tanQブックス 薬なしで生きる ―それでも処方薬に頼りますか―
- 岡田正彦 著
- 定価
- 1,518円(本体1,380円+税10%)
- 発売日
- 2009.11.4
- 判型
- 四六
- 頁数
- 240ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4035-3
サポート情報
概要
昔はあきらめていた命も、今では新薬の登場で助かるようになったといいます。しかしこの常識が次々に覆されてきているのです。大規模に行う新しい調査法によって、病院で処方されている殆どの薬は、のんでものまなくても、寿命に差がないことがわかってきたのです。なかには効果自体が疑わしかったり、むしろ短命になったという恐ろしい薬さえあります。本書は、そのような驚きの結果を紹介するものです。単にセンセーショナルにとりあげるような偏った内容ではなく、著者が20年の歳月をかけ、いろいろな分析した結果です。
こんな方にオススメ
- 病気や薬に関心がある人
- 病気や薬にかかわりを持って生活をしている人
目次
第1章 薬はなぜ効き、どうして副作用があるのか
薬の法律
- 薬、サプリメント、食品の違い/病院の薬と薬店の薬
薬の作用
- 薬は体内を巡る/ポイントは血液中の濃度
- のみ合わせ/薬は水でのむ
- 用法・用量/薬が認可されるまで
- ジェネリック
なぜ薬には副作用があるのか
- どんな薬にも副作用がある/予測できない副作用
- 薬のアレルギー/肝臓が薬の犠牲に
- 胃腸障害/コンピューターでつくられた薬
- 反対派、賛成派/テーラーメイド?
第2章 身近な風邪薬・胃腸薬に潜む危険
風邪薬の中身
- 人はなぜ風邪をひくのか/熱冷ましの功罪
- 誰でものんでる風邪薬/風邪薬の定番、アセトアミノフェン
- 大規模に調査を行ってみたら/信憑性の検証
- 対立するデータ/気休めの効果
売れ筋ナンバーワンの胃腸薬
- 胃腸の病気/胃腸薬いろいろ
- 潰瘍治療薬の副作用/人々の思惑
- ピロリ菌退治の大騒動/反論続出
- ピロリ菌は胃がんの原因か
大規模調査とはどんなものか
- 間違っていた知識/大規模調査の条件
- エビデンスという流行語
第3章 薬で血圧を下げても寿命は延びない
他人事でない話
- 都市伝説/二人に一人が高血圧?
- ガイドラインには逆らえない
血圧が上がるわけ
- 心臓のしごと/大切な血液の流れ
- 司令塔は自律神経と腎臓/血管の柔軟性に秘密が
- 危険因子とは/血圧が高いとなぜ悪いのか
血圧の薬
- 安い薬の運命/最新の血圧治療薬
- 自分がのんでいる薬を調べよう
意外なエビデンス………
- 最初のエビデンス/医療の究極の目的とは
- 意外な副作用/誇大広告
- ガイドラインを検証する/はっきりしない結論
- 論文の書き方に異議あり/寿命が延びないわけ
第4章 それでも薬をのみますか
メタボ騒動
- 日本人の六人に一人が糖尿病予備軍?/基本検査は二つ
- 病人を大量生産するメタボ健診
正常値はどうやって決めたのか
- 境界型って?/正常値も大規模調査で決める時代
寿命が短くなる薬
- 薬が必要な人とは?/覆らなかった結論
- 危険な組み合わせ/間違っていたガイドライン
- うさん臭い話
薬を巡るスキャンダル
- 日本発の薬/発売停止
- ライバル/政党を巻き込んだ騒動
- 悲劇のヒロイン/後日談
- 薬としてのインスリン
崩れた安全神話
- コレステロールを知る/コレステロールはなぜ悪いのか
- 検査値をチェックせよ/LDLコレステロール値を下げる薬
- 中性脂肪の薬はいらない/ドクターは薬がお好き
- がんになる薬/空白の二年間
- 追記
第5章 抗がん剤—がんを治す薬はない
抗がん剤の背景
- 過激分子/抗がん剤の種類と副作用
- 抗がん剤の認可基準とは
さまざまな抗がん剤
- 日本人のがん/話題の胃がん治療薬
- 進行度によって異なるデータ/悩ましい判断
- 人生哲学の問題/はっきりしない肺がん治療
- 乳がんのホルモン療法/薬が効かない子宮がん
惑わしのテクニック
がんの常識を疑え
- 早期がん進行がん/がん検診の効果?
- 大きくならないがん/薬の値段を知っていますか?
- 三〇年前と同じ
第6章 薬を巡るスキャンダル
裁判沙汰―海外の事例………
- すべての薬に通じること/怒りの告発
- 裁判ラッシュ/統合失調症の薬も
- 精神活動に作用する薬/過当競争の果て
- ジェネリックのトラブル/アメリカの事情
日本の事情
- 日米の違いに学ぶ/薬害という言葉
- あきれた話/ワルファリンという薬
- 判決/医科系大学の研究費
- 諸悪の根源
終章 薬に頼らない生活
予防できる病気
- 自然界にある危険/家の中に潜む危険
- 最強の発がん要因/がんにならないための生活術
- 病気になりやすい体質/骨粗鬆症には運動を
- 予防できるアルツハイマー病/運動の仕方
病気になったとき
- 風邪をひいたとき/腹痛、吐き気、下痢など
- 手足の痛み/生活習慣病
- あれこれ、まとめ
プロフィール
岡田正彦
1946年、京都府生れ。新潟大学医学部卒。1990年より同大学医学部教授。医学博士。専門は予防医学、医療統計学。米国学会誌IEEE Transactions on Biomedical Engineering副編集長、学会誌「生体医工学」編集長などを歴任。2002年、臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」受賞。『医学・生物学のためのデータ解析入門』(コロナ社)、『人はなぜ太るのか』(岩波新書)、『がん検診の大罪』(新潮選書)、『医療機器が一番わかる』(技術評論社)など著書多数。