社長レビュー終了
はい、そういうわけでございまして!
サルでき流企業サイトの作り方、ついに第50回を迎えました。この連載も今回で最終回です!
連載期間1年間とちょっと。
長かったような短かったような……。
……いや、長かったですね。前々回、前回のまとめ記事で「あの状態」ですからね。カンタンに導入できると言われるWordPressの内容を、薄く薄く、ここまで薄~く伸ばしてお話しているところも他にありますまい。
まるで金箔のよう。えっへん。
誰ですか?こっちは不純物多すぎとか言っている人は。
……泣いてませんよ?
……いやだから、泣いてませんってば。
……むしろこれは感動の涙、アンドドライアイ対策。
さてさて!ウミネココーポレーション仮設広報部の面々も、無事(?)社長レビューを乗り越えられそうです。1年間に渡る彼ら(そしてマンガ素人のワタシ)の長い長い挑戦も、なんとか結果につながったようですね。いや~、よかった。めでたしめでたし(!?)。
では、最終回の今回は、この連載を読んで、「企業サイト作りに挑戦しようと思っている」、もしくは「今まさに挑戦している」経営者さんやWeb担当者さんに向けた、ワタシからのアドバイスをさせていただこうと思います。
先ほどのマンガで衝撃的な正体が判明した、ウミネココーポレーションの社長(兄)と、今まで同社仮設広報部をサポートしてきたハカセ(弟)の2人による、レビューの様子とあわせて見ていきましょうか。
前回までで本編(技術話)は終わっていますので、クールダウンくらいの気軽な気持ちでどうぞ~。
知ることで生まれてくる、新しい悩み
まずはみなさま、WordPressを使った企業サイトの作り方の勉強、おつかれさまでした!
Webサイトの「う」の字からはじまって、最後は「最先端のWordPressテーマ」に至るまで、内容てんこ盛りで勉強してきましたね。みなさんこれでもうサイト作りの基礎はバッチリだと思います。
現代の企業にとって、Webサイトは「持っていると良いもの」から「持っているのが当たり前のもの」になっていますが、まだまだ「誰でもカンタンに作れるもの」ではありません。
それは、こうして勉強してみるとよくわかりますよね、いくら基礎と言えども、やっぱりムズカシイところはムズカシイです。
本気でやろうと思ったら、いったい奥はどこまで続いているのやら……。
とは言え、「うーむ、やっぱりウチの社内のリソースでは無理だ」と、外部の制作会社にお願いしようとすると、「Webサイト制作は、価格の相場がサッパリ意味不明」なんて、まったく別の問題もあったりして。
長期的に考えたら、「自力で運用できたほうが安心で確実」なのは当然なのですが、「本当に自分達でできるのだろうか……」と、実情を知ることで、また新しい悩みが出てきてしまいました。
どうしましょう?
「最近の若者は、デジタル・ネイティブ(?)だから、きっとWebサイトくらいカンタンに作れるに違いない。よし、いっそ全面的に任せてみよう!」
と、こんな時、つい社内の若者に丸投げしてしまうケース。なにやら思い当たるフシがあったりなかったり、しませんか?
Webサイトの制作、運用を、「若者の育成」と考えれば、非常に良い機会ではあると思うのですが、「企業サイトとしての結果(=集客やお問い合わせ)」を求めすぎると、逆に若者を潰してしまうことになりかねません。
Webサイトを作るだけならできると思いますが、SEOやSEM含めて、「集客やお問い合わせが来る企業サイト」にするということは、担当者さんだけの頑張りでなんとかなる問題ではないからなのです。
そんなケースをよく見てきたワタシからすると、
企業サイトというものは、
- 経営者さんがSEOやSEMのような基礎となる知識を持って
- 担当者さんがWordPressのようなCMSでインフラを作り
- 全社員がコンテンツ作りに参加しながら運用していく
というのが、一番望ましい運用方法だと思うのです。
(大企業となると、全社員で、というのは現実感が薄いかもしれませんので……中小企業において、ということにしておきますね。大企業が一丸となってやったら、ものすごい面白いことになりそうですが)
Webサイトを育てることを、みんなで楽しむ
当連載の第1回に、ワタシはこんなことを書きました。
「Webサイトを作るとは、Webサイトを育てていくこと」です、と。
今回、もう少しそれに言葉を足します。
「Webサイトを作るとは、Webサイトを育てることを、みんなで楽しんでいくこと」です、と。
今までの流れを見れば、こういうことですよね。
- 経営者さんがSEOやSEMのような基礎となる知識を持って
- 担当者さんがWordPressのようなCMSでインフラを作り
- 全社員がコンテンツ作りに参加しながら運用していく
先ほど出てきたこの運用方法を考えると、企業のWebサイトというものは、逆の見方をすれば「全員が参加するアクティビティ」のようなものになるわけです。
みんなで考えて、
みんなで参加して、
みんなで結果をシェアする。
営業さんは営業だけをやり、経理さんは経理だけをやり、Webサイトのことは情シスやマーケにお任せ。ではなく、全員共通の活動にする。
それは、「社員間のコミュニケーションツール」という観点から見ても、非常に有用な活動になるわけです。
今まで気付かなかった、意外な才能を発揮する人が出てきたり。新入社員の考えていることを経営者が知る機会になったり、その逆になったり。
みんなでワイワイコンテンツを考えたり、思いのほかお客様が集まらなくて一緒に凹んだり、対策会議と称して連れ立って飲みに行ったり、「御社のホームページを見て、『この会社にお願いしたいと思いました!』」なんて一言に、全員で拍手して喜んだり。
会社がそんな風になるのを考えると、
なんだかワクワクしてきませんか?
