エコカー激突!
─次世代エコカー開発競争の真実

[表紙]エコカー激突!─次世代エコカー開発競争の真実

紙版発売

四六判/232ページ

定価1,958円(本体1,780円+税10%)

ISBN 978-4-7741-3907-4

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書籍の概要

この本の概要

クルマ業界は「ガソリンを使わないクルマ」へと急速に移行しはじめました。ハイブリッド車ではトヨタとホンダが激しく競争し,三菱とスバルから電気自動車(EV)が市販。恐竜のように経営危機に瀕するビッグ・スリーを横目に,激変する世界の市場に対応して,次世代エコカー開発競争で生き残るのは誰か。日本EVクラブ代表で15 年来エコカーの最前線にいる業界の第一人者,モータージャーナリスト舘内端氏が,長年の活動やメーカー内部の取材をもとに,知られざる真実を歯に衣着せず明らかにします。

こんな方におすすめ

  • ハイブリッド車や電気自動車など最新のエコカーに興味がある方
  • トヨタ,ホンダなどの次世代車開発の裏側を知りたい方
  • 環境とエネルギー問題と密接な自動車社会の将来像を知りたい方

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エコカー本格普及へ日本がリード ハイブリッド(HV)から電気自動車(EV)へ
5月18日に登場した3代目プリウスは発売前の予約だけで8万台を超え,その後も1カ月で数万台の勢いで受注を増やしている。

目次

はじめに

  • 自動車は危機的状況を迎えている
  • 次世代車はだれの問題か

1章 私たちが生き残るために

  • 自動車なんていらない,か?
  • 次世代車が開発できなければ人類は生き残れない
  • 自動車の問題
  • 自動車メーカーにとって次世代車とは

2章 生き残りを賭ける次世代車候補生たち

  • リーマンブラザーズが次世代車開発をプッシュ
  • 次世代車の候補と次世代エネルギー・燃料
  • ガソリンエンジン車
  • ディーゼルエンジン車
  • ハイブリッド車
  • 天然ガス自動車
  • 水素エンジン車
  • 燃料電池車
  • 電気自動車
  • だれが覇権を握るのか

3章 自動車は生き残れるのか─地球温暖化と石油の枯渇

  • 地球温暖化か,自動車か
  • 地球温暖化と自動車の課題
  • 石油と自動車
  • 石油はある
  • 石油は早晩,なくなる
  • それで自動車はどうするのだ
  • 自動車とエネルギー

4章 なぜプリウスは生まれたか─次世代車誕生の背景

  • 震源地はカリフォルニア
  • 排出ガスをゼロにしろ ZEV法のショック
  • 次世代車の誕生
  • トヨタの次世代車プロジェクト
  • 傍流だったハイブリッド車プリウス

5章 VWに見るヨーロッパのエコカー戦略

  • 問題の核心は
  • エネルギー戦略
  • パワープラントの変革
  • まずはダウンサイジング
  • 変速機の変革
  • 究極の燃焼システム HCCI
  • 次世代車のパワープラントとエネルギー

6章 ディーゼルからハイブリッドへ─ヨーロッパの変革

  • ヨーロッパ・ディーゼルブームの真相
  • ディーゼル車に暗雲
  • ディーゼルVSハイブリッド
  • ヨーロッパもハイブリッド車へ転換か
  • ヨーロッパにハイブリッド車続々登場
  • ハイブリッドに苦悩するヨーロッパ

7章 しかし,エネルギー/燃料はどうするのだ

  • 次世代車のエネルギー候補
  • エネルギーとパワープラント
  • 自動車燃料としての石油
  • 合成燃料
  • 使い勝手一番のエネルギーは
  • 燃料とCO2排出量
  • バイオ燃料に期待はできない
  • 水素か電気か

8章 普及するのか燃料電池車

  • なぜ燃料電池だったのか
  • 熱い眼差しが注がれた水素社会
  • 燃料電池の原理
  • 燃料電池の課題
  • 水素製造の問題
  • 水素貯蔵の問題
  • 東京~大阪の燃料代
  • 爆発の恐怖
  • 燃料電池車の今後

9章 電気自動車は世界を変えるか

  • 電気自動車の実力
  • なぜ電気自動車なのか
  • 電気自動車の構造
  • 世界の電気自動車動向
  • 電気自動車文化の創造

著者プロフィール

舘内端(たてうちただし)

自動車評論家/日本EVクラブ代表

1947年,群馬県生まれ。日本大学理工学部卒業。東大宇宙航空研究所勤務の後,レーシングカーの設計・製作に携わる。77 年の日本F1グランプリにエンジニアとして参戦。98年に低公害車の普及活動に対して環境大臣表彰を受ける。