文章を書くのがラクになる100の技

[表紙]文章を書くのがラクになる100の技

四六判/224ページ

定価(本体1,480円+税)

ISBN 978-4-7741-6103-7

電子版

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書籍の概要

この本の概要

「今日こそ書こう,と思いつつどんどん先延ばしに……」
「すぐ仕上げられると思ったのに,時間がかかってイライラする……」
「せっかく書き上げたけど,ダメ出しでやり直し……」

そんなことばかりで,文章を書くのがツラいと感じていませんか?

多くの人に誤解なく的確に情報が伝わるような文章を,あるときは1日あたり数千から数万文字,またあるときは200文字程度の短い原稿を1日100本近く,タイトな締め切りに向けて,連日コンスタントに書いてきた著者の「秘密」をはじめて明かします。

「作業スピードが断然変わるアナログ×デジタルツール活用法」
「いつまでも書けないのを防ぐ時間管理術」
「読み手にツッコまれやすい落とし穴」
「読ませる構成のデザインパターン」
「手戻りを最小限に抑えるチェックポイント」

など,かつてない実践的なノウハウが満載!

こんな方におすすめ

  • 文章がなかなか書けない方

著者の一言

勤務先で,企画書,報告書,広報資料,解説書……といった文章を書く。憂鬱でめんどうなことだと思っていませんか?読むのは一瞬なのに,書くために必要な時間の長さといったら,それはもう耐えられないほど。いや,ビジネス文書だけではありません。個人のブログ,そしてFacebookなどのソーシャルネットワークであっても「書きたいことはあるけれども,実際に書くとなると……」ということは,よくあるのではないでしょうか。

その一方で,毎日押し寄せる膨大なニュース,リリース,広告,企業案内,情報記事,ハウツー……。ひとつひとつの文章はそれほど長くはないのですが,その莫大な総量を考えると「こういうものはいったいだれが書いているのだろう」と思いませんか?

これらの文章は,「作品」ではなく「消費される情報」としての文章を書く人たち=雑誌記者を含む,いわゆる「ライター」と呼ばれる人々が書いたものです。多くは基本的に消えて行くもの(書籍企画や,後日まとめて書籍になることもありますが)ですから,支払いは印刷部数に応じて支払われる「印税」ではなく,「買い切り」=1回勝負のものがほとんど。コストはあまり掛けてもらえません。

さらに執筆内容も,ライター個人の好きなモノ,くわしいコトとは限りません。渡された資料を元に「右も左もわからないジャンルの原稿を,希望に合わせて短時間で書き綴る」指示も普通にあります。

となれば,作家さんのように「じっくりと考え,美しい文章を紡ぐ」という余裕はありません。その代わり,多くの人に誤解なく的確に情報が伝わるような文章を,あるときは1日あたり数千から数万文字,またあるときは200文字程度で1日100本近く,それもタイトな締め切りに向けて,連日コンスタントに書くのです。

これは,文章が苦手という人には信じられない世界でしょう。

世の中には,作家などの文章の達人たちによる,数多くの文章術の本があります。彼らの文章術はもちろん優れたものですし,文章も美しい。ガジェットやソフトウェアの選定,使いこなしも参考にはなります。

しかし日常では,彼らの書くような「長文」で「自身に執筆動機のある」文章を書かねばならない機会は,まずあり得ません。むしろ,書くべき内容はガッチリ決まっているうえに,長さも数百文字から4000文字程度=A4用紙にプリントして1枚から3枚くらいの量,というのがポピュラーではないでしょうか。これは彼ら作家的な人たちの活動とは違います。むしろライターの仕事に近いものです。もちろんこの内容や文字量については,個人的なブログやソーシャルネットといったものにも通じる話です。

本書では,そういった「ビジネス/ライフスタイルの現場」において「現実的な文章を作成する」というシチュエーションを想定し,ライター,そして編集者という仕事に30年近く関わってきた私が使う,「わかりやすい文章」を「ストレスを溜め込まず」「できる限り速く書く」ための実践的なテクニックについて,解説していきます。とは言っても,特殊なものではありません。高価なガジェットも必要ありません。あなたでも今日,いや今からでもできます。

経験から編み出されたテクニックやヒントの数々,楽しみながら,お読みください。

この書籍に関連する記事があります!

