電子回路シミュレータTINA7(日本語・Book版)で見てわかる デジタル回路の「しくみ」と「基本」
2007年2月9日紙版発売
小峯龍男 著
A5判/272ページ/CD1枚
定価2,618円(本体2,380円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3030-9
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書籍の概要
この本の概要
基板や電子部品が手元になくても,パソコン上でデジタル回路を疑似体験することができます(だから理解しやすい)。「動くサンプル回路」を使用して説明を進めています。題材もゲームや実用回路に即応用できるものを用意しました(だから,最後まで絶対飽きません)。これならデジタル回路のしくみと基本を,楽しみながら,しかも動作を目で確認しながら学習できます。
■TINA 7(日本語・Book版)付:使用期限なし。学習用サンプル収録。
こんな方におすすめ
- 電子工学を本格的に学ぶ学生
- 電子回路シミュレータの基礎を学びたい方
- デジタル回路を基礎から学習したいホビーユーザー
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- デジタル回路は案ずるより“いじる”が易し
- デジタル回路の動きを,目で確認しながら理解できる書籍は作れないか。そんな思いからスタートした書籍が幸運にも「電子回路シミュレータTINA」との出会いで実現しました。難しいテキストと格闘しなくても,遊び感覚で,動きを見ながら「しくみ」が理解でき,しかも電子回路シミュレータの基本まで学習できる一石二鳥の書籍です。
目次
- デジタル回路を極めたい貴方に
- 本書の上手な読み方・使い方
- 本書の説明でよく使うデジタル回路の基本用語説明
第1章 TINAとサンプル回路の動かし方
- 1-1 回路を実際に動かして学べる付属ソフト「TINA」の特長
- 本格派なのに遊び心もくすぐります
- 豊富な部品と測定器データベースを装備
- デジタル,アナログの混在回路が扱えます
- 最新の機能性を搭載
- 1-2 本書付属CD-ROMのコンテンツ収録内容
- 収録コンテンツ一覧
- 1-3 収録「TINA」の機能制限と動作環境
- 収録TINAの制限一覧
- TINAの動作環境
- 1-4 TINAのインストール
- TINA 日本語・Book版のインストール
- 1-5 サンプル回路の読み込みとシミュレーションの実行
- サンプル回路の読み込み
- シミュレーションを開始する
- スイッチのオン・オフ操作
- シミュレーションを停止する
- 2D−3Dビュー表示の切り替え
- ファイルを閉じる
- サンプル回路が実行できないときには
第2章 デジタル回路の基本をマスター
- 2-1 デジタルとアナログ
- デジタルとアナログの考え方
- 2-2 論理と論理回路
- 「論理」には,「正」と「負」がある
- スイッチで作る「基本論理回路」
- 2-3 半導体部品を使って論理回路を作る
- なぜ半導体部品で論理回路を作るのか
- ダイオードとトランジスタ
- ダイオードでANDとOR回路を作る
- トランジスタを使ったNOT回路
- 2-4 デジタルICを使って論理回路(ゲート回路)を作る
- 論理回路を簡略化した「MIL論理記号」
- 実際のデジタルICの使い方
- 2-5 デジタルICの基礎知識
- デジタルICの種類
- デジタルICの使い方
第3章 ロジック回路をマスターしよう
- 3-1 製品判定装置のロジック回路
- 「論理回路」と「ロジック回路」
- 製品の高さ判別回路のシミュレーション
- (1)光センサの回路としくみ
- (2)製品の高さを判別するロジック回路0
- 3-2 多数決回路で,組み合わせの「定石」をマスターする
- 3人の多数決回路の失敗作
- 絶対に失敗しないロジック回路の組み方
- 3-3 動作を見やすくするためのロジック回路の表し方
- 入出力信号を扱う機能ツール
- 3-4 よく使うロジック回路をいろんな手法で組んでみよう
- (1)2つのデータを比較する「不一致回路」
- (2)A=0,B=0のとき,Y=1の回路
- (3)2進数の1+1=10を計算する回路
- (4)10進データを2進データへ変換する回路
- (5)2進数を10進数データへ変換する回路
第4章 フリップフロップで入力信号を記憶する
- 4-1 デジタル信号を記憶するにはフリップフロップが必要
- 信号を記憶するという意味
- 4-2 瞬間の信号を記憶するRSフリップフロップ
- スイッチを一瞬押してモータを回す回路
- 回路の動きはタイムチャートで見る
- 信号を記憶する「保持回路」
- 1種類のICで回路を構成する
- 記憶するIC=RSフリップフロップ
- 4-3 RSフリップフロップで組むシーケンス回路
- ベルトコンベアで製品を送る制御回路
- 4-4 RSフリップフロップのここに注意
- QとQが同じ値を出力してしまう場合がある
- 出力が定まらない場合がある
- フリップフロップの禁止入力と真理値表
- 4-5 インタロック回路とJKフリップフロップ
- スイッチの早押しゲーム
- インタロックが何故かかるのか
- JKフリップフロップは万能選手
- JK-FFをRS-FFとして使う方法
- 4-6 1つの信号で交互にオン・オフさせるTフリップフロップ
- 光の点灯でモータをオン・オフする回路
- Tフリップフロップの動作と機能
- 4-7 データの同期をとるDフリップフロップ
- 遅延出力を作るDフリップフロップ
- DフリップフロップをT型として使う
第5章 マルチバイブレータでパルス信号を作る
- 5-1 パルス信号とデジタル信号
- 衝撃的な脈動を持つのが「パルス信号」
- パルス信号とデジタル信号の違い
- パルス信号の形と各部の呼び名
