Visual Studio Codeは2025年12月10日、今月の更新版であるNovember 2025
先月のリリースで、エージェントセッションビューをチャットビュー側のセカンダリサイドバーのタブで一覧表示できる機能
Agent HQ in @code has everything you need for agentic development with today's release!
— Pierce Boggan (@pierceboggan) December 10, 2025
- Manage all of your agents - local, background, or cloud - from a single view in VS Code
- Run multiple isolated backgrounded agents at the same time
- Delegate tasks to background or cloud… pic.twitter. com/ Fkh4D9otmA
3つのセッションの下にある
エージェントセッション一覧から特定のセッションを選択すると、ローカルセッションであればチャットビュー内にそのセッションを開くことができ、別のエージェントセッションであればエディタ上で開くことができる。なおセッションを選択するのではなく、右クリックしてコンテキストメニューを表示すると、セッションを開く場所の指定や後述のアーカイブ
Agent sessions are now integrated directly into the Chat view.
— Visual Studio Code (@code) December 10, 2025
See session status, progress, and file changes at a glance. Archive sessions to stay organized. Select any session to view the full conversation history. pic.twitter. com/ Exchy0KN3c
これまでは、ローカルチャットセッションを閉じると、実行中のエージェントリクエストがキャンセルされていたが、ローカルエージェントセッションを閉じてもバックグラウンドで実行を継続するようになった。各セッションの状態はセッション一覧で確認できる。
チャットの入力欄では、バックグラウンドエージェント
Hand off tasks seamlessly across agents.
— Visual Studio Code (@code) December 10, 2025
Start brainstorming locally, then continue with a background or cloud agent using "Continue in".
Your chat context transfers automatically and the original session archives after handoff. pic.twitter. com/ 4EUXsqEXZy
複数のバックグラウンドエージェントを実行すると、ワークスペース内の同じファイルを同時に変更する競合が発生する可能性がある。今回、Gitワークツリーでの実行に対応したことで、新しいバックグラウンドエージェントを作成する際、現在のワークスペースで実行するか、専用のGitワークツリーで実行するかを選択できるようになった。
Gitワークツリーでバックグラウンドエージェントを実行すると、エージェントは自動的にセッション用の新しい作業用のブランチでファイルを変更するようになる
これにより、複数のバックグラウンドエージェントを同時に動作させたときに同じファイルを編集しても直接の競合は発生しなくなった。エージェントはタスクを完了させると、ワークツリー内でバックグラウンドエージェントによって行われた変更を簡単に確認し、メインのワークスペースにマージすることができる
バックグラウンドエージェントへ複数のコンテキストを添付できるようにもなった。選択内容・
GitHubカスタムエージェントとの互換性を高めるため、エージェントツールの構造を再編成した。これにより
これまでカスタムエージェントはワークスペースレベルまたはユーザーレベルでのみ定義できるものだったが、今回実験的に、GitHubアカウントの組織レベルでカスタムエージェントを定義できるようになった
実験的に、独自のカスタムエージェントをバックグラウンドエージェントにできるようになった。設定でgithub.
エージェントが複雑な問題を解決する必要がある場合、タスクをサブエージェントに委任できる。サブエージェントはメインのチャットセッションとは独立して動作し、独自のコンテキストウィンドウを持つが、今回実験的にchat.
サブエージェントはメインチャットセッションのエージェントを継承するのがデフォルトだが、チャットでモデルに
たとえば、コードレビュー用のカスタムエージェントをサブエージェントとして動作させることで、コードのレビューに集中させることができる。
Claudeに導入された
今回、このスキルがVS Codeでも実験的に利用できるようになった
エージェントモードでファイル読み取りツールが有効になっていれば、
さらに12月18日、このスキルがオープン化された。早速VS Code Insidersで、設定のchat.
We now support Agent Skills - the open standard created by @AnthropicAI for extending AI agents with specialized capabilities. Create skills once, use them everywhere.
