再びひとり歩きした「Google TV」
少し前の話になりますが、10月に行われたオンラインイベントLaunch Night Inで、Googleは「Chromecast with Google TV」を発表しました。
国内は発売時期が明確にならなかったので、あまり注目されない製品になりました。筆者は、Chromecast with Google TVを安価なAndroid TVデバイスとして期待していたので、近日の販売とならなかったのが残念です。
ここまででChromecast、Google TV、Android TVの名前が出ています。
多くの人は、それぞれ聞いたことがあるけれど、どのような製品があるのか知らないという方もいると思うので、あらためて見ていきます。
Chromecastとは
Chromecastは、ネットの動画をテレビで見るデバイスです。
これはコンテンツ操作のインターフェースを持たず、動画を探す時は使い慣れたスマホを使い、見るときはテレビの大画面で迫力のある映像を楽しむ使い方です。
製品は、ChromecastとChromecast Ultraがあります。ChromecastはフルHDまで再生、Chromecast Ultraは4Kまで再生とできます。
Chromecast Ultraは、Chromecast with Google TVの販売を控えているためかラインナップから外れています。
Google TVとは(のちのAndroid TV)
Google TVは、2010年にインテルとソニー、ロジクールで共同開発したものでした。
この中のロジクールは、Google TV搭載端末の「Revue」が売れず、1億ドル以上の損失を出したことを理由に端末を継続しないと発表していますが、その後、SamsungやLGなどがパートナーに加わり第2世代のGoogle TVを搭載するテレビが発売されています。
2014年にAndroid TVがGoogle TVを引き継いで、国内でも展開がはじまります。
Android TVは、AndroidベースのスマートテレビOSです。これは、セットトップボックスのNexus Playerからはじまりましたが、近年はスマートテレビに内蔵されて販売されることが多くなりました。Android TV内蔵のテレビは、国内メーカであればソニー、シャープ、FUNAIなどが代表的です。
Google TVは2015年に開発を終了し、Google自身がAndroid TVへの移行を促していました。そのGoogle TVが、Chromecast with Google TVで復活することになりました。今後の展開は不明ですが、テレビが関わる製品に、Chrome、Android、Googleと3つのブランドが使われていてわかりづらい状態です。
Chromecast with Google TVとは
Chromecast with Google TVは名前のとおり、ChromecastとGoogle TVが一体になった製品です。ChromecastとGoogle TVは、どちらもテレビに接続して使うものですが、似て非なるものだったので一体化されたことでわかりやすくなりました。
VIDEO
Chromecast with Google TVのハードウェアは、テレビのHDMI端子に接続するドングルタイプの製品で音声リモコンが付属します。最大で4K/HDR 60フレームの動画が再生できDolby Visionにも対応します。
音声リモコンには、Googleアシスタントボタンが搭載されており、スマート家電を声で操作したり日常的な受け答えが可能になっています。
端末価格は米国で49.99USドルで、冒頭でも触れたように国内販売は予定されていますが、発売時期と価格は明らかになっていません。
Google TVは、サービスをまたいでコンテンツを横断検索できるのが特徴です。また、スマホのウォッチリストをテレビで参照でき、お互いの敷居を低くする工夫がされています。他、Google TVに名前が変わったと言え、Android TV用のアプリが使えるので同じような感じで使えます。
ようやくわりやすくなるのか
ChromecastはGoogle Castから、Google PayはAndroid Payから名前が変わっています。Googleはリブランディングをよくするので、Google TVが再び使われたのもこの一環かもしれません。
Chromecast with Google TVは、非常に期待できる製品ですが、このまわりが混沌としているのはあいかわらずです。
今週は、このあたりで、また来週。