- デジタルパルス信号の形
- 5-2 無安定マルチバイブレータで連続パルスを作る
- パルス信号を使うストップウォッチ回路
- インバータICで作るパルス発生回路
- 5-3 パルス信号をオシロスコープで観察する
- TINAのバーチャルオシロスコープ
- オシロスコープの使い方
- 過渡解析で発振の原理を調べよう
- 5-4 パルス発振のオン・オフができるように改良してみる
- インバータを2入力NANDに交換する
- 5-5 シュミットトリガICで作るパルス発振回路
- シュミットトリガICとヒステリシス特性
- シュミットトリガICで作る発振回路
- 5-6 タイマ出力を作る単安定マルチバイブレータ
- 生活でよく見かけるタイマ動作
- タイマ回路の基本的なしくみを考える
- NAND ICで作る単安定マルチバイブレータ
- 5-7 専用ICで作る単安定マルチバイブレータ
- TINAに用意されている「74121」
- 5-8 パルスを簡単に作るタイマIC「555」
- 555の等価回路とピン配置###
- 555で作る無安定マルチバイブレータ
- 555で作る単安定マルチバイブレータ
第6章 デジタルで数を数えるカウンタ回路
- 6-1 製品を指定個数ごとにまとめるオリジナルカウンタ
- 1ダースを数える12進カウンタ回路
- カウンタの基本は「分周動作」
- 12進のカウンタを作る
- 6-2 5進や10進などのカウンタを組んでみる
- 5進カウンタと10進カウンタ回路
- 6-3 カウンタICでパルスを2進数で数える
- カウンタICを使う
- 入力パルスはシュミットトリガで作る
- 2進数で数えるには
- 6-4 カウンタICでタイマを作ってみよう
- ストップウォッチを作ってみよう
- デジタルICで数字を表示するには
- 桁数を増やすには
- データをプリセットするには
- ゲートICでタイマ動作を判定する
- 6-5 入出力信号の遅れを改善した同期式カウンタ
- クロック入力から遅れる「非同期式」
- 入力と出力の遅れを改善した「同期式」
第7章 データを移動させるシフトレジスタ
- 7-1 データを一時保存するレジスタ
- コンピュータはレジスタが命
- コンピュータの中のレジスタの役割
- カウンタやシフトレジスタの機能を持つもの
- 7-2 データを順送りに受け渡しするシフトレジスタ
- シフトレジスタの基本構成と動作
- タイムシェアリングの時間を作る
- 右シフトと左シフト
- 7-3 1本の信号ラインで多ビットデータを受け渡しする
- データのパラレルシリアル変換
- パラレル→シリアル変換(並直列変換)
- シリアル→パラレル変換(直並列変換)
- 7-4 いろいろな機能が付加されたシフトレジスタIC
- TINAに用意されているシフトレジスタIC
- 7-5 リングカウンタで作る電子ルーレット
- シフトレジスタの出力を入力に戻す
- データ「1」を回転させる回路
- ルーレットの判定は組み合わせロジック回路
- 7-6 リングカウンタを応用して流れるウインカーを作る
- リングカウンタの出力を1つ飛ばすと
- 回路を変更したジョンソンカウンタ
- 7-7 リングカウンタでステッピングモータを回転させる
- ステッピングモータを回すには
- 3ステートバッファIC
- ステッピングモータの2つの駆動方法
第8章 小さなCPU・電卓を作ってみよう
- 8-1 コンピュータのしくみを考える
- コンピュータの基本的なしくみ
- 8-2 入力装置と出力装置
- エンコーダとデコーダ
- 8-3 演算装置(ALU)のコンパレータ機能
- 大小を比較するコンパレータ
- コンパレータの応用例
- 8-4 演算装置(ALU)の2進数値の演算機能
- 2進データの加算演算
- 半加算器と全加算器
- 4ビット加算回路
- 2進データの減算演算
- 加減算回路
- 8-5 いよいよ電卓を作る
- 小規模な電卓を作りながら理解する
第9章 デジタル回路の実装ヒント集
- 9-1 デジタルICの取り扱い方
- はじめてICに触る方へ
- 9-2 デジタル回路への電源供給
- デジタルICの電源電圧
- デジタル回路に流れる電流
- デジタルICに流れる電流
- 9-3 デジタル回路の電源装置
- 家庭用交流電源から直流電源を作る
- 交流を直流に変える回路
- 9-4 電子回路実装の常識
- ゲートICを使うときの常識
- バイパスコンデンサの役割
- 半固定抵抗器の役割
- スイッチの使いこなしの常識
- 9-5 周辺回路のヒント集
- 光を検出するCdSの使い方
- 音を検出するコンデンサマイクの使い方
- 熱を検出するサーミスタ
- トランジスタでモータを正逆転
- モータドライバIC
- 電力を制御するサイリスタとトライアック
- 9-6 連続的な信号をデジタル信号に変えるA-D変換器
- A-D変換器の概要
付録 電子回路シミュレータ「TINA」の使い方
- 付録-1 TINAの画面各部の名称と役割
- 配線エディタ画面
- 付録-2 回路図作成の基本操作
- (1)部品を配置する
- (2)配線をする
- 部品の設定値を変更す
- 3D部品を設定する
- 付録-3 回路の実験
- シミュレーションを実行する
- 解析を実行する
- 付録-4 バーチャル測定器を使う
- (1)測定部品で簡易観察を行う
- (2)バーチャル測定器を使う
- 付録-5 回路を自動設計する
- ロジックデザインで「暗号当てゲーム」を作る
- 暗号当てゲームの作り方
- フィルタデザイン機能
- 付録-6 プリント配線基板を設計できる製品版のPCB機能
- PCBデザインツールを使う
- 付録-7 電子回路シミュレータの約束事
- GNDはなぜ必要か
- デジタルICには電源が必要か
- 用語索引
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