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第382回 達人になれない人のためのtmux/screenラッパープログラムByobu入門2015

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F9:Byobuの設定やコマンドの実行

F9キーはByobuのncursesベースの設定ダイアログを開きます。これはbyobu-configコマンドで表示されるものと同じです。

図8 Byobuのステータスのオン・オフもここから設定できる

図8 Byobuのステータスのオン・オフもここから設定できる

Ctrl-F9はすべてのウィンドウに対して同じ文字列を送り,Enterキーを押します。内部的にはlist-windowsで表示されたウィンドウに対して,入力した文字列をsend-keysで送り,最後に「Enter」をsend-keysしています。よって「同時に実行する」というよりは「順番に実行する」感じです。Shift-F9はCtrl-F9のペイン版で,list-windowsの代わりにlist-panesを使っていること以外は同じです。

Alt-F9はそのウィンドウに表示されているすべてのペインに同時に入力を行えるようにします。⁠set-window-option synchronize-panes」を実行して設定をトグルしているだけです。

F11:ウィンドウとペインのサイズ変更

F11キーはGNOMEアプリケーションのフルスクリーンに使われるため割り当てられていません。

Alt-F11は現在のペインを新規ウィンドウに移動します(break-pane⁠⁠。それに対してShift-F11は現在のペインを「一時的に」現在のウィンドウで最大化します(resize-pane -Z⁠⁠,もう一度Shift-F11を押すと元に戻ります。

Ctrl-F11は現在のペインを「1つ前のウィンドウ」に統合します(join-pane⁠⁠。何度も押すと,ペインがウィンドウの間を移動していく様子がわかるでしょう。

F12:その他の設定

F12キーは初期設定でのプレフィックスキー(エスケープシーケンス)として使われます。Shift-F12はByobuのFキーバインディングの有効・無効切り替えです。

Alt-F12はtmuxのマウスサポートのオン・オフを切り替えます。初期状態ではオフになっています。マウスサポートをオンにすると,ウィンドウ名のクリックでウィンドウの切り替えや,ペインの領域クリックによるカレントペインの切り替え,ペインの枠のドラッグでサイズ変更ができるようになります。ssh越しでByobuを実行していても,リモートのByobuにマウスイベントが送られるようです。

Ctrl-Shift-F12を押して何が起こるかは自分の目で確かめてください。

ちょっと便利なスクリプトたち

Byobuはbyobuコマンドだけでなく,上記のショートカットを実現するためのいくつかのシェルスクリプトなども,/usr/bin以下にインストールします。

byobu-promptコマンドは,直前のコマンドのエラー時に「$?」を$PS1の前に表示するかどうかを設定するコマンドです。何かのコマンドが静かに失敗したとしても気がつけるので,有効にしておくといろいろ便利です。

wifi-statusコマンドは,iwconfigやroute,syslogのtailなどを1つのウィンドウにまとめて表示するツールです。

図9 wifi-statusコマンドによるウィンドウ

図9 wifi-statusコマンドによるウィンドウ

ctailは「tail -F」の結果をcczeで色を付けたうえで表示します。上記のwifi-statusのsyslogの汎用版です。なおwifi-statusやctailを使う場合はあらかじめcczeパッケージもインストールしておいてください。

より新しいByobu 5.94からインストールされるようになったvigpgは,GPGで暗号化されたファイルを復号し,sensible-editorで開き,保存したら自動的に再度暗号化するコマンドです。

一部Byobuの用途とはあまり関係ないようにも見えるかもしれません。これらのスクリプトは原則として同じDustin Kirklandが開発しているbikeshedからよく使いそうなツールを持ってきた,という形になります。

また/usr/lib/byobu以下にはステータス表示を行うためのスクリプト群がまとまっています。自前のステータスを作成する際の参考にすると良いでしょう。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。