第1回 なぜか文章が書けない5つのパターン
「文章を書くのは苦手……」「書こうとしても,時間がかかって……」そういう方に「どうして文章が書けないんですか?」と尋ねると,さまざまな答えが返ってきます。
第2回 イベントレポートをかんたんにまとめる方法
「イベント」と言ってもいくつかあります。講演会,討論会,競技会,展示会・見本市。さらに,主催者だったり,参加者,出展者だったり,見る側だったりと,立場もいろいろですね。
第3回 もう締切に遅れない!進行マネジメントの極意
ある本の仕事で,私は工作中に左手人差し指の先を二針縫う大ケガをしました。
「今日こそ書こう」「すぐ仕上げられるはず」と思いつついつまでも書けない人と,1日数千から数万字も書ける人,違いはどこにあるのか?
「プログラマの生産性は,人によって10倍,場合によっては100倍,1000倍も違う」という話をよく聞きます。

目次

はじめに 「あァー!書けないっ!」と悩むすべての人に

第1章 書くストレスを最小限にする段取り・準備のコツ

段取りでストレスを軽減

  • 効率的に仕上げるための準備と段取りをする
  • 意図的に「締め切りギリギリ」状態を作り出す
  • 締め切りの前倒しで作り出した余裕時間はどう使うか
  • 長文を書くときは,パートごとに達成感を味わう
  • 3時間ずつ区切ってペースを作る

休み方のコツを理解しておく

  • 効果的なリフレッシュのタイミングとやり方
  • 眠くなったらコーヒーを飲むか,10分間睡眠をとるか?

文字数を意識することが書く準備になる

  • ツイッターで要約力を磨く
  • 新製品コーナーに注目してセンスを磨く
  • 読みやすい1文の文字数は,思考をまとめやすい長さ
  • 140~200字で「段落」にまとめると読みやすくなる
  • 段落を入れ子にしていけば長文は作れる

第2章 書くべきことがみるみるまとまるメモと整理のテクニック

メモ段階で後のストレスを減らす

  • メモは「文にする」ことにこだわらない
  • メモする手段の特性を理解して使い分ける
  • いつでも使えるアナログなメモ帳とペンの選び方
  • キーボードでは得られない,手で書くことのメリットとは
  • 資料の要約は「文」ではなく「単語」にアンダーラインを
  • 資料を読んでも意味不明……知ったかぶりで理解する方法

戦略的なメモ技術 実践編

  • メモは1項目15文字以内の短文/単語でどんどん書こう
  • 「書きたいこと」以外のこともメモすると文章がまとまる
  • 各要素の重要度/お互いの位置づけも同時にメモ
  • 重要度は細かく分けず,3段階で
  • 音声メモは意外な場所で威力を発揮
  • バックアップから考えるモバイルガジェットとクラウドの使い方
  • 追加調査に使える,リンク切れ検索のテクニック

仮タイトルでイメージを抽出

  • 全体のイメージを象徴する「暫定タイトル」を作る
  • 暫定タイトルとメモがズレていたときは
  • 超長文ではパートごとに暫定の章タイトルをつける
  • コラム 思い入れが伝えたいことを曇らせる

メモはグラフィックに整理しよう

  • ミスが隠される「キレイな表組」のワナに注意
  • マインドマップを無理に使わない
  • 手書き図「以外」のメモ整理術
  • 画像的なバランスの悪さから,欠落部分を発見

メモ整理・目的別の傾向と対策

  • イベントレポートは「時系列型」でまとめる
  • プレスリリースは「集合=ベン図型」でまとめる
  • 論説とレポートは「散布図=グラフ型」でまとめる
  • 企画書は「樹状=マインドマップ型」でまとめる
  • 資料要約・読書感想文は「元資料準拠型」でまとめる

第3章 伝わるようにする技術,いらない要素を捨てる技術

適切なテーマやタイトルにたどりつくには

  • 暫定タイトルを捨て,テーマが正しいか見直す
  • 「フレーズ酔い」ですべてが壊れるのを避けよう
  • 「タイトルでネタバレ」の使い方
  • 読む人の気持ちを「妄想」レベルまで掘り下げる
  • マニアックに走らないための6つのチェックポイント
  • 「裏テーマ」を作ると読者層や文体が見えてくる
  • コラム 元資料と意味が変わってしまう要約

いらない要素の見つけ方

  • 5W1Hで整理したメモを見かえそう
  • 重要度から足りない要素,いらない要素を見つけ出す
  • コラム 最初に決めた「ディレクトリ」に執着しないで
  • 「思い入れ」「事実」「思考」の3つを分けてスッキリ整理
  • どんなによい原稿でも,浮くならボツに
  • コラム こんな「こだわり」によるボツも
  • 「なかったら,どんな不都合があるか?」で引き算してみる
  • カットした要素は緊急時のネタとして保管
  • ふるい分けの最後の決め手は「だれが読むのか?」

