知りたい!サイエンスシリーズきのこの下には死体が眠る!?
――菌糸が織りなす不思議な世界――
2009年5月27日紙版発売
吹春俊光 著
四六判/232ページ
定価1,738円(本体1,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3873-2
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書籍の概要
この本の概要
ふだんは思いもつかないことだが,きのこにも研究者がいる。そして博物館にはきのこ(菌類)を担当する学芸員がいる。
著者は博物館のきのこ担当学芸員。毎日,博物館を訪れるきのこ愛好家を相手に約20年,食べられるきのこ,毒きのこ,麻薬になってしまったきのこ,そして死体の分解跡から生えてくるきのこなどに取り組んでいる。
本書では,動物や植物に比べるとあまり知られていない「きのこ」について,さまざまなエピソードを交え,きのことはなにか,菌類はどのような生活を送っているのか,地球の生態系ときのこの関わりなどをわかりやすく解説。きのこ学者がニュージーランドの森林に死体を置いたのはなぜか,表紙の頭蓋骨は一体なんなのか。読み進むにつれて謎が解き明かされます。
こんな方におすすめ
- 生物に興味のある方
- きのこ好き! な方
- ちょっと不思議なものに興味のある方
目次
第1章 きのこの下に眠るもの
- ニュージーランドの森に死体を置く
- 死体後に生えるきのこ?
- トイレを掃除するきのこ など
第2章 きのことは何か?
- きのことは?
- きのこの体
- 暮らしと生える場所
- きのこの寿命
- きのこの登場 など
第3章 きのこの毒
- 毒の不思議
- 毒きのこいろいろ
- 麻薬を含む怪しいきのこ
- 迷信はどこまで本当か? など
第4章 きのこの繁殖戦略
- 胞子を飛ばす工夫
- 胞子を広げる工夫
- きのこの生活環
- フェアリーリング など
第5章 きのこがつくる森
- 菌根という暮らし方
- 里山の成立とマツタケの発生
- ヒマラヤとつながる日本の森 など
第6章 きのこと環境
- きのこの分布問題 北半球と南半球
- きのこの受難 外来種問題
- 地球温暖化ときのこ など
第7章 きのこを研究する
- 顕微鏡で胞子を見る
- 新種記載への道
- 腹菌類はどこへ行った?
- アマチュアの活躍 など
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