現場の即戦力シリーズすぐに使える精密切削加工
2010年12月10日紙版発売
2017年7月10日電子版発売
大坪正人 著
A5判/248ページ
定価2,838円(本体2,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-4495-5
書籍の概要
この本の概要
「切削加工」とは金属,木材やプラスチックといった工業素材を刃物を使用して削り取り,希望する寸法や形状にする加工法がであり,需要の高い技術です。
本書は,切削工法を現場技術者向けに実践的に解説し,素材の選択や設計から,実際の加工技術の方法加工機械の選択に至るまであますことなく紹介します。
こんな方におすすめ
- 金属系加工技術者
- 加工機械全般を扱っている技術者
- 加工技術を学ぶ学生・工業素材全般を学ぶ学生
著者の一言
本書は,町工場で経営者の立場から日々精密加工と格闘している筆者が,図面の解釈の仕方から始まり,機械,刃物の選び方,現場で実際に行われている切削加工条件の導出の仕方,さらにはしっかりとした測定技術,品質保証の考え方,工業規格など,精密切削加工に必要なポイントを広い視点でまとめた。本書がこれから切削加工を志す読者にとって,精密切削加工の全体像とツボをつかむための手助けとなってもらえるとよい。
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目次
1章 精密切削加工とは?
- 1.1 精密切削加工の定義
- 1.2 精密切削加工はどこに使われる?
2章 図面を読み解くことが精密切削加工の第一歩
- 2.1 線の種類
- 2.2 投影図
- 2.3 寸法
- 2.4 表面粗さ
- 2.5 幾何公差
- 2.6 普通公差
- 2.7 材質
- 2.8 熱処理
- 2.9 メッキ・その他表面処理
- 2.10 C面,隅R
- 2.11 注釈
3章 工業規格を知る
- 3.1 工業規格とは?
- 3.2 工業規格の種類
- 3.3 JISについて
- 3.4 ねじ規格
- 3.5 はめあい公差
- 3.6 普通公差(一般公差)
- 3.7 表面粗さ
- 3.8 材料規格
4章 測れなければ精度は出せない
- 4.1 寸法
- 4.1.1 軸の径
- 4.1.2 穴の径
- 4.1.3 面同士の幅
- 4.1.4 溝の幅
- 4.1.5 全長
- 4.1.6 段差
- 4.1.7 穴ピッチ
- 4.1.8 ねじ
- 4.2 幾何公差
- 4.2.1 平面度
- 4.2.2 平行度
- 4.2.3 直角度
- 4.2.4 傾斜度
- 4.2.5 真円度・円筒度
- 4.2.6 同心度・同軸度
- 4.2.7 円周振れ・全振れ
- 4.2.8 真直度
- 4.2.9 線の輪郭度・面の輪郭度
- 4.2.10 位置度
- 4.2.11 対称度
- 4.2.12 三次元測定器
- 4.3 表面粗さ
- 4.4 測定器の校正
- 4.5 温度環境
- 4.6 公差の考え方
5章 工程設計が鍵を握る
- 5.1 素材の形状
- 5.2 製品形状と工程設計
- 5.2.1 棒材
- 5.2.2 ブロック
- 5.3 必要精度と工程設計
- 5.4 製造数量と工程設計
- 5.5 熱処理のタイミング
6章 実際の加工プロセスを理解する
- 6.1 切削加工のしくみ
- 6.1.1 工具の形
- 6.1.2 工具の材質
- 6.1.3 動き
- 6.1.4 強さ
- 6.2 金属材料
- 6.2.1 硬さ
- 6.2.2 熱伝導率
- 6.2.3 延展性
- 6.3 加工条件導出の基本的な考え方
- 6.4 切削液
7章 実践! 精密切削加工
- 7.1 ケース1(外径加工,内径加工,ねじ切り加工)
- 7.2 ケース2(精度穴加工,タップ加工)
- 7.3 ケース3(内径加工が難しいケース)
- 7.4 ケース4(難削材で加工数量が多いケース)
8章 品質は会社の総合力
- 8.1 品質とは何か
- 8.2 実際の工場内での品質管理
- 8.3 品質を継続的に改善する品質マネジメント
9章 工作機械のしくみを理解する
- 9.1 工作機械の構造
- 9.1.1 主軸
- 9.1.2 ヘッド(主軸頭)
- 9.1.3 コラム
- 9.1.4 テーブル
- 9.1.5 ガイド(案内)
- 9.1.6 送り機構
- 9.1.7 リニアエンコーダ
- 9.1.8 ATC
- 9.2 工作機械の制御
- 9.2.1 位置フィードバックと位置ループゲイン
- 9.2.2 加減速
- 9.2.3 バックラッシュ補正
- 9.3 精度が出ない原因
- 9.3.1 要因ツリー
- 9.3.2 マシンの熱変化
- 9.3.3 スピンドルの熱変位