組込みソフトウェア開発入門 ―組込みシステムの基本をハードウェアとソフトウェアの両面から学ぶ!

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著者
星野香保子ほしのかほこ並木秀明なみきひであき菊池宜志きくちたかし日比野吉弘ひびのよしひろ 著
定価
3,520円(本体3,200円+税10%)
発売日
2008.8.29[在庫なし]
判型
B5変形
頁数
304ページ
ISBN
978-4-7741-3574-8

概要

組込みソフトウェアをどのように開発してゆくのか。本書はハードウェア側の構造と機能をしっかり理解してゆくことで、想定されるさまざまな疑問に応えながら解説します。ソフトウェアとハードウェアの概略を学んだ後に、CPU上でのプログラムの動作をメモリのレベルでじっくり追体験してみます。これでハードウェア上でソフトウェアがどのように動いているのか手に取るようにわかるようになるでしょう。さらにLinuxのデバイスドライバを作る実習により、理解がより具体的になります。ハードとソフトの両面から実力養成します!

こんな方にオススメ

  • 組込みソフトウェア開発にこれから携わる新社会人・大学生・短大生・専門学校生・高専学生

著者の一言

「マイコン・CPUの仕組みを知って、組込みソフトウェア開発の世界をはじめてみませんか」

私たちの生活には携帯電話をはじめとして「組込み」機器の存在が欠かせません。マイコン・CPU、つまりハードウェアの基本動作を理解することがソフトウェア開発の近道です。プログラミングの基本原理を学びつつ、組込み開発の現場でどのような技能が必要とされるのか、総合的に解説します。

目次

第1章 組込みソフトウェア開発をしてみませんか

  • 1.1 組込みシステムとは何か
  • 1.2 組込みシステムとパソコンの違い
  • 1.3 プロの技術者として

第2章 組込みソフトウェア開発への第一歩

  • 2.1 組込みソフトウェアとは
  • 2.2 組込みソフトウェアの特徴
  • 2.3 組込みソフトウェアの分類
  • 2.4 組込みシステムでOSを使う
  • 2.5 仕事を分担できるマルチタスク
  • 2.6 タスク間で連絡を取り合うしくみ

第3章 組込みソフトウェアの基本技術

  • 3.1 割り込んで行う処理
  • 3.2 メモリあってこそ動くソフト
  • 3.3 時間を管理するタイマ
  • 3.4 OSの機能を利用できるシステムコール
  • 3.5 電源投入してからソフトウェアが動き出すまで
  • 3.6 ハードウェアとのつなぎめ

第4章 マイクロコンピュータのハードウェアの基本技術

  • 4.1 CPUとはこんなIC
  • 4.2 CPUの基本動作
  • 4.3 CPU内部の動作
  • 4.4 連続した命令の実行
  • 4.5 例題の命令動作をC言語にたとえると
  • 4.6 演算命令とジャンプ命令
  • 4.7 入力ポートと出力ポートの接続
  • 4.8 バス動作は4種類
  • 4.9 クロック信号と命令の実行時間
  • 4.10 電源ONでのCPUの動作
  • 4.11 サブルーチンに関する動作
  • 4.12 割込み動作

第5章 組込みプログラミング実習

  • 5.1 はじめに
  • 5.2 実習に必要なもの
  • 5.3 シリアルポートを知る
  • 5.4 Linuxの準備
  • 5.5 Linuxのシリアルポート
  • 5.6 Linuxのドライバ
  • 5.7 シリアルポートのコントロール
  • 5.8 カーネルモジュールの作成
  • 5.9 カーネルモジュールの操作
  • 5.10 カーネルモジュールのデバッグ
  • 5.11 カーネルとスペシャルファイル
  • 5.12 ポーリング
  • 5.13 割込み
  • 5.14 シリアルポートドライバの作成

第6章 組込みシステムの開発作業

  • 6.1 組込みシステム開発のレシピ
  • 6.2 組込みソフトウェアの開発作業
  • 6.3 組込みソフトウェアのデバッグ作業
  • 6.4 品質は自分のために
  • 6.5 開発手法いろいろ
  • 6.6 組込みスキル標準「ETSS」について

プロフィール

星野香保子ほしのかほこ

埼玉県浦和市(現さいたま市浦和区)出身。今となってははるか昔の女子高生時代にプログラミングに目覚めてから、プログラマ街道をまっしぐらに現在も驀進中。食べることとプログラムを作ることが同じくらい大好き。特に好きな言語はCとPerl。好きな食べ物は全部。いかに速く上手にシンプルにソフトウェアを設計するかは一生のテーマ。(有)テクノランド勤務。第2章、第3章、第6章の一部の執筆を担当。

並木秀明なみきひであき

日本工学院八王子専門学校 ITスペシャリスト科教授。

ディジタル回路デザイン、ハードウェア記述言語、マイクロコンピュータなどのハードウェア系科目を担当。入職前は、プリンタ、テレビ局や新聞社向けなどの組込みシステムのハードウェア開発・設計に従事。

著書「よくわかるSystemCによるシステムデザイン入門」「改訂新版ディジタル回路とVerilogHDL」「改訂版VHDLによるディジタル回路入門」「Excelではじめるディジタル信号処理」他

菊池宜志きくちたかし

1971年新潟生まれ。長野育ち。金沢大学理学部物理学科卒。卒業後、システム開発企業に就職し、航空関連の業務システム開発に従事。2006年、日本工学院八王子専門学校教員となる。好きな言語はC、Visual Basic。現在、学生と共にシステム開発のスキルアップを目指し、日々奮闘中。

日比野吉弘ひびのよしひろ

1943年岐阜市生まれ。1965年、NECに入社、当時珍しかったマイクロプログラム制御で多重通信制御装置を開発。その後マイコン応用機器であるコンピュータ端末、ATM、POS、ワープロ等専用端末装置のシステム設計、OS、ソフト開発に携わる。2001年に東信システムハウス株式会社代表取締役社長、2004年より社団法人組込みシステム技術協会理事、現在に至る。趣味は木彫、絵画、旅行など。