レポート

世界からアプリをPublish!~Microsoft主催のグローバル開発イベント「//Publish/」レポート

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優勝は?

2日間にわたる開発を終え,18日夕方には全チームによる発表会,そして,審査員によるコンテストが行われました。

今回のコンテストでは,以下4つの賞が用意されており,それぞれ1,2位,計8つのアプリが表彰されることとなりました。なお,Windows Phoneアプリに関しては,日本でのデバイス販売状況をふまえて,エミュレータ上での稼働を審査対象として行われました。

  • Best Windows 8.1 App(ストアアプリ)
  • Best Windows Phone 8.1 App(Phoneアプリ)
  • Best Cross-Platform App(ストア/Phone共通アプリ)
  • Breakthrough in App Innovation and Design(革新的かつデザインに優れたアプリ)

日本では合計24アプリのPublishが行われました。//Publish/が終わったタイミングで60地域で約350アプリがPublishされていたことを考えると,その7%を1つの地域から生み出せたというのは,とても素晴らしい結果だったのではないでしょうか。

昼や夜には食事の用意がされ,飲料はつねに飲みたいときに飲めるようになっていた

昼や夜には食事の用意がされ,飲料はつねに飲みたいときに飲めるようになっていた 昼や夜には食事の用意がされ,飲料はつねに飲みたいときに飲めるようになっていた

以下,各賞の1位をご紹介いたします。

Best Windows 8.1 App:だるぼーる

Best Windows 8.1 App1位に輝いたのは,五十嵐祐貴さんが開発した「だるぼーる」。だるやなぎというキャラクターを,いかに落とさずに転がすかだけを楽しむアプリです。タブレットの加速度センサーも利用するなど,従来のデスクトップの枠にとらわれなかった点が評価されました。

だるぼーる

だるぼーる

Best Windows Phone 8.1 App:ずぼらな私の小遣い帳

次に,Best Windows Phone 8.1 App1位に輝いたのは,大塚信拓さんが開発した「ずぼらな私の小遣い帳」です。個人向け家計簿になっていて,コインを使ったUI,とくにスマートフォンでの操作性の高さなどが評価されました。

ずぼらな私の小遣い帳

ずぼらな私の小遣い帳

Best Cross-Platform App:Metro Traffic Simulator

Best Cross-Platform Appは,増谷修さんの「Metro Traffic Simulator」です。その名のとおり,交通の混雑シミュレーションを行うアプリで,OSM(Open Street Map)による地図との連携など,かなり実用性の高いアプリケーションとなっています。

Metro Traffic Simulator

Metro Traffic Simulator

Breakthrough in App Innovation and Design:KAMIGRA

すべてのアプリを通じて,Breakthrough in App Innovation and Designに選ばれたのは,宮坂雅彦さんが開発した「KAMIGRA」です。本アプリは,先だって開発が進められており,今回の//Publish/でさらにブラッシュアップされ,Publishされたものになります。

手書き風のメモが取れ,さらにそれがベクターデータとして保持されるため,管理しやすい点や共有しやすい点,また,文字認識に関してはWindowsの機能を利用している点など,実用度をかなり意識して作り上げている点が高く評価されました。

今回,ユニークなアプリが多数開発されました。また,この//Publish/で初めてアプリを開発したという参加者がいるなど,今まで以上にアプリ開発に対する意識が高まったイベントになったのではないかと思います。

審査の講評では,日本マイクロソフト株式会社Microsoft Ventures Tokyo代表の砂金信一郎氏から,⁠今回,非常に魅力的なアプリが多数開発されました。こういう形で,日本からもたくさんのアプリ開発者が生まれることを嬉しく思うとともに,これからのWindowsアプリ/Windows Phoneアプリのさらなる向上につながっていくことを期待しています」と,参加者への賛辞と今後の期待が述べられました。

審査を行った3名。右が砂金信一郎氏,左が日本マイクロソフトデベロッパー&プラットフォーム統括本部マーケティング部部長米野宏明氏。中央は筆者

審査を行った3名。右が砂金信一郎氏,左が日本マイクロソフトデベロッパー&プラットフォーム統括本部マーケティング部部長米野宏明氏。中央は筆者

これからますます求められるWindowsアプリ

2日間にわたって,非常に内容の濃い,そして充実したハッカソンが開催されました。参加者は,社会人だけではなく学生も多数参加し,さらに,東京以外の地域から参加するなど,日本全国幅広い世代が参加したことは,これからの日本の開発分野にとって,大変期待が持てる結果になったのではないでしょうか。

なお,この//Publish/は,2日間で終わりではなく,このあと2週間,2014年6月1日まで開発を行い,締め切りまでにPublishされたものが,評価・審査対象となります。グローバルでの審査や実際の申し込みに関しては,下記公式サイトをご覧ください。

2014年は,これまで多くのユーザを獲得してきたWindows XPのサポートが切れ,今後,Windows 8/8.1への乗り換えを含めた,新OSの普及が見込まれています。OSの普及のカギを握るのが,その上で動くアプリケーションです。ぜひ多くの開発者のチカラを発揮して,より良いWindows 8/8.1アプリケーションが生まれてくることを楽しみにしています。

//Publish/
http://online.publishwindows.com/

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室室長。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属され,2004年1月に編集長へ就任。同2004年9月に『Web Site Expert』を立ち上げ,同誌編集長に就任,現在に至る。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)に配属。現在,社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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