ポケットリファレンスシリーズCOBOLポケットリファレンス
2012年6月7日紙版発売
2012年7月26日電子版発売
細島一司 著
四六判/464ページ
定価3,058円(本体2,780円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5135-9
書籍の概要
この本の概要
ロングセラーシリーズ・ポケットリファレンスにCOBOLが新登場。「こうしたい」という目的から逆引き形式ですぐ探せて,サンプルコードを見ながら具体的な実装のイメージがつかめます。さらに
- 「エンディアンによる誤動作にどう対処するか」
- 「移植のポイントは」
- 「システム部門が考慮しなければいけないこと」
など,実践的なTipsも収録。COBOL処理系の開発・研究・教育・ソフトウェア開発支援システム・コンサルテーションに従事し,情報処理学会情報規格調査会COBOL作業委員会に所属していた著者による,現場で役立つ1冊です。
こんな方におすすめ
- COBOLシステムをメンテナンスする方
- COBOLプログラマ
- レガシーシステムの移行プロジェクトに携わる方
著者の一言
COBOLとは,COmmon Business Oriented Language(事務用共通言語)の略であり,CODASYLによって1959年12月に開発されました。基幹アプリケーションのなかでも,金融系や製造系でまだまだ活躍している言語が「COBOL言語」です。
現時点または将来的な新規開発システムにCOBOLアプリケーションは多くはないでしょうが,既存システムでは数多く動作しています。当時開発しておられた技術者のみなさんは退職期をむかえ,若い技術者がレガシーCOBOLシステムのメンテナンスやリプレイスをしなければならない時代になってきました。
システムはすぐに切り替えられるものではありません。だましだまし,拡張や修正を繰り返すことでしょう。そのとき,社内に聞く人もいない,マニュアルを読んでもわからないとなれば,お手上げです。
本書は,「こういうときはどうすればいいのかな?」「どうやってコーディングするの?」「もっと便利な機能はないの?」などの“現場で困ったときの一冊”です(現在稼動しているCOBOLアプリケーションを考慮し,言語規格として第3次規格で執筆しています)。
もちろん,これからCOBOLを学習してみようという方,「基本は入門書でひととおり学んだけれど,書き方などをとっさに調べたい」方にも,「へぇ~COBOLって使えそうだ!」と感じていただける内容です。
また,COBOL言語の他に,C言語やVBとの連携,データベースやJCLなどの業務に密接したリファレンスも兼ね備えています。会社に一冊,プロジェクトに一冊,個人に一冊,お手元に携帯していただければ幸いです。
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- 日本最後のCOBOL本になるか? ロングセラーシリーズ・ポケットリファレンスにCOBOLが登場
- 1959年12月に開発されてから,じつに50年以上の歴史を持つCOBOL。
目次
CHAPTER 1 基本書式
- プログラムの構成
- 基本的な書式
- 自由形式によるプログラム記述方法
- データ構造
- データ項目
- 定数
- データ項目名の修飾
- データ項目名のスコープ
- 演算記号の記述
- COBOLのファイル
- 初期化処理と終了処理
CHAPTER 2 文字の操作
- 文字列の一部にアクセスする
- 文字列の出現回数を取得する
- 文字列を置き換える
- 文字列を連結する
- 文字列の並びを反転する
- 文字列を右よせする
- 文字列を分割する
- 文字列を大文字/小文字に変換する
- 全角文字を半角文字に変換する
- 半角文字を全角文字に変換する
- 文字の文字コードを求める
- 文字コードに対応する文字を求める
CHAPTER 3 数値の操作
- 数値を加算する
- 数値を減算する
- 数値を乗算する
- 数値を除算する
- 与えられた算術式を計算する
- 剰余を求める
- モジュロー(法)を求める
- 平方根を求める
