待ちに待ったアップデートか?
この原稿が公開されるころには、アップデートが実施されているかもしれませんが、REGZA Phone T-01Cのアップデートが5月の中旬には実施されるだろうと噂されています。
Android 2.2へのアップデートなので、JITコンパイラによりアプリ実行速度が最大5倍高速化する場合もあるので、キビキビ感がどの程度増したのか気になるところです。
また、WebブラウザのJavaScriptエンジンが新しくなり、実行速度が3倍程速くなっていることやHTML5への対応強化、Flash Player 10対応へも見逃すことができません。
その他、ベンダ独自の新機能として、ワンセグの録画予約機能や電話帳のグループ機能、モトヤがAndroidプラットホーム向けに提供したモトヤフォント(モトヤLシーダ3とモトヤLマルベリ3)が追加されているようです。
新機能もうれしいですが、前回触れた、時折発生する再起動や再接続によく失敗するWi-Fiなど、ハードウェアの不可解な動作がどこまで解消されているか気になるところです。こうした不可解な動作は、現状は不具合として認識されていないので、公式発表はないと思いますが、アップデートが実施されたときは、本連載で検証結果をご報告できればと考えています。
待望のアップデートとなりますが、Android 2.2が正式発表されたのが2010年の5月なので、1年遅れでの対応になります。アップデートを提供してくれるだけ良しと考えることもできますが、海外勢との差別化要因である「ガラケー機能」も、いつまでも効力が続くワケではないので、もう少しスピード感を持って最新OSへの対応を進めていただけないかと、国産端末は古いバージョンのOSが搭載された端末ばかりと言う話になりそうです。
お目当ての防水は?
前回は、ネガティブな話ばかりだったので、今回は、REGZA Phone T-01Cのお気に入りの部分をご紹介したいと思います。
まずは防水機能です。本連載でも何度か書いているように、筆者はお風呂でポッドキャストを聴取したくて、防水機能が搭載されたREGZA Phone T-01Cを購入しました。ポッドキャストは、iTunesで管理しているので、REGZA Phone T-01Cとの組み合わせで快適に使える環境を構築するのに四苦八苦しましたが、現在は、本連載の第20回、第21回で紹介した環境に落ち着いています。肝腎の防水機能ですが、お風呂に持ち込む前に、本体下にあるマイクロUSBコネクタのフタが閉まっているか気を遣う程度です。これが、1年、2年と時間が経過してゴムパッキンが劣化してくると問題が発生する可能性が高くなるのかもしれませんが、いまのところは問題ありません。
防水機能で唯一の不満は、タッチパネルが水に濡れると、誤操作が多くなるか操作ができなくなることです。静電式のタッチパネルは、指先とパネル面での静電容量の変化を捉えて位置を検出するので、その仕組みから考えれば仕方のない現象なのかもしれませんが、ハードキーでも限定的な操作してできないので、何らかの工夫が欲しいものです。タッチパネルが水に濡れても、手で水滴を拭き取れば操作ができないことはありませんが、細かな操作ができないので、できるだけ本体を濡らさない、操作の時は手に付いた水をよく払うなどの工夫をして使っています。
拘りのマルチメディア設定が良い
REGZA Phone T-01Cには、REGZA譲りの画像補正エンジン「モバイルレグザエンジン3.0」が搭載されていますが、これ以外にも[高音質設定]というものが[設定]-[マルチメディア設定]の中に存在し、音の再生にも拘りを持っています。
高音質設定には、周囲に雑音がある時でもスピーカーやイヤフォンの再生音を補正してノイズを低減する[ノイズ低減]と、本体スピーカーの特性に合わせて再生音を補正する[スピーカー補正]があります。
ノイズ低減は、マイクで拾った環境音に応じて、イコライザーのようなフィルタ処理を施すのか、再生音にどのような処理がされるのかわかりませんが、その効果を実感できていませんが有効にしています。その点、スピーカー補正はわかりやすく、有効にすると本体スピーカーから再生される音の高音が強調されます。本体の小さなスピーカーでは、ダイナミックレンジを稼ぐことができず、音の再現性に欠けるので、高音を強調した方が聞き取り易く感じます。ただし、高音が強調されることで耳障りと感じる方も居るかもしれません。筆者は、お風呂でポッドキャストを聴取しているせいもあり、本体スピーカーで音を聞くことが多いので、この設定項目は重宝しています。
まだまだ書き足らず…
使い始めるまでは、実用性に疑問を感じていたのですが、REGZA Phone T-01Cに付属している充電台は予想外に使えるので、ロック画面の背景画像を変更できるフォトスクリーン機能はなかなか面白く使えます。また、充電台と一緒にケースの件にも触れたかったのですが、これは次回にしたいと思います。