Ubuntu Weekly Recipe

第699回 「ファイル(Nautilus)」のさまざまな機能

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今回はUbuntuの中でも基本中の基本アプリケーションである「ファイル(Nautilus⁠⁠」をあらためて紹介します。よく使うからこそ,さまざまな機能を知っておくと使い勝手が向上するでしょう。

「ファイル」とその歴史

「ファイル」はGNOMEデスクトップ環境のファイルマネージャーで,GNOMEのアプリケーションの中でも老舗中の老舗です。といっても1.0にはなく,1.4から導入されました。以後20年以上開発が継続されています図1⁠。前回デスクトップ環境を取り上げたときに触れたとおり,同じく老舗のgeditの地位が危うくなっており,最古参クラスとなりそうです。厳密にいえば「設定(gnome-control-center⁠⁠」も古いのですが,これはアプリケーションと分類していいのか悩ましいところです※1⁠。

※1
軽く調べただけなので見落としがあるかもしれませんが,一番古いGNOMEアプリケーションは「電卓」です。ただこれはGNOME向けに開発されたわけではないようで,一番古いGNOMEアプリケーションとするのは微妙です。よって「端末」⁠設定」⁠gedit」が最も古いといえそうです。

図1 20年前にリリースされたRed Hat Linux 8.0のNautilusはバージョン2.0.6だった

図1

それはさておき,歴史が長いということはそれだけさまざまな変更が加えられてきたということです。第669回で紹介したデスクトップフォルダーの削除が近年では一番大きな変更点でしょう。

本連載はご覧のとおり次回700回を迎える長期連載ですが,意外と「ファイル」に言及した回がありません。調べてみると12年前の第131回くらいでしょうか。これも全面的に紹介されているわけではありません。というわけで,今回あえて詳しく紹介してみることにします。

「ファイル」は英語では「Files」で,旧名ないし内部名は「Nautilus」です。本稿でも「Nautilus」としたいところですが,⁠ファイル」とします。かぎかっこ付きなのは一般的なファイルと区別するためです。

「ファイル」の画面構成

「ファイル」の画面構成は最近の一般的なGNOMEアプリケーションと同じように,上部のヘッダーバー,左のサイドバー,残りの部分の表示領域に分かれています図2⁠。

図2 一般的な「ファイル」の表示状態

図2

ヘッダーバーで一番多くの表示領域を取っているのがパスバーです。ファイルやフォルダーの場所がわかりやすい表示になっていますが,Ctrl+lキーを押すと絶対パスで表示されます図3⁠。

図3 Ctrl+lキーで絶対パス表示されるのはWindowsのExplorerも同じ

図3

パスバーの右にある虫眼鏡アイコンをクリックすると検索モードになります。詳しくは後述します。

その右側に3つあるアイコンのうち,左側が一覧表示とグリッド表示の切り替えで,中央が表示のオプション図4⁠,右がハンバーガーメニュー図5でその他の機能を集約しています。

図4 表示オプション

図4

図5 ハンバーガーメニューの内容

図5

左側のサイドバーは,⁠最近開いたファイル」⁠星付き」に続いて特殊な扱いのフォルダーが並び,あとはマウントした領域とオンラインアカウントの用途で「ファイル」がある場合とブックマークしたフォルダーが並びます。そして一番下に「他の場所」があります。ここをクリックするとマウントしたフォルダーやネットワーク,また表示されないサーバーに接続するための「サーバーへ接続」があります。⁠?」アイコンをクリックすると用例が表示されます図6⁠。AppleTalk,FTP,NFS,SMB,SSH,WebDAVなどで接続できます。これはバックエンドにgvfsを使用して実現しており,⁠ファイル」の機能というわけではありません。

図6 ⁠他の場所」と対応しているプロトコル

図6

表示領域で右クリックすると,どこで,あるいは何を右クリックしたかによってメニューが変更されます。そのため右クリックメニューをコンテキストメニューといったりします。

ファイルやフォルダーを右クリックすると,⁠星をつける」があります。これで星を付けたファイルやフォルダーがサイドバーの「星付き」に表示されるということになります。同じ操作で星を外すこともできます。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamのメンバー。VirtualBoxなどの翻訳を手がける。技術同人サークルteam zpn主宰。ほか原稿執筆を少々。