- 階乗を求める
- 引数を超えない最大の整数を求める
- 整数部を求める
- 英数字型の数値データを数値型に変換する
- 数字編集型を数値型に変換する
- 分散を求める
- 標準偏差を求める
- 対数を求める
- 乱数を求める
- 正弦を求める
- 余弦を求める
- 正接を求める
- 逆正弦を求める
- 逆余弦を求める
- 逆正接を求める
- 元利均等払い額を求める
- 現在価値を求める
CHAPTER 4 日付の操作
- 現在の日時を求める
- プログラムの翻訳日時を求める
- 標準日付からグレゴリオ通日に換算する
- グレゴリオ通日から標準日付に変換する
- グレゴリオ通日からジュリアン日付に変換する
- ジュリアン日付からグレゴリオ通日に換算する
CHAPTER 5 データ操作
- 転記規則を把握する
- 定数の転記
- 集団項目を転記する
- CORRESPONDING指定の規則
- 可変長レコードを取り扱う
- 内容がゼロのときに空白にする
- 集団項目を初期化する
- 項目の長さを求める
- 画面からデータを入力する
- メッセージ表示後にデータを入力する
- 順ファイルで全件を読み込む
- マッチング処理とは
- マッチング処理のアルゴリズム
- 更新処理
- 相対/索引ファイルの順呼出し法を利用する
- オープンモードと実行可能な文
- 特徴
- 相対/索引ファイルの乱呼出し法を利用する
- オープンモードと実行可能な文
- 特徴
- 相対/索引ファイルの動的呼出し法を利用する
- オープンモードと実行可能な文
- 特徴
- ソートマージ(整列併合)とは
- ソートとは
- マージとは
- 全レコードをソートする
- ソートファイルの宣言
- 手続き部におけるSORT文
- 全レコードをマージする
- マージファイルの宣言
- 手続き部(PROCEDURE DIVISION)におけるMERGE文
- レコードの一部をソートする
- 手続き部におけるSORT文
- INPUT PROCEDURE指定
- OUTPUT PROCEDURE指定
- SORT文の組み合わせによる記述方法
- レコードの一部をマージする
- 手続き部におけるMERGE文
- MERGE文の組み合わせによる記述方法
- プログラムに原文を複写する
- 原文の一部を替える
- データ名ではなくPICTURE文字列を替えたい場合
- 手続き部の一部を替える
- コマンド行の引数を受け取る
- 個別に受け取る方法
- 一括に受け取る方法
- 環境変数を取得/設定する
- 環境変数の取得
- 環境変数の設定
- ファイル名を動的に変更する
- プリンタへ印字する
CHAPTER 6 条件判定/制御構造
- 比較条件の作用対象を理解する
- 比較条件における作用対象の比較方法
- 比較する大きさが等しい場合
- 比較する大きさが等しくない場合
- 作用対象の組み合わせ
- 判断処理を行う
- 多重分岐を行う
- 正負条件を把握する
- 字類条件を把握する
- 複合条件を把握する
- 複合条件の例
- 組み合わせによる優先順位
- 略記を理解する
- 固定的な繰り返しを行う
- 条件による繰り返しを行う
- 複雑な判断や分岐を行う
- 多重反復を行う(ネスト)
- 多重反復を行う(AFTER指定)
- 88レベルを使う
- 強制的に実行制御する(GO TO文)
- 強制的に実行制御する(STOP文)
- 外PERFORM文の悪い例を理解する
CHAPTER 7 プログラムの呼び出し
- COBOL副プログラムを呼ぶ
- 参照渡しと値渡し
- パラメタの受け渡し方法
- 副プログラムのVALUE句を有効にする
- プログラムを共通にする
- プログラムから返却値を受け取る
- CALL~RETURNING指定による返却値の受け取り
- 特殊レジスタRETURN-CODEの参照による返却値の受け取り
- CALL文呼び出しでパラメタをなくす
- GLOBAL(大域名)
- EXTERNAL(外部属性)
- 埋込みSQL文とは
- 埋込みSQLの種類
- COBOLデータ部に記述する埋込みSQL文
- COBOL手続き部に記述する埋込みSQL文
