書籍概要

[改訂新版]ITエンジニアのための機械学習理論入門

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更新日

概要

機械学習を基礎から理論的に学びたい,そんなITエンジニアに向けて執筆された本です。初版から約5年が経過し,全面カラー化して「改訂新版」としました。Pythonのコーディング環境もGoogle Colaboratoryに刷新,これまで5回にわたる重版で修正した内容に加え,最新の書き下ろし修正でアップデートしました。初版から内容は古びておらず,逆に,機械学習を学ぶうえで重要な理論がほぼカバーされていますので,まさに入門の定番書になりました。カラー化によりグラフも見やすくなり,理解が進むのもお勧めするポイントです。

こんな方におすすめ

  • 機械学習について興味があるITエンジニア,大学生,専門学校生,高専生など

著者から一言

筆者が機械学習の勉強を始めたのは,東京の恵比寿に日本支社を持つLinuxディストリビューターで,オープンソースソフトウェアに関わる仕事をしている頃でした。当時は,日々の業務で直接に機械学習にかかわっているわけではありませんでしたが,ふとしたきっかけでいくつかの教科書に目を通してみると,大学時代に学んだ理論物理学の教科書にそっくりの数式が並んでいることに気がつきました。――「あー。これ。知ってる」というのが率直な感想でした。本書で解説している機械学習の理論は,数理統計学が基礎になっており,実はこの点は,理論物理学とも共通しているのです。
いまは,機械学習のツールやライブラリーがオープンソースで提供されて,誰でも自由に利用できる時代になりました。もはや「専門家」だけの特別なツールではありません。しかしながら,これらのツールとあわせて,その背後にある「理論」こそがより広く万人に解放されるべきだと信じています。機械学習は,高度な数学の理論が現実世界の問題解決に役立てられる舞台であり,ITエンジニアの知的探究心を刺激する最高の素材です。機械学習の面白さを知れば,「学校の数学は社会で役に立たない」なんて,まったくの勘違いだとわかるでしょう。
本書をきっかけに,「もう一度,数学を学びなおして,より高度な機械学習の理論をマスターしよう」と考える読者が現れることを心待ちにしています。

サンプル

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目次

第1章 データサイエンスと機械学習

  • 1.1 ビジネスにおけるデータサイエンスの役割
  • 1.2 機械学習アルゴリズムの分類
  • 1.3 本書で使用する例題
  • 1.4 サンプルコード実行環境の準備

第2章 最小二乗法:機械学習理論の第一歩

  • 2.1 多項式近似と最小二乗法による推定
  • 2.2 オーバーフィッティングの検出
  • 2.3 付録 ― ヘッセ行列の性質

第3章 最尤推定法:確率を用いた推定理論

  • 3.1 確率モデルの利用
  • 3.2 単純化した例による解説
  • 3.3 付録 ― 標本平均/標本分散の一致性と不偏性

第4章 パーセプトロン:分類アルゴリズムの基礎

  • 4.1 確率的勾配降下法のアルゴリズム
  • 4.2 パーセプトロンの幾何学的な解釈

第5章 ロジスティック回帰とROC 曲線:分類アルゴリズムの評価方法

  • 5.1 分類問題への最尤推定法の応用
  • 5.2 ROC 曲線による分類アルゴリズムの評価
  • 5.3 付録 ― IRLS法の導出

第6章 k平均法:教師なし学習モデルの基礎

  • 6.1 k平均法によるクラスタリングと応用例
  • 6.2 怠惰学習モデルとしてのk近傍法

第7章 EMアルゴリズム:最尤推定法による教師なし学習

  • 7.1 ベルヌーイ分布を用いた最尤推定法
  • 7.2 混合分布を用いた最尤推定法

第8章 ベイズ推定:データを元に「確信」を高める手法

  • 8.1 ベイズ推定モデルとベイズの定理
  • 8.2 ベイズ推定の回帰分析への応用

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