技評SE新書シリーズいちばんやさしいオブジェクト指向の本

[表紙]いちばんやさしいオブジェクト指向の本

紙版発売

新書判/208ページ

定価924円(本体840円+税10%)

ISBN 978-4-7741-3015-6

ただいま弊社在庫はございません。

→学校・法人一括購入ご検討の皆様へ

書籍の概要

この本の概要

オブジェクト指向はなぜ難解なのか。わかったつもりになっても,実はよくわからないのはなぜか。その理由は,オブジェクト指向の持つ“二面性”にある。「理解」と「創造」の二面性を理解することで,いままで難しいと思っていたオブジェクト指向が,驚くほど簡単にわかるようになる。

豊富な具体例を用いてわかりやすく解説する,いちばんやさしいオブジェクト指向入門の決定版。

こんな方におすすめ

  • オブジェクト指向がすっきりとわかるようになりたい人
  • Javaを使う予定のある人
  • Java・UMLを使うことのあるSE・プログラマー
  • クラスとかコンストラクタの意味がよくわからない人
  • 忙しいけどとりあえず最新技術もおさえておきたい管理職の人

この書籍に関連する記事があります!

SE新書創刊1周年記念,著者メッセージ
SE,プログラマー,プロジェクトマネジャーの皆様に大好評いただいております「技評SE新書」に,待望の創刊第4弾が登場しました。創刊1周年を迎え,ますますロングセラーとなっております技評SE新書シリーズの執筆者の方々にお話を伺いました。
オブジェクト指向の「本質」をつかむ
Java,C#,UMLなど,現在ソフトウェア開発・システム開発で使われている技術の多くは,オブジェクト指向に基づいています。こうした技術は,オブジェクト指向がわからなくても,「使用」することはできます。しかし,それぞれの技術を最大限に「活用」するためには,オブジェクト指向を理解することが必要です。

目次

第1章 それはシリコンバレーから始まった 〜オブジェクト指向の歴史

  • きっかけはアラン・ケイ/コンピューティング環境Smalltalk/
  • シミュレーションのためのSimula/Smalltalk後のオブジェクト指向〜C++/
  • Javaの衝撃/UMLの登場/
  • 21世紀:オブジェクト指向の一般化/理解するのが難しい理由

第2章 ケーキとDVDソフト 〜オブジェクト指向の概念を理解する

  • あるSEの日常/オブジェクト/メッセージ/
  • オブジェクト指向/オブジェクト指向の使い道/
  • メッセージとオブジェクトの振る舞い/属性/状態/
  • 属性と状態/オブジェクトと仕事/責務/クラス/
  • クラスの定義/クラスがあると何が嬉しいのか/
  • オブジェクト指向とクラス指向/クラスどうしの分類/
  • オブジェクト指向の本質は二つだけ

第3章 プログラミング言語進化論 〜オブジェクト指向プログラミングへの道

  • プログラミングの進化の歴史/抽象化へ至る道/
  • 手続き抽象/構造化プログラミング/データ抽象/
  • 大規模化の壁/機能分割の課題/
  • 課題1:大規模分割を最初に行うことの難しさ/
  • 課題2:仕様変更の影響範囲の広さ/
  • 課題3:類似性の散在/データに関する課題/
  • 課題4:データの定義と利用箇所の乖離/
  • 課題5:名前の衝突/
  • 課題6:アクセス違反/
  • モジュール化/課題1の解決/課題2の解決/課題3の解決/
  • 課題4の解決/課題5の解決/課題6の解決/
  • モジュール化を取り入れたプログラミング言語/
  • モジュール化の課題/オブジェクト指向/
  • モジュールを型にする/継承

第4章 抽象化と分割の歴史がもたらしたもの 〜オブジェクト指向プログラミングの

  • 特徴
  • オブジェクト指向で作ったシステムの構造/オブジェクトの定義と生成/
  • カプセル化とアクセス制御/オブジェクト指向システムの動作に関する特徴/
  • オブジェクトの組み合わせ/メッセージの送信/イベントとメッセージ/
  • 継承による差分プログラミング/ポリモーフィズム(多態性)/
  • オブジェクト指向プログラミングの七つの特徴

第5章 ショートケーキはなぜショートケーキなのか 〜オブジェクト指向分析

  • 「理解する」ということ/「内包」/特殊な概念と一般的な概念/概念の上下関係/
  • 「外延」/「属性」/人間の理解/人間の理解とオブジェクト指向の関係/
  • オブジェクト指向分析の利点/
  • (1)人間の理解の枠組みに対応した表現方法の存在/
  • (2)メッセージの存在/
  • (3)UMLという標準表記法の存在/
  • オブジェクト指向分析の落とし穴/
  • (1)必ずしも正解が手に入るとはかぎらない/
  • (2)すべてを表現できるわけではない

第6章 よくあるQ&A 〜オブジェクト指向への疑問とその解答

  • Q1 オブジェクト指向は「重くて使えない」と聞きましたが,本当ですか?
  • Q2 オブジェクト指向を使うと,生産性や品質が向上するのですか?
  • Q3 Javaを使えば,オブジェクト指向のメリットが得られるのですか?
  • Q4 オブジェクト指向で分析・設計をすると,何が嬉しいのですか?
  • Q5 本当に,現実世界をそのままモデル化できるのですか?
  • Q6 オブジェクト指向では「シームレスな開発ができる」と聞きましたが,これはどういう意味ですか?

  • 参考文献
  • 関連書籍
  • あとがき

著者プロフィール

井上樹(いのうえたつき)

明治大学大学院卒業後,(有)インアルカディアにてオブジェクト指向導入コンサルティングやセミナーの支援に従事。2000年より(株)豆蔵。現在は組込み系ソフトウェア開発を中心に,オブジェクト指向,プロセス,ソフトウェア開発改善に関するメンタリング,コンサルティング,セミナーを担当。著書に『オブジェクト嗜好度向上計画』『超入門Javaってなんだろう』『ダイアグラム別 UML徹底活用』(いずれも翔泳社),『いちばんやさしいオブジェクト指向の本』(技術評論社)がある。

著書