生きる技術!叢書シリーズ山伏ノート
~自然と人をつなぐ知恵を武器に~
2013年8月20日紙版発売
坂本大三郎 著
四六判/224ページ
定価1,738円(本体1,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5917-1
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書籍の概要
この本の概要
自然と共にあり,自然の中で死と向き合いながら生きる山伏。筆者にとって,「山伏になる」ということは,自分自身や社会を捉え直していく試みでもあった。震災や原発事故によって,現実の生活は荒々しい自然の脅威にさらされ,私たちの中の自然観,社会観,人生観は大きく揺さぶられ続けている。筆者が山伏として捉え直した知識や自然との共生の技術は,現代を考える上で,私たちに多くのことを教えてくれる。自然と街に暮らす人々の間を行き来し,つなぎ合わせてきた山伏の文化から,これからを生きていくためのヒントが見えてくる。
こんな方におすすめ
- 山や自然に興味がある都心生活者
- エコロジー,宗教,文化人類学などに興味がある人
目次
第一章 自然を敬う
- どうやって生きていく?
- 山伏になる!?/山伏とは何者なのか?
- 自然と人との境界線
- 山伏のルーツ「日知り」/自然と人との通路をつくる/循環する生と死
- 山伏と日本人
- 山伏の明治維新/日本人とは?/日本の成り立ち
- 自然って何だ?
- 存在の不思議/シャーマンと日知り/言葉の力/宇宙と原初の言葉/曼荼羅のあらわすもの/深層意識下の「ア」/ぐるぐると巡る
- [コラム] 山伏のやっていたこと
第二章 芸とモノ
- モノに宿る心
- モノと日本人/民藝の美/民藝と他力思想/「モノ」に日本人の思想があらわれる/民衆の中で生きた宗教者/
- モノのモノガタリ
- 呪力を持った「モノガタリ」/「フリ」から「カブキモノ」へ/「モノ」を
- 生み出す技術/「モノ」に残された記憶
- 無縁とモノ
- 「無縁」の場/モノと商品
- モノカルチャー
- 暗闇からあらわれるイメージ/増殖するモノと「民藝の美」/失われた知恵とモノガタリ/カウンターカルチャーと民藝思想/つながるモノづくりの心
第三章 自然を食べる
- 穢された肉と聖なるコメ
- 人は他の命を食べることで生きている/縄文時代の豊かな食生活/穢れとして排除された肉食
- 食べる文化
- コメと穢れ/禅の影響と精進料理/「日本人=農耕民族」に隠れているもの
- 狩猟と循環
- 山の掟/命の循環/マタギと市場システム/歪んでいく人と自然との関係
- 自然とおふくろの味
- 神のもとでおこなわれた共食/失われいく団欒/安全な食とは/食の中に自然との循環,つながりを
第四章 自然を読む
- 自然を読む
- 天候を予測する技術/動物の行動を予測する/鉱物資源を探り当てる/いま求められる自然を読む技術
- 身体と性
- 神との婚姻/祭りと性の関わり/性と生と死/身体の中に息づいている自然
- 身体と祭りと自然
- 神を迎える装置/神とつながる「舞」と「踊り」/農耕文化と芸能/縄文の文化を伝える盆踊り/祭りの中に存在する自然
- [コラム]山伏で生きる実験ノート
第五章 自然とつながる
- 自然とつながる
- 月山の登り口「肘折」/山と鉱物と温泉のつながり/肘折に残る祭り「サンゲサンゲ」/心身を清め神を迎える日/サンタクロースと鞭打ちじいさん/自然との循環を取り戻すために
第六章 山伏で生きること
- 山伏で生きること
- 山伏以前,山伏以降/山伏と僕
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