そうなんです。そうやって考えれば、Webサイトを作ること、育てていくことは、「ムズカシイこと」や、「面倒くさいこと」ではなく、「楽しいこと」になるのです。
楽しそうなWebサイトに、お客様は集まります。
イキイキしているWebサイトに、お客様はまた来ようと思います。
結果は後からゆっくりついてきますので、みなさん自身で、みなさんの会社のWebサイトを、焦らず楽しみながら作って、育てて行ってくださいね!
おわりのごあいさつ
50回お付き合いいただきまして本当~にありがとうございました。
これにて、『サルでき流 WordPressではじめる企業サイトの作り方』は終了です!
第1回の一番最初にお話した、『企業サイトを運用する経営者様や担当者の方々の「困惑と迷走と諦め」を少しでも楽にする』ということに対して、何かひとつでもお役に立つことができていれば嬉しい限りです。
カンタン過ぎると言えばカンタン過ぎる内容でしたし、こぼれ話ばかりと言えばこぼれ話ばかりの連載でした。
先ほども書きましたが、そんなお気楽な連載であっても、テンション高く続けていれば「記事は増えていき、アクセスは伸びていく」のです。
繰り返しますが、今のWebサイト作り(=Webサイト育成)にとっての大事なポイントは、「いかにモチベーションを下げずに記事の公開を続けられるか」というところにあります。
- なるべく自分達が書きやすいように
- なるべく自分達が書きたくなるように
WordPressという安心できるツールを使って、自分達自身で運用ができるようにすることと、最新の格好いいテーマを使って、テンションが上がるステキなWebサイトにすること。
たとえば、こういう準備をすることで、「焦らずじっくりと記事を書いていく」ことができるかどうかが重要なのです。
自分達でやることが不安ですか?
いえいえ、大丈夫です。
最初はぎこちなくたって、「作る技術」も「書く技術」も、続けていればちゃんと上がっていきますから。
ホントですよ?
その証拠に。まるっきり素人だったワタシのマンガ(絵)も、50回も描けば少しは観るに耐えられるものになったでしょう?
ねえねえ!?なりましたよね!?
……え?そうでもない?
……そう思っているのは本人だけ?
……コホン。なったことにしてください。
そうじゃないと話が進みませんから。進まないってことは、終わりませんから。このまま嫌がらせのように延々脱線話をしてもいいんですよ?でもそれじゃあみなさんも困るでしょう?今日の飲み会に間に合わなくなっちゃうでしょう?もうお腹はペコペコd(以下略)
つまり、「そういうこと」なのです。
- 5コマしか描かないというハードルの低さ
- マンガを描けるようになったら気持ちいいだろうなというイメージ
ワタシも、そういう準備をしておいた(主に編集さんへの説得)おかげで、プレッシャーに押しつぶされることなく、楽しんで(?)続けることができました。
いやね。実際のトコロ、たった5コマでも、最初のうちはもう大変で大変で。それこそ「見直すヒマもない」ほど追い詰められていたのですよ。
何度「ギブー」と編集さんに泣きつこうと思ったことか。
最初から「ちゃんとしたマンガにしよう」と思っていたら、たぶんどこかでバッキリ挫折していたと思います。
でも、50回終わった今なら、「もう少しちゃんとしたマンガにしよう」と思っても、なんとかなる気がしています。ほんの少しだけですが。
企業サイトも、同じことです。
世界にはものすごくクオリティの高い企業サイトがゴロゴロしていますので、「ちゃんとした企業サイトにしないと、きっと集客につながらないに違いない」と、ともすればハードルを上げすぎてしまうことがあります。
ですが、その結果、過度のプレッシャーから途中で挫折してしまって、「更新しないWebサイト」になってしまったら、それこそ本末転倒です。
ぎこちなくても。まだまだでも。とりあえず今の自分達ができることで、一歩一歩進んでいくこと。それを続けていければ、必ず結果につながるのです。まずは踏み出せる一歩目を踏み出しましょう!
さてさて。みなさま。
最後になりますが、『サルでき流 WordPressではじめる企業サイトの作り方』、お読みいただきましてありがとうございました。拙いマンガも一緒に読んでいただいたこと、本当に感謝感激です。
これを読んで作りはじめたみなさまの企業サイトが、いつかお客様のたくさん来るステキなサイトに育っていくことを楽しみにしています。サイトが立ち上がったら是非教えてくださいね。
ワタシ遊びに行きます。コメントも書きます。「いいね!」を押します。アナリティクスの分析レポートにガッツリPVを刻み込みます。フォームからいたずらメールを送ります。さあ他にもどんなことをしてやろうかー!
……コホン。
と、いうところで、本連載終了のお時間です。
名残惜しいですが、これにておしまいです。
そうそう、最後の最後に、ウミネココーポレーション仮設広報部に、嬉しいサプライズがあったようです(よくわからなかった人は、第6回のマンガを隅々までよ~く見てくださいね)。
それでは、その様子を見ながらお別れしましょう。
またいつかどこかで。ではでは!