H8マイコンによるネットワーク・プログラミング
〜 C言語ではじめる組み込みマイコン入門
- 青木直史 著
- 定価
- 3,058円(本体2,780円+税10%)
- 発売日
- 2008.6.6[在庫なし]
- 判型
- B5変形
- 頁数
- 294ページ
- ISBN
- 978-4-7741-3489-5
概要
本書は、組み込みマイコンのプログラミングに関する入門書で、H8マイコンを利用し組み込みマイコンでは定番となっている基本的なプログラミングのテクニックについて解説しています。IPネットワークの基本的なしくみについて詳しく解説しており、本書を通して組み込みマイコンによるIPネットワークのアプリケーションの作り方を学習できます。
こんな方にオススメ
- 電子工学系の学生
- 電子工作が趣味の方
- 組み込みプログラミング初心者
目次
1章 IPネットワークの基礎知識
- 1.1 本書の目標
- 1.2 IPネットワーク
- コラム1 プライベートIPアドレスとNAT
- 1.3 イーサネット
- 1.4 電話交換網とIPネットワーク
- 1.5 パケットの構造
- 1.6 音声データのディジタル処理
- コラム2 IPネットワークの標準化団体
2章 組み込みマイコンのハードウェア
- 2.1 ハードウェアの構成
- 2.2 H8マイコンの基本回路
- 2.3 外部回路の接続
- コラム3 10進数、2進数、16進数
- 2.4 イーサネット・コントローラ
- 2.5 マイク回路とスピーカ回路
- コラム4 HighとLow
- 2.6 プログラムの書き込み回路
3章 H8マイコンのプログラミング
- 3.1 プログラム開発の手順
- コラム5 サブコマンド・ファイル
- コラム6 スタートアップ・ルーチン
- 3.2 LEDとスイッチのプログラミング
- 3.3 ブザーのプログラミング
- 3.4 液晶ディスプレイのプログラミング
- 3.5 マトリクス・キーのプログラミング
- 3.6 A-D変換とD-A変換のプログラミング
4章 イーサネット・コントローラのプログラミング
- 4.1 ネットワーク通信実験の環境
- コラム7 MACアドレス
- 4.2 RTL8019ASの初期化
- 4.3 RTL8019ASによるパケットの送受信
- 4.4 ARP
- 4.5 ping
- コラム8 Ethereal
- 4.6 外部拡張モードにおけるRTL8019ASのプログラミング
5章 クライアント・サーバ・アプリケーションのプログラミング
- 5.1 ポート番号
- 5.2 クライアント・サーバ・アプリケーション
- コラム9 ウェルノウン・ポート番号とエフェメラル・ポート番号
- 5.3 テキスト・クライアント
- コラム10 チェックサムの計算
- 5.4 テキスト・サーバ
- 5.5 音声クライアント
- 5.6 音声サーバ
6章 IP電話のプログラミング
- 6.1 IP電話の処理
- 6.2 呼制御プロトコル
- コラム11 呼制御メッセージ
- 6.3 IP電話のプログラム
- 6.4 呼制御データの伝送
- 6.5 音声データの伝送
- コラム12 コーデック
- 6.6 通話実験
Appendix
- Appendix 1 Windows PCにおけるネットワーク・プログラミング
- Appendix 2 Windows PCにおける音声処理のプログラミング
プロフィール
青木直史
1972年 札幌市に生まれる/1995年 北海道大学工学部電子工学科卒業/1997年 北海道大学大学院工学研究科修士課程修了/2000年 北海道大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)/2000年 北海道大学大学院工学研究科助手/2007年 北海道大学大学院情報科学研究科助教
専門:マルチメディア情報処理、趣味:音楽鑑賞、楽器演奏
著書:『ディジタル・サウンド処理入門』/CQ出版社/2006
著者の一言
プログラミングの勉強は、概念的な理解に終始するだけでなく、具体的なアプリケーションの開発を体験することが習得の近道です。
そこで、本書ではC言語による組み込みマイコンの基本的なプログラミングについてひと通り説明した後、具体的なアプリケーションの一例として、簡単なIP電話を作成することをターゲットのひとつにしてみました。このIP電話は、電話番号を入力するためのダイヤル・キーの処理、電話番号を表示するための液晶ディスプレイの処理、さらに音声データのリアルタイム処理など、組み込みマイコンでは定番となっている基本的なプログラミングのテクニックを応用したものになっています。
こうしたアプリケーションをどのようにすれば作成できるのか、本書はIPネットワークのしくみについても触れながら、組み込みマイコンにおけるプログラミングの実際について説明しています。
なお、本書のプログラムはサポート・サイトからすべてダウンロードできるようになっています。