— Visual Studio Code (@code) December 18, 2025
🔗 https://t. pic.co/ 4GomgRJ21O twitter. com/ MHA4SBzVNN
先月のインラインチャットから提供されているv2
個人向けのGitHub Copilotでは言語モデルエディターを使うことで、VS Codeでチャットに使用できる言語モデルを管理できる
モデルピッカーに表示するかしないかを設定するモデルの可視性は、言語モデルエディター上で特定のモデルをマウスオーバーし、目のアイコンを選択して切り替える。言語モデルエディターでは
フェッチツールのURL自動承認のセキュリティが強化された。ユーザーが明示的に示さなかったURLからコンテンツを取得することをモデルが決定した場合、新しい2段階承認フローが行われる。最初に、URL取得の最初のリクエストを承認する
たとえば、GitHub.
🔗 Fine-grained URL approval gives you more control over external requests.
— Visual Studio Code (@code) December 17, 2025
When the fetch tool contacts a URL, you now see a two-step approval flow:
1️⃣ Approve the domain to prevent sensitive data from reaching untrusted sites
2️⃣ Review fetched content before it enters chat or… pic.twitter. com/ eZ6Gn0ls5u
ツールにも改善が加えられた。
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#fetchツールでは、JavaScriptを使って表示される動的なWebコンテンツをより効率的に処理できるようになり、不完全な結果や空の結果が返されることがなくなったとのこと。#fetchに続けてURLを指定することで、ブラウザに表示される実際のコンテンツにアクセスできるようになる。
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#textSearchツールは、files.
exclude設定やsearch. exclude設定、.gitignoreファイルで指定された無視対象のファイル/フォルダ内の検索をサポートするようになった。通常の検索で見つからない場合、無視対象のファイル/フォルダに関するヒントをエージェントに返すという。 -
特定のエージェントツールは、ユーザーの明示的な承認なしで使われると危険な場合がある。今回、設定のchat.
tools. eligibleForAutoApprovalでfalseに設定されたツールには、常に確認が表示され、自動承認のオプションは提供されないようになる。
チャットビューにも改善が加えられている。
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チャットセッションを開くと、上部にチャットの現状を表すタイトルが表示され、ここを選択すると空のチャットに素早く戻ることができる
(この動作は設定のchat. viewTitle. enabledでオフにできる)。VS Codeを再起動するか別のワークスペースを開いた後にチャットを開くと、デフォルトで以前のセッションを表示するようになった (この動作は設定のchat. restoreLastPanelSessionで変更でき、常に空のチャットを表示できる)。 -
チャットコンテキストに変数・
スコープ・ 式を入力できるようになった。変数ビューとウォッチビューでデータを右クリックするか、チャットの 「コンテキストを追加」 ボタンを使う。 -
エージェントが確認を求めてきた際に、Ctrl+Enterを押してキーボードから承認できるようになった。
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チャットがsettings.
jsonやpackage. jsonなどのセンシティブ (=特に扱いに注意が必要な) ファイルを編集しようとすると、変更を適用する前に承認を求めるようになった。センシティブファイルは、設定のchat. tools. edits. autoApproveで調整できる。また、これまではモデルが提案した編集内容の生データをチャット上で表示していたが、変更内容の差分が表示されるようになった。 -
言語モデルの推論とエージェントツールの出力を使うと、チャットの会話がすぐに長くなるため、先月の更新で、チャットにおける思考トークンの表示方法を実験的に改善した
(設定のchat. agent. thinkingStyle、chat. agent. thinking. collapsedToolsを有効にする用筆がある)。さらに今回、連続したツール呼び出しはデフォルトで折りたたまれるようになった。折りたたまれた項目では、AIが生成したタイトルが表示されることになる。 -
ターミナルツールに新しい自動承認オプションを追加した。このオプションを使用すると、セッションで今後実行されるすべてのコマンドを許可できるようになった。新しいセッションを開始すると、ターミナルコマンドは既存の承認設定に従う。
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「ターミナルで実行」 レスポンスで 「Toggle Output」 を使うと、チャット内で読み取り専用のxterm. jsターミナルに出力がレンダリングされるようになった。バックエンドのターミナルを終了させ後でもキャプチャされた出力を保持するため、あとで確認できる。 -
チャットターミナルのメッセージで、コマンドデコレーション
(青い丸) にマウスオーバーすると、コマンドの開始時刻、実行時間、終了コードが表示されるようになった。 -
Azureモデルプロバイダーは、BYOK
(Bring-Your-Own-Key) モデルへの接続時にデフォルトでEntra ID認証を使用するようになった。なおAPIキーを使用して認証する場合は、github. copilot. chat. azureAuthTypeをentraId (デフォルト) ではなくapiKeyに設定する。
MCPの仕様の最新バージョン2025-11-25に対応した。これまでドラフト時点で、WWW認証スコープの同意、クライアントIDメタデータドキュメント認証フロー、ツール・
GitHubリモートMCPサーバーが、GitHub Copilot Chat拡張機能にも組み込まれた。VS Codeではこの拡張機能のほうのGitHubリモートMCPサーバーに実験的に対応した
VS Code全体でも改善が行われている。
- コマンドパレットで
「最近開いた項目を開く」 を選択したときに表示されるピッカーで、現在アクティブなウィンドウは、他の開いているウィンドウとは少し異なる表示になった (チェックマークが付く)。どのウィンドウにも開かれていない項目はアイコンが表示されない。
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エディター内で自動ホバーポップアップを無効にできるようになった。設定のeditor.