- カーソル
- 識別子
- SQLCODE
- 標識変数
- ストアドプロシージャとは
- ストアドプロシージャの作成
- COBOLからの呼び出し
- COBOLからC言語を呼び出す
- パラメタ(引数)
- 返却値
- JCLからCOBOLプログラムを呼ぶ
- C言語からCOBOLを呼び出す
- パラメタ(引数)
- 返却値
- VBからCOBOLを呼び出す
- COBOLとVBの主な変数宣言の対応
- 呼び出し方法(DLL呼び出し方式)
- COBOL側で金額計算と編集を行う
CHAPTER 8 表の操作
- 繰り返し回数が一定の表を作成する
- 繰り返し回数が可変の表を作成する
- 表を初期化する
- VALUE句を使用した与え方
- REDEFINES句を使用した与え方
- VALUE句による初期化をREDEFINES句で書き換え
- 膨大な文字定数による初期化
- 表にアクセスする
- 直接添字付け
- 間接添字付け
- 多次元の表の場合
- 表の修飾
- 指標名によるアクセス
- 表の合計を求める
- 表の平均を求める
- 表の中央値を求める
- 表の最大値と最小値を求める
- 表の最大値と最小値の位置を求める
- 表の最大値と最小値の差を求める
- 表の最大値と最小値の平均値を求める
- 指標データ項目を理解する
- 指標内部のデータ内容
- SET文の作用対象の組み合わせ
- 指標の条件式
- 逐次表引きを利用する
- 二分表引きを利用する
- 多次元表の二分表引き
CHAPTER 9 報告書の作成
- 報告書作成機能とは
- 報告書の構成
- プログラム記述
- 報告書で表紙を印刷する
- 報告書でヘッダー/フッターを印刷する
- 報告書の本文を替える
- コントロールブレイクとは
- 制御集団
- 制御キーの設計
- 制御頭書き(CH)
- 制御脚書き(CF)
- サンプルのまとめ
- 報告書で合計報告だけを印刷する
- 報告書で印刷させないようにする
CHAPTER 10 実践Tips
- 丸め処理をする
- 丸め処理の問題点(1)
- 丸め処理の問題点(2)
- 2進項目と桁落としを把握する
- エンディアンによる誤動作を防ぐ
- 誤動作の多い現象 (両系間で共通ファイルを使用する場合)
- アライメントで困ったときに対応する
- データ項目に占めるバイト数と節の配置方法
- SYNCHRONIZED 句(SYNC)の利用
- コンパイルエラーに対処する
- DIVISION 別のエラー原因
- コンパイルエラー時の対処方法
- コーディング時の配慮
- 取りきれないエラーの対処
- コンパイラオプション統一の徹底
- 実行時エラーに対処する
- 実行時エラーの原因
- 実行時エラーを最小限に食い止めるために
- 担当者の人選と納期
- 入出力エラーをコントロールする
- 入出力誤り時の制御優先順位
- USE 手続きのルール
- プログラム例
- 入出力誤りからの回復処理の観点
- テスト時だけ実行させる
- デバッグ行の主な利用箇所(DISPLAY文)
- 見出し部の作成者や作成日付段落の用途
- プログラム処理速度を上げる
- システム部門が考慮すべきことを把握する
- 部品化の指針
- プログラム分割の基準
- サポート部門で留意すべきことを把握する
- 運用/保守フェーズに入る前に
- 異常系発生時の対処
- システム変更と機能拡張
- ハードウェア変更
- 効率のよい移植方法を理解する
- コンパイラ変更や移植時の注意点を把握する
- 原始プログラムの修正
- COBOLファイルの移行方法
- 動作確認
- アプリケーション起動と環境設定
CHAPTER 11 付録
- 一般形式の記法
- COBOL形式の記法
- COBOL原始プログラムの形式
- 見出し部
- 環境部
- データ部
- 手続き部
- 条件の形式
- 一意参照の形式
- 作成者定義の言語要素(抜粋)
- ハードウェア依存の言語要素(抜粋)
- 規定されない言語要素(抜粋)
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