図解でわかる はじめてのシリーズ増補改訂版 図解でわかる はじめてのデジタル画像処理

書籍の概要

この本の概要

本書第一版を上梓してから10年が経過。
AIやディープラーニングの発展にともない,デジタル画像処理技術はより広い範囲で使われています。
AIの時代だからこそ,デジタル画像処理の基礎知識はさらに重要になったのです。
そうした現状をふまえ,今回の改訂では,内容を大きく拡充。
AIや自動運転,医療現場などの現場で利用される最新技術をサポートし,今まで以上に使いやすくなりました。
もちろん,第1版で好評を博した「デジタル画像処理の根本原理」のやさしく丁寧に解説はしっかり維持。
普遍的な原理から最新の応用方法までの技術内容と流れがわかる,デジタル画像処理の入門書として必読の1冊です。

こんな方におすすめ

  • 画像処理を体系的に学びたい方
  • ディープラーニングやAIなどで画像処理をする方法を模索している方
  • ※バイオメトリクスや自動運転などの高度な画像処理についても扱うので,専門家にもオススメです

目次

  • カラー口絵

Chapter0 デジタル画像処理って何?

  • 0-1 コンピュータの発達が「デジタル画像処理」を可能にした
  • 0-2 アナログ画像処理とデジタル画像処理
  • 0-3 デジタル画像処理で何ができるのか

Chapter1 画像の基礎

  • 1-1 デジタルカメラと画像のデジタル化
  • 1-2 量子化のしくみ

Chapter2 カラー画像のしくみ

  • 2-1 色をとらえる視覚のしくみ
  • 2-2 カラー印刷と三原色
  • 2-3 色を数値で表現する
  • 2-4 カラー画像のデジタル化

Chapter3 デジタル画像のフィルタ処理

  • 3-1 フィルタ処理のしくみ
  • 3-2 メディアンフィルタ
  • 3-3 輪郭を抜き出すフィルタ
  • 3-4 ラプラシアンによるエッジ検出
  • 3-5 画像をシャープにする鮮明化フィルタ

Chapter4 画像の明るさを変えよう

  • 4-1 濃度ヒストグラムのしくみ
  • 4-2 濃度ヒストグラムによるコントラスト変換
  • 4-3 トーンカーブによるコントラスト変換
  • 4-4 いろいろなトーンカープを試してみよう
  • 4-5 デジタルカメラのHDRとは

Chapter5 印刷のための画像処理

  • 5-1 ハーフトーンのしくみ
  • 5-2 カラー印刷とハーフトーン
  • 5-3 パソコン用プリンタで使われる画像処理

Chapter6 画像とフーリエ変換

  • 6-1 フーリエ級数とは何か
  • 6-2 複素フーリエ級数の世界
  • 6-3 離散フーリエ変換(DFT)
  • 6-4 離散コサイン変換(DCT)
  • 6-5 縞模様と周波数の関係
  • 6-6 2次元離散フーリエ変換
  • 6-7 2次元DCT

Chapter7 静止画と圧縮のしくみ

  • 7-1 フーリエ変換とフィルタ
  • 7-2 標本化定理とエリアシング
  • 7-3 カラー画像と圧縮
  • 7-4 DCTを使った圧縮
  • 7-5 エントロピー符号化のしくみ
  • 7-6 JPEGと画質の劣化
  • 7-7 JPEG可逆圧縮

Chapter8 動画像と圧縮のしくみ

  • 8-1 動画像のしくみと圧縮
  • 8-2 デジタル放送とMPEG
  • 8-3 MPEG1のしくみ
  • 8-4 動き補償フレーム間予測符号化
  • 8-5 MPEGのフレーム構成とGOP
  • 8-6 MPEG2のしくみ
  • 8-7 MPEG4とH.264,H.265
  • 8-8 MPEG7とMPEG21

Chapter9 テレビ放送と画像処理

  • 9-1 アナログビデオ信号とY/C分離
  • 9-2 2次元Y/C分離と3次元Y/C分離
  • 9-3 デジタル放送の画像処理
  • 9-4 IP変換
  • 9-5 テレビシネマ変換
  • 9-6 テレビのHDRとは
  • 9-7 ビデオ端子とケーブル

Chapter10 AI(人工知能)と画像認識

  • 10-1 AIとは何か
  • 10-2 コンピュータビジョンとロボットビジョン
  • 10-3 視覚情報処理は難しい
  • 10-4 視覚情報処理の手順
  • 10-5 ロボットによる組み立て作業
  • 10-6 Hough変換
  • 10-7 積み木の世界
  • 10-8 見え方に基づく3次元物体の認識
  • 10-9 文字の認識
  • 10-10 ニューラルネットワークとディープラーニング

Chapter11 様々な分野で活躍する画像処理

  • 11-1 ステレオビジョン
  • 11-2 レンジファインダ
  • 11-3 アクティブビジョンとビジュアルサーボ
  • 11-4 バイオメトリクス
  • 11-5 コンピュータ断層撮影
  • 11-6 自動車のための画像処理

著者プロフィール

山田宏尚(やまだひろなお)

1986 年名古屋大学 工学部 機械工学科卒業。
1991 年名古屋大学大学院 博士課程修了。
工学博士。
ドイツ・アーヘン工科大学客員研究員,名古屋大学 講師等を経て,2007 年より岐阜大学教授。
メカトロニクス,フルードパワー制御,画像処理工学,バーチャルリアリティなどの教育・研究に従事。
主な著書に『デジタル画像処理』,『コンピュータグラフィックス』,『コンピュータのしくみ』,『CPU の働きと高速化のしくみ』(ナツメ社),『画像処理工学』(コロナ社<共著>)などがある。