良いAndroidアプリを作る139の鉄則

[表紙]良いAndroidアプリを作る139の鉄則

紙版発売
電子版発売

A5判/512ページ

定価3,278円(本体2,980円+税10%)

ISBN 978-4-7741-6525-7

本書の新版が発行されています。

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この本の概要

国内初のAndroid端末に標準搭載された『ポケット羅針盤』の開発を始め,全日本空輸株式会社の『ANA』や,NTTタウンページ株式会社の『iタウンページ』,株式会社三省堂の『三省堂辞書』など,数多くの開発実績を持つテックファ―ムが,Androidアプリ開発の現場で求められる知識を集大成。

「意図しない動作を回避する」
「強制終了しない」
「ユーザにストレスを感じさせない」
「マルチスレッドを使いこなす」
「電池にやさしいつくりにする」
「重要なデータを守る」
「機種依存に考慮する」
「品質を向上させる」
「安全にリリースする」

といった実践的なノウハウをおしみなくまとめた,かつてない1冊。

こんな方におすすめ

  • とりあえず動くアプリが開発できるが,現場で求められる知識が足りていないAndroidアプリ開発者

著者の一言

2014年現在,スマートフォン用のOSの中で世界シェア1位といえば,Androidです。スマートフォン以外にも多くの機器に使われ始めていることもあり,Android端末は最も身近な携帯機器といえるでしょう。

しかし,勢いのあるOSだからこそ,開発にはさまざまな苦労があります。普及しているがゆえに多種多様な端末があり,そのためにAndroid OSのバージョンや機種に依存する差違からは逃れることができません。Androidの正しい作法を知らずに,手元の端末で動くことだけを重要視して,場当たり的なアプリ実装をしてしまうと,後に多大な改修の手間に悩まされることになります。

テックファームには,2009年から現在まで5年間,Androidアプリを開発してきた実績があります。一例を挙げれば,国内初のAndroid端末に標準搭載された『ポケット羅針盤』の開発を始め,全日本空輸株式会社様の『ANA』や,NTTタウンページ株式会社様の『iタウンページ』,株式会社三省堂様の『三省堂辞書』など,有名なAndroidアプリの開発に携わってきました。また,高齢者,指や手が不自由な人のための支援アプリ『At-Scan』『At-Switch』を自社開発しています。その間,急速に進化を重ねるAndroid OS自体の歴史とともに,テックファームではAndroidに関するノウハウを蓄積してきました。

本書では,そのような現場で積み重ねてきたノウハウの一部や,開発にあたって理解していないと苦労するポイントなどを紹介しています。これから業務でAndroid開発に携わる方や,ほかのスマートフォンOSで開発経験がある方が,Androidの正しい作法や特性を理解し,より品質の高いアプリを開発し,スムーズなサービス運営まで配慮できるよう,経験則も含めて広い範囲の内容を収めました。

本書の読者としては,Android開発の経験がある人を想定していますが,基本的なJavaのソースコードを読めるプログラマであれば,Androidの経験がなくても,ソースコードを見ながら理解できるでしょう。

この本を品質の高いアプリを作れるようになるためのステップアップ材料にしていただければ幸いです。

著者プロフィール

木田学(きだまなぶ)

3,5,6,9章を担当。
テックファーム入社後,ずっとiアプリの開発を担当。その後,技術調査案件でスマホの素晴らしさを学ぶ。
趣味はAndroid,iOS,iアプリなど携帯アプリを作ること。一発当てようとiPhoneアプリをリリースするが泣かず飛ばず。東尋坊で崖にむかって進むことが大好き。


おかじゅん

1,4,6,7章を担当。
テックファームのゴミ係兼傘係(らしい)。フィーチャーフォン全盛期にBREW向けFeliCaアプリを書いていた化石エンジニア。
Paul Gilbertのフレーズを弾くのが趣味。ただしテンポは1/10。


渡辺考裕(わたなべたかひろ)

2章を担当。
テックファームに入社後,iアプリやAndroidなど,モバイルアプリの開発をメインに担当。
趣味は最近健康ブームが到来し,そこそこストイックに取り組んでいるが,健康になる兆しはなく,さっそく膝を壊す。


奈良進(ならすすむ)

8章を担当。
多くのゲーム機開発を経験した後,ゲームセンターが廃れる頃から流行始めた携帯業界へ転職。CPU BD,Firmware,OS開発など低レイヤー層の開発から上位レイヤーのアプリ開発へ。RDBMSは使うより作るほうが得意で,高速なインメモリDBの開発経験がある。ここ5年ぐらいは,AndroidやiOSの開発案件を担当している。
プライベートではライブフォトグラファーとして活動。雑誌の表紙やアー写に使われている。


荒川祐一郎(あらかわゆういちろう)

10章+各章の図を担当。
2006年テックファーム入社。Webアプリケーション開発を経験し,現在はAndroid,iOSのスマートフォンアプリの開発に従事。「AT-Scan」「受付はこちら」などの自社製品の開発・運用も担当。
趣味は東京タワー登り。上京して長い年月が経ち何度も登っているはずなのだが,今なおテンションが上がる。


兒島友三郎(こじまともさぶろう)

Appendixを担当。
1990年の高校3年生の時に「UNIXとC言語とシステム・ネットワーク管理を学べる」ということで,日本最北端の短大のサマースクールへ参加。その時に聞いたストールマンの話と,Sunのワークステーションが使いたい放題という環境が気に入って,5年ほど稚内で過ごす。その後,仕事を求めて南下を続け,2000年4月からテックファームへ。キャリア向けSSLテスト環境構築,携帯Javaの実行環境の動作サポート,技術コンサルティングなどを経て,パフォーマンス重視のサーバプログラミングを極めつつある41歳のエンジニア。アーキテクト兼プログラマー。
趣味は関数型言語・コード自動生成・形式手法などを仕事に応用できないかをモヤモヤと考えること。


石立宏志(いしたてひろし)

執筆メンバーへのプレッシャーがけを担当。
2002年にIBMに入社,Webシステム開発やオフショア開発のサポートなどを経験。2005年にテックファームに入社し,おもにFeliCaやNFCなど非接触ICを使ったモバイルアプリケーションの開発に携わる。現在はスマートフォン向けのアプリケーション開発やWebサービス開発,ソリューション提案をメインに活動。
趣味はサッカー,フットサル,車,プログラミング。良いプログラムを書くために,休日は体を動かし頭をリフレッシュすること大事。そのために,平日は深夜まで働いている!?


小林正興(こばやしまさおき)

コラムを複数担当。
iモードサービス前からスマートフォン時代まで16年,携帯電話技術の最前線で設計や開発,エンジニア組織のしくみ作りまでに従事。現在はテックファームの技術顧問として技術者のモチベーション教育に力を注いでいる。
コーヒーに魅せられ30年あまり。最高の一杯のために,日夜,豆に器具に水に厳選を重ねつつ,コンビニコーヒーも愛飲している。