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特集 かわいいだけじゃない! ~険しい時代を生き抜いたたくましいパンダの姿

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上野動物園のシャンシャン(2023年2月中国へ返還)や双子パンダ、シャオシャオ・レイレイ、和歌山アドベンチャーワールドの楓浜ふうひん結浜ゆいひん良浜らうひんなど、パンダの名前を聞いたことがあるという方はいらっしゃるでしょう。

白と黒のずんぐりむっくりしたかわいらしいフォルム、そう、まさにこんな感じですね?

図1

図1 本文p.2-3より抜粋

800万年前にさかのぼるパンダの歴史

日本には9頭のパンダが暮らしていますが、野性のパンダは中国にしかいません。年々数が減少し、絶滅危惧種に指定されています。800万年前、パンダの祖先たち(始パンダ)は熊のような風貌で、獲物を追いかけて狩りをしていました。今のパンダからは想像もできないですね。それがどういう経緯で今のパンダに変わっていったのでしょうか。

厳しい自然環境におかれて

始パンダは、数々の苦難に遭います。やってきた厳しい冬を乗り越えなければならなくなり、それまでのように肉食主義では生き抜いていくことができなくなったのです。

生き抜いていくためにどうしたらよいか…。始パンダたちは肉食を諦め、手に入りやすい笹や草、竹を食べるという選択をしました。

図2

図2 本文p.14-15より抜粋

とはいっても体の中の構造が変わるわけではないので、パンダは悪戦苦闘します。

図3

図3 本文p.18-19より抜粋

パンダの見方が変わる!

パンダは寝ているか、食べているか…ばかりという声を多く耳にしますが、それにも理由があります。パンダは自然界に適応するためにベストな選択をして挑んできたといういきさつを知ると、パンダの見方が少し変わるかもしれません。パンダにとどまらず、動物が好きな方々にお勧めの1冊です。