目次
序章 がんとは?
- がんと癌
- 健常な細胞ががん細胞になる
- 転移
- どうしてがんになるのか?
- がんは免疫で治せるのか?
- 用語解説
第1章 がんは遺伝子の病気
- ゲノムと遺伝子を眺める
- がんの原因となる遺伝子の変異
- 人間はがんになりやすいのか?
- 細胞のがん化を抑えている機構
第2章 がん化はどのようにおこるのか
- がんは遺伝子の病気
- 増殖コントロールの故障
- がん遺伝子とがん抑制遺伝子
- p53―ゲノムの守護神
- ウイルス感染による発がん
- 免疫反応または炎症による発がん
- 浸潤と転移
- がんの幹細胞
第3章 なぜ免疫の利用が求められるのか
- 治療法による作用点の違い
- 抗がん剤をうまく使えないか?
- 免疫のさらなる利点
第4章 がんの治療に免疫を利用する
- 免疫監視機構と免疫応答
- 炎症を利用する試み
- GVH反応―はからずも免疫療法の先駆けとなった
- ナチュラルキラー(NK)細胞の働き
- がん抗原
- T細胞抗原とB細胞抗原
- ワクチンの試み
- モノクローナル抗体
- T細胞の利点について
第5章 免疫とはどのようなものか
- 免疫をわかりやすく考えよう
- 自然免疫と獲得免疫
- 獲得免疫とは
- 免疫にかかわる組織/器官と細胞
第6章 免疫における応答
- 抗原とエピトープ
- 抗原を認識する
- 応答(レスポンス)が必要なこと
- T細胞の応答と機能の実行
- B細胞の応答
- がんに対する免疫反応はあるのか
第7章 免疫に役立つT細胞をつくり出す
- 造血幹細胞からT細胞へ
- 正の選択
- 負の選択と免疫トレランス
- B細胞の分化
- B細胞のトレランス
- トレランスのレベル
第8章 がん抗原に反応するT細胞の由来を探る
- 抗原とは?
- 特定のエピトープと反応するT細胞の集団
- トレランスを考える
- ヒトのT細胞について
- 突然変異で生じたエピトープ
第9章 T細胞を利用するがんの治療
- T細胞の標的となるがんの抗原
- 体外で増やしたキラーT細胞を用いる
- 培養TIL以外のT細胞を用いる
- ふつうのT細胞を利用する
- T細胞を抑制から解放する抗体を用いる
- 新しくできたエピトープを認識するT細胞
第10章 課題と展望
- 治る患者と治らない患者
- 有効なT細胞を大量に増殖させる
- ワクチンの再登場
- ワクチンへの期待
- 付録
- おわりに
- さくいん
- おもな参考書籍と文献