hover. enabledにはon、off、onKeyboardModifierの3つの値がある。onとoffは名前のとおりで、onKeyboardModifierは特定のキーを押したときにのみホバー情報を表示する (デフォルトはAlt/ Optionキー)。その特定のキーの設定はeditor. multiCursorModifierで行え、ctrlCmdに設定することでCtrl/ Cmdキーに変更もできる。 -
ターミナルサジェストが有効化され、シェルコマンドの入力時にインライン補完とコンテキストヒントが表示されるようになった。
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ソース管理リポジトリビューに表示されるリポジトリ内の項目にスタッシュ
(Stashes) を追加した。ここでスタッシュ一覧が表示され、コンテキストメニューから表示・ 適用・ ポップ・ 削除できる。スタッシュの表示は、実験的なシングルリポジトリエクスプローラーを有効にしたうえで (scm. repositories. selectionModeをtrueにするか、またはリポジトリエクスプローラーの設定で 「単一のリポジトリの選択」 を選ぶ)、scm. repositories. explorerを有効にする必要がある。
コード編集の機能も改善されている。
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TypeScriptの名前変更候補は、通常のテキスト候補ではなく、シンボルの名前を変更するタイミングを予測するようになった。予測された場合は、通常のテキスト編集に加えて追加のインジケーターが表示される。その後、Shift+Tabを押すことでシンボルの名前変更を適用できる。この機能は現在、試験的にユーザーベースに展開されており、現時点ではTypeScriptでのみ利用可能で、他のプログラミング言語への対応も計画されている。
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よりスマートで、かつ最新の編集内容に適応する、次の編集候補の新しいモデルをリリースした。承認と却下のパフォーマンスが大幅に向上した。
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現在のビューポート外で次の編集候補が表示された場合、現在の位置からスクロールしないと候補の内容を把握するのが難しい場合があったため、カーソル位置の次の編集候補のプレビューが表示されるようになった。ただし現在のモデルは、まだビューポート外の候補が表示されない場合があり、より遠くの候補も表示できるように開発を系おzくしているという。
拡張機能についてもいくつか言及があった。
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Go言語実装で高速化される、TypeScript 7プレビューは、TypeScript (Native Preview)拡張機能を使うことでVS Code上で試せるようになっている。JavaScriptまたはTypeScriptファイルでTypeScript (Native Preview): Enable (Experimental)コマンドを実行すると、すべてのIntelliSenseがネイティブプレビューを使うように切り替わる。
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Remote Development
(リモート開発) 拡張機能を使うと、SSH経由のリモートマシンやリモートTunnels、WSLを通して開発コンテナに接続できるようになる。今回、SSH再接続の猶予時間制御の機能が追加されたことが案内されている。 -
GitHub Pull Requests拡張機能を使用すると、プルリクエストとIssueを操作できるが、今回、それらをコンテキストとして明示的に扱えるようになったり、Copilotプルリクエストがボタン1つで
「review」 「approved」 「auto-merge」 の状態にマークできるようになったという。
そのほか、VS Codeのウェブサイトで、RustとWebAssemblyを利用したクライアントサイドの高速検索機能が導入されている