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新型スマートリングOURA Ring 4レビュー(後編)

前回に引き続き、スマートリング、OURA Ringの4世代目となる「OURA Ring 4」をレビューします。前回は、ハードウェアを中心にOURA Ring 3との比較だったので、今回は使い勝手を中心に触れていきます。

バッテリ持ちが格段に良くなった

これまで使っていたOURA Ring 3は、発売直後に入手して使っていたのもあるのか、バッテリがへたっていた可能性もあり、連続して使えるのは3日程度でした。

OURA Ring 4では、朝、満充電の状態で使い始め、寝ている間も付け、次の朝にバッテリを確認すると減っているのは10%強です。筆者の場合、3日間ほぼ付けた状態で使ってバッテリ残量は66%でした。1日平均で11%強バッテリを消費していることになります。同じ調子で使っていれば、スペックで示されている8日間を超えて使えそうです。

ガジェットのバッテリ駆動時間は話半分なのが相場ですが、今のところOURA Ring 4の結果は素晴らしいとしか言いようがありません。これがどこまで続くのかはわかりませんが、仮に2年後で有効なバッテリ容量が半分になったとしても4日は使えるので十分です。

この様子は、筆者のYouTubeチャンネルで動画にしているのでよろしければご覧ください。

バッテリ駆動時間が伸びた理由は、指輪形状の中により容量の大きいバッテリを押し込んだわけではなく、OURA Ring 4でセンサーの消費電力が下がったわけでもありません。OURA Ringが公開する情報によれば、OURA Ring 4から搭載されたSmart Sensingが関係するようです。

Smart Sensing: Unparalleled Accuracy and Personalization in Oura Ring 4 - The Pulse Blog

Smart Sensingは、搭載センサーで得られた結果の精度を向上するためのアルゴリズムですが、センサーで使われるLEDの輝度を精度が担保できるよう動的に調整する仕組みもあります。この制御がバッテリ寿命の延長につながっているようです。

その、Smart Sensingの精度は、OURA Ring 3と比較して以下のように向上しています。

  • 血中酸素濃度(SpO2)の信号品質が120%向上し、夜間のSpO2測定の精度が平均30%向上。
  • 呼吸障害指数(BDI)の精度が15%向上
  • 日中の心拍数グラフのギャップが7%減少
  • 夜間の心拍数グラフのギャップが31%減少

前回も触れましたが、OURA Ringは長年研究開発されているだけあり、計測精度の高さや細かな制御は他を寄せ付けません。

わかりやすく表示⁠他にないユニークな機能

計測・分析結果は、コンパニオンアプリのアップデートにより、それが「今日⁠⁠、⁠主要データ⁠⁠、⁠私の健康状態」のタブに分けて整理して表示されるようになりました。

今日は、今の状態を表します。普段はこれでコンディションを確認して、状態の把握だったり行動を決めます。主要データは、搭載されているセンサーから得た値が確認できます。

一定の期間確認できるので傾向を把握するのに役立ちます。最後の私の健康状態は、レジリエンスや心臓の健康が確認できます。この分析結果は指標ではありますが状態把握には役立ちます。

タイムラインはおもしろい機能です。

これを使えば、1日どのように過ごしたか振り返りできます。起きた時間や就寝時間、自動認識されたアクティビティは自動でタグ付けされていきタイムラインにタグ付けされていきます。タグ付けは自分でもできて、行動を記録してより詳細に付けていくこともできます。

タイムライン機能
タイムライン機能

もう1つ「Meals」もおもしろそうです。

今のところは、英語環境でしか使えず、Oura Labs機能、そして、メンバーシップユーザのみの提供ですが、記録した食事がサーバにもアップロードされ、これが分析されて最適な食事のタイミングと内容決定の提案をくれます。

解析に最大1週間の時間を要するようです。原稿執筆時点では、まだ解析結果が手元にありませんが、どのような結果が出るのか楽しみです。

Mealsで食事を記録する様子
Mealsで食事を記録する様子

このような記録系は他にもアプリもあり、手間で長続きしないものが多いのですが、OURA Ringのそれは、コンパニオンアプリを通じて食事写真をアップロードするだけです。登録前には使われている食材の画像解析結果が表示されて、これに間違いがなければ保存するだけで、食事内容と時間がタイムラインに記憶できます。

また、簡単なだけでは続く理由になりませんが、食事の傾向と分析結果が返ってくるのであれば長く続ける理由になります。

今週は、このあたりで、また来週。

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