の動きはどうか。これは自分の考えですがと前置きした上で,⁠今年削減されたテレビCM予算は今後もおそらく増えません。なぜならCMを打たなくても売れるという規制事実が生まれるから。そこで大事なのは,今のうちにWebサイトでの売り上げアップ実績を作り出すことです。もしテレビCM費用の削減分しか充てていないのにWebが実績を残していれば,Webに投資したほうが効果的だという投資モデルができるはず。僕はそこに期待したい」と本間氏は力説。⁠効果測定の本質が出ていますよね」という阿部氏を筆頭にパネリストも頷きます。

クライアントごとの指標の違いを把握した上で制作サイトのレビューや評価を必ずしてもらうこと,KPI設定が曖昧な場合は一緒に設定するレベルまで踏み込むことの重要性が提言されたことを受けて,河田氏も「Web,マスそれぞれに適した物を考えて活かすことを広告主も意識して制作側と一緒にやるべきですよね」と頷いていました。Web制作や効果の経験則を持つ制作会社と利益計算に強いビジネスパーソンをいかにつなげて作業できるかが,今後の重要なポイントになりそうです。

モデレータを務める
技術評論社,馮。

モデレータを務める技術評論社,馮。

また「クライアントと制作側のパートナーシップの重要性を考えた上で,あえてWebサイトにメリットを求めるとしたら?」という質問には,⁠Web制作会社だからこそ思い浮かぶ他メディアでのクリエイティブ。たとえば,導入や気づきの段階でAR(拡張現実)を活用するなどのアイデアはをWebをやってないと思い浮かばない方法だと思う」という阿部氏の回答のほか,企業IRやリリースなどWeb専用コンテンツのROI指標問題の改善なども含め,クライアントと制作会社が協業することで後々のメリットに繋がるのでは,という発言などもありました。

4.まとめ

ディスカッションの最後は「今後について」,パネリストのみなさんから一言ずついただきました。

阿部:「ネガティブワードの多い世の中ですが,だからこそ積極的にいろいろなことに取り組んでいく方がいいと思います。新たなデバイスやコミュニケーションを作りつつ,それを元にパートナー探しができれば来年は明るくなるのでは⁠⁠。

本間:「一人ではできないことが多い状況なので,うまくチームを作って活動してほしいですね,もしくはぜひ声をかけてください。業界全体のベースアップを図るためにも,提案や接触を積極的にしあうことで双方向的な活動ができればと思います⁠⁠。

河田:「不景気だとみなさん確実な買い物をしたいと思いますから,オーバーチュアの検索ビジネス的には向上すると思います。だからこそ,広告主にとって意味のある,役立つ情報を勉強して提供していきたいですね⁠⁠。

森田:「SEOでは結果が良くなることを前提にしていたりするのですが,KPI設定と運用と改善とっていうサイクルは,成果の上下を検証して改善していくということです。すぐにいい結果が出なかったからといって尻込みする必要はなく,どうしてうまくいかなかったのか,どうすれば改善するのかということをクライアントと協力して取り組んでいき,長期的な視点と予算の取り方で今年を生き抜こうって感じです⁠⁠。

最後は馮氏が「自分たちに何ができるか,実際に動いてパートナーと何ができるかを考えることが大切ですね。そうすることでお金にも繋がり,最終的には業界以外にも影響が起こりWeb業界のベースアップになっていくと言えるでしょう」とまとめ,最後の質疑応答も含めたっぷり70分のディスカッションは幕を閉じました。

質疑応答の際にも,さまざまな議論が交わされました。

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著者プロフィール

木村早苗(きむらさなえ)

フリーランスライター。滋賀県出身。ギャラリー勤務,Webデザイン専門誌の編集を経て,現在はデザイン,ファッション,音楽,IT系など幅広い分野で執筆を行う。著書にWSE BOOKSシリーズ『社内ブログ導入・運用ガイド』(技術評論社)。お笑い&音楽好き。