Ubuntu Weekly Recipe

第378回 旅の思い出をOpenStreetMapで視覚化する

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あの楽しかった旅の思い出を,Ubuntuを使ってその行程や写真をOpenStreeetMap/uMapに記録して,みんなに自慢してみましょう。

写真は色あせることなくいつまでも

旅は大抵の場合,楽しいものです。知らない街,目を奪われる景色,美味しいご飯。さまざまな情報が五感や六根を刺激し,幾千もの感動を生み出し,心を清らかに浄化してくれることでしょう。

図1 味覚を刺激する思い出

図1 味覚を刺激する思い出

せっかくなら旅から帰ったあともこの感動を反芻したいところです。でも人の記憶はあてにならないもの。時間が経つと日々の雑事に追い出される形で,旅の記憶は忘却という名のシナプスの届かない存在Destination Unreachableになってしまいます。そこで大事なのが外部記憶に頼る方法です。信頼性の高いメディアに記録さえ取っておけば,あとから自分で見返すもよし,人に見せるもよし,いろいろな使い方ができます。

図2 空腹を刺激する思い出

図2 空腹を刺激する思い出

というわけで前置きが長くなりましたが,今回は旅の記録を取る方法とその利用方法を考えましょう注1)⁠

注1)
旅に出るための時間とお金を捻出する方法はここでは扱いません。

記録として最初に思い付くのは写真です。デジカメも良いですし,最近であればスマートフォンのカメラでも充分な画質で撮れます。スマートフォンのカメラは,起動時間が速く手軽に取れるうえに,位置情報を付加できたりSNSなどへの投稿も簡単なので,旅の記録にはもってこいですね。デジカメはこの辺の利便性はありませんが注2)⁠なんといっても画質が良くなること,さらにスマートフォンのバッテリー残量を心配しなくていいというメリットがあります。

注2)
無線LANやGPSに対応した機種も増えてきました。ただスマートフォンに比べると使い勝手が今一つで,素直に撮影だけに専念したほうがいいかもしれません。

図3 ビールうめぇ

図3 ビールうめぇ

残念ながらUbuntuベースのデジタルカメラはまだ存在しません。そこで旅の記録はUbuntu Phoneで! と言いたいところなのですが,Ubuntu PhoneはUbuntu Phoneで今週リリースされたばかりのOTA-4まで位置情報の精度自体が悪かったりたまにTwitterへの画像アップロードができなくなったりといろいろと制約があるため,まだまだお勧めできない状況です。記録の部分に関してはUbuntuにこだわらず,既存の製品を使うほうが便利でしょう。

写真さえ撮っておけば,旅から戻って来たあとでもPCやデジタルフォトフレームに保存したり,印刷したり,SNSで公開できますので,旅の記録としては充分です注3)⁠

注3)
折しもGoogleフォトが,1枚あたりのサイズ制限はあるものの,容量無制限で写真をバックアップしてくれるようになりました。たくさん撮影した写真もGoogleフォトにアップロードしておけば,いつでもどこからでも閲覧できます。

図4 日本酒うめぇ

図4 日本酒うめぇ

写真管理アプリケーションとしては水野さんが第162回第163回でUbuntuの標準の写真管理ツールであるShotwellを,第336回ではGeeqieを紹介しています。第74回ではさらに,UFWRawを用いてデジタル一眼レフカメラのRAWデータを現像する方法も解説してくれていますね。

フォトレタッチソフトもたくさん存在します。有名所で言えばGIMPは定番ですし,MyPaintもちょっとした編集ならお手軽に使えます。他にも第102回では村田さんがImageMagickを用いてコマンドラインから効率的に画像を編集する方法を紹介しています。シェルを使うあたりはLinuxならではといった使い方です。

RAWデータの現像からフォトレタッチ,写真管理までを統一的に使えるツールと言えばdarktableがあります。GIMPが写真ファイルを直接編集するツールなのに対して,darktableはRAWデータを非破壊的に操作し,求めるデータを生成する操作方法が特徴です注4)⁠Ubuntuであればdarktableパッケージをインストールすれば導入できますし,High DPIやより多くの機種に対応した新しいバージョンを使いたいのであればDarktable Release PPAも存在します。

注4)
若干語弊はあるものの「Adobe Lightroomのようなもの」がイメージとしては一番近いです。詳しいことはおそらくそのうち誰かがRecipeを書いてくれるはずです。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。

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