新・標準プログラマーズライブラリシリーズ新・標準プログラマーズライブラリ
RISC-Vで学ぶコンピュータアーキテクチャ 完全入門
2024年2月24日紙版発売
2024年2月24日電子版発売
吉瀬謙二 著
B5変形判/320ページ
定価3,300円(本体3,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-14008-3
書籍の概要
この本の概要
コンピュータアーキテクチャとは,より良いコンピュータの構成を模索し,設計し,実現するための方式です。学習には,重要概念の理解とハードウェアの設計,実装,そのシミュレーションによる動作確認と性能評価,また,FPGAなどにハードウェアを実装し,動作・検証・性能確認することが大切です。本書は,これらを通じてコンピュータアーキテクチャの本質を学ぶことを目指します。特に,オープンな命令セットアーキテクチャとして注目されているRISC-Vの採用,Verilog HDLによるハードウェアの記述,FPGAによるハードウェア動作まで,広い範囲を扱っている点が特徴です。
こんな方におすすめ
- コンピュータアーキテクチャの初学者および再入門者
- コンピュータサイエンスをしっかり身につけたい学生の方
- RISC-Vの入門者
本書のサンプル
本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。
目次
第1章 イントロダクション
- 1-1 コンピュータの基本構成
- 1-2 コンピュータの性能
- 1-3 特定用途向け半導体とFPGA
第2章 ディジタル回路の基礎
- 2-1 組み合わせ回路
- 2-2 順序回路
- 2-3 やわらかいハードウェアとしてのFPGA
第3章 ハードウェア記述言語Verilog HDL
- 3-1 ANDゲートのモジュール記述
- 3-2 記述したモジュールのインスタンス化とシミュレーション
- 3-3 文字列を表示するシステムタスク$display
- 3-4 ブロックの指定
- 3-5 指定した時間が経過するまで待たせる命令#
- 3-6 システムタスク$finishと$time
- 3-7 不定値xとハイインピーダンスz
- 3-8 複数本の信号線,数値の表現,default_nettype
- 3-9 三項演算子とマルチプレクサ
- 3-10 ビット選択
- 3-11 ビットの連結と複製
- 3-12 論理演算子と算術演算子
- 3-13 関係演算子
- 3-14 論理シフト,算術シフトの演算子
- 3-15 リダクション演算子
- 3-16 if文とcase文
- 3-17 クロック信号とカウンタ回路
- 3-18 シフトレジスタと波形ビューア
- 3-19 一定の間隔で生じる動作の記述とdefine文
- 3-20 ランダムアクセスメモリ(RAM)とinclude文
- 3-21 いくつかの代入の違い
第4章 RISC-V命令セットアーキテクチャ
- 4-1 RISC-V RV32I命令セットアーキテクチャの概要
- 4-2 データ形式,負の整数の表現
- 4-3 命令形式
- 4-4 R形式の算術演算命令,論理演算命令,シフト命令
- 4-5 I形式の算術演算命令,論理演算命令,シフト命令
- 4-6 ロード命令,ストア命令,エンディアンと整列
- 4-7 条件分岐命令とプログラムカウンタ
- 4-8 lui,auipc,jal,jalr命令とその他の命令
第5章 単一サイクルのプロセッサ
- 5-1 単一サイクルのプロセッサの設計方針
- 5-2 最初の版のプロセッサを設計するための構成要素
- 5-3 add命令を処理するx1のみの単一サイクルのプロセッサ
- 5-4 add命令を処理する単一サイクルのプロセッサ
- 5-5 addとaddi命令を処理する単一サイクルのプロセッサ
- 5-6 add,addi,lw,sw命令を処理する単一サイクルのプロセッサ
- 5-7 add,addi,lw,sw,bne命令を処理する単一サイクルのプロセッサ
- 5-8 シミュレーションの工夫と例題
第6章 プロセッサの高性能化の手法
- 6-1 回路の動作周波数とパイプライン処理
- 6-2 パイプライン処理(2段)のプロセッサの設計と実装
- 6-3 パイプライン処理(3段)のプロセッサの設計と実装
- 6-4 パイプライン処理(4段)のプロセッサの設計と実装
- 6-5 パイプライン処理のプロセッサと同期式メモリ
- 6-6 パイプライン処理(5段)のプロセッサの設計と実装
- 6-7 ここまでのプロセッサの性能
第7章 分岐予測
- 7-1 分岐予測の枠組み
- 7-2 分岐先バッファ
- 7-3 分岐の成立/不成立の予測
- 7-4 bimodal分岐予測
- 7-5 gshare分岐予測
第8章 キャッシュメモリ
- 8-1 メインメモリとキャッシュ
- 8-2 容量が大きくて遅いメモリ
- 8-3 プロセッサのストール
- 8-4 ダイレクトマップ方式のキャッシュメモリ
- 8-5 マルチワードのダイレクトマップ方式のキャッシュメモリ
- 8-6 セットアソシアティブ方式のキャッシュメモリ
- 8-7 データキャッシュ
第9章 FPGA評価ボードを利用した動作の確認
- 9-1 ファイルの準備
- 9-2 Vivadoで論理合成,配置・配線してFPGAで動作確認
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