第4章 すらすらまとまる!構成のデザインパターンを使いこなす

やる気を高める構成の作り方

  • 「行き当たりばったり」を構成づくりで解消する
  • 物語の設定を作るように構成を考える
  • コラム 究極の行き当たりばったり
  • 短い文はテンプレートにしてゼロから書かない
  • 決まったフォーマットに乗ってしまおう
  • 4大パターンをおさえてどんな文章も自在に構成
  • ユルい「4均等割」で考えすぎずにサクッと構成
  • 不安を取り除くために,いつも全体を把握しておこう
  • 気持ちの大変動で文が乱れないよう注意を

「入れ子式組み合わせ」で構成してみよう

  • 「結論+本論」x「起・承・転・結」で構成する
  • 「序論・本論・結論」x「序論・本論・結論」で構成する
  • 「起・承『展』結」x「序論・本論・結論」で構成する

第5章 一気に書き上げるための技術

機能に惑わされないツール選び

  • 「書けない」大トラブルを避けるサバイバル体制を整えよう
  • 効率的に書くためのアプリの選び方・設定法
  • 速ければいいわけじゃない,IMEは「相性」で考えよう
  • マウスやマウスパッドで快適さをグレードアップ
  • バージョンごとのバックアップで修正とトラブルに備えよう

多様なジャンルに文章のコツを学ぶ

  • 雑誌記事のリード文から文章術を読み解こう
  • 熱くなったらリード文にして「思い」を吐き出そう
  • 本文の前にリード文を書いて「要約」するとラクになる
  • コラム 短い本文 vs. 長い見出し
  • 自動車のプレスリリースは「究極」のビジネス文書である
  • コラム 最近のリリース事情を考える
  • ナレーション原稿に学ぶ「文章による演出」の技術
  • 期待を利用する「悪の文章術」のパターン

文章を書くための基本技術

  • 「ムダに長い文章」の傾向をおさえる
  • 主語と述語はできるだけ1文でひと組に,そして近くに
  • 自分も混乱する「主語の省略」を避ける
  • コラム 「許されない」のトリックとは
  • 自信がないときほど増える「飾り言葉」をカットしよう
  • 接続詞から筋道の乱れを教えてもらう
  • 表現を正確にし,字数を減らす「テニヲハ」のポイント
  • コラム 1文字単位で削る! 短文の文字数

伝える・伝わる文章術

  • カッコで複雑な情報をわかりやすく伝達する技術
  • 「連発しない」ことが体言止めを生かすコツ
  • こう言えばまとまる?決まり文句は逃げフラグだ
  • 「客観的」の意味を勘違いしないように
  • パクリと言われないための引用/利用法と裏ワザ
  • 悪意ある読者は「寸止め」で対策を

超速執筆のための実技と裏技

  • 「要素を書き写しておく」ことでロケットスタート!
  • 段落を2~3個以上,先読みしながら書くワケ
  • 迷ったら,後からわかるようにマークを残して先に進もう
  • 冒頭以外のところから書き始めて勢いをつける
  • 書くことが尽きても慌てないための「延長の技術」

第6章 クオリティを最大限まで高める原稿の磨き方

文章チェックと表現の磨き

  • 原稿は必ず紙にプリントしてチェック
  • 単位や呼称の乱れをきちんと統一する
  • 漢字にするか,ひらがなで書くかで迷った時の対処法
  • コラム まちがえると恥ずかしい慣用句や四字熟語
  • 子供っぽい言葉,下品な言葉を言い換える
  • 表記・送り仮名など正しい言葉づかいを知る
  • 同じ言葉の重なり,連続は何回まで許されるか
  • 位置の変更で読みやすさや印象を変える
  • デザインの基本をおさえて見栄えよく

提出/公開前の最後のハードル

  • 「これ入れて」「あれ変えて」変更要請の傾向と対策
  • 急に大幅な短縮を命じられたら?
  • ボツッた時,やり直しの時のモチベーション回復術

あとがきに代えて そしてプロはこれを超えていく……

著者プロフィール

佐久間功(さくまいさお)

1963年6月生まれ。東京都在住。アウトドア雑誌や自動車雑誌を経てフリーランスのライター/編集者として活動。クルマ,オートキャンプ,釣りを中心とした執筆活動を行う。釣りはTV番組やDVDのナレーション原稿も担当しているほか,外来生物問題にも取り組み『外来水生生物事典』(2005年・柏書房)という著書もある。

一方で,その仕事の手際よさから,編集者や記者,ライターとして,カタログ系ムック,会社案内,スポーツ入門書,科学教育関連など,多様なジャンルの依頼を受けてきた。本書はその経験の集大成と言えるものである。