知りたい!サイエンスシリーズ「単位」の本質
―単位がわかれば相対論がわかる―
―単位がわかれば相対論がわかる―
2009年10月2日紙版発売
潮秀樹 著
四六判/192ページ
定価1,738円(本体1,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3991-3
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書籍の概要
この本の概要
科学,特に物理学ではいろいろな「単位」を使用するが,単位はただの記号ではなく,科学の考え方や法則を表す鍵である。そこで,単位の始まりから,その意味を考察し,相対性理論などを例に取って単位から見た科学の考え方を解説する。
こんな方におすすめ
- 物理,単位,相対論,量子論に興味を持つ人
目次
プロローグ 単位の誕生
- なぜ単位が必要なのか?
- 単位に求められるものは?
- 単位はいつできた?
第1章 単位の成り立ち
1.1 単位の変遷
- メートル法から国際単位系(SI)へ
- 生活に必要な単位を含むSI単位系
- 不変の単位基準を求めて
- 1kg は時間が経つと変わる?
- より不変の単位を目指して
1.2 単位の基本
- 物理量とは何か?
- MKS 単位系における3つの基本単位と組立単位(誘導単位)
- 物理量と組立単位
- 固有名称がある組立単位
- SI単位系の7つの基本単位
- 無次元の量の単位
- 大きい数字,小さい数字を表す言葉
第2章 単位から公式を導く -次元解析-
2.1 次元解析の方法
2.2 お酒の流れ出る速度 -トリチェリーの定理-
- 2変数の次元解析の実際
2.3 振り子時計は月面上では使えない -振り子の周期-
- 分数を含む次元解析の実際
2.4 バイオリンの音の高低 -弦を伝わる波の速さ-
- 3変数の次元解析の実際
第3章 単位がわかれば科学がわかる
3.1 科学単位の基本
- MKSとCGS 単位系
- 電磁気の世界を現す単位
- 熱量の単位はジュール(エネルギーの単位)
- 定数を1とする自然単位系
3.2 温度とエネルギーは同等 -ボルツマン定数kBを1とする-
- 摂氏温度
- 絶対温度 -気体の体積で温度を定義-
- 圧力を分子のエネルギーで表す-
- 気体の圧力を次元解析で-
- 温度を分子のエネルギーで表す-
- 温度を分子の運動エネルギーで表す
第4章 単位がわかれば相対性理論がわかる
4.1 時間と長さは同等 -光速を1とする-
- 回転で長さは不変
- 時間と長さは同等? -4次元の世界-
- 4次元での回転においても長さは不変
- 特殊相対性理論 -収縮するものさし-
- 特殊相対性理論 -延びる寿命-
- 時間と長さを同一視する
4.2 ディラック定数を1とする -振動数とエネルギーは同等-
- 光は粒子か波か?
- 量子力学における考え方
- 確率波とアインシュタインの関係式
- 光の振動数とエネルギーを同一視する
- 次元解析によるシュレーディンガー方程式
4.3 自然単位系(プランク単位系)
- 5つの定数を1とするとどうなる?
- 普遍的な物理定数とは?
- プランク単位系での長さの単位,時間の単位,質量の単位
- プランク単位系をSI 単位系に換算する
4.4 幾何学単位
- 光速度と万有引力定数を1にする
- 相対性理論と幾何学単位
- 幾何学単位と次元
- 時間は長さの次元を持つ
- 幾何学単位系をSI 単位系に換算すると?
第5章 無次元化と無次元の単位
5.1 原子の世界を見通す単位
- 原子単位の基本は5種類
- 原子単位系が表す原子の振る舞い
5.2 化学で活躍する単位 -モル(mol)-
- すべての物質は分子でできている?
- なぜ化学でモルが重要なのか?
- 分子の質量と分子量
- 化学反応式におけるモル数
- 変遷したモルの定義
5.3 角度の単位 -ラジアン-
- 度
- 円周と半径の比で角度を表す -ラジアン-
- なぜラジアンが重要なのか?
5.4 立体角の単位 -ステラジアン-
- 球面積と半径の2乗の比で角度を表す -ステラジアン-
- 全方位を表す立体角は?
第6章 身近な単位
6.1 習慣上使用している単位
- 今も使われるヤード・ポンド法
- 日本でも身近なヤード・ポンド法
- 尺貫法
- 真珠の単位は世界的に尺貫法
- 家屋のサイズに残る尺貫法
- 比例しない単位?
6.2 単位換算
- 単位換算の原理
- 単位換算ミスで起きた大惨事
6.3 単位を体感してみると
- 風速50m は新幹線の速度
- 最大時間雨量100 ミリの重さ
6.4 種々の単位の共存
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