知りたい!サイエンスシリーズ安全な建物とは何か
―地震のたび気になる“建築基準”

[表紙]安全な建物とは何か ―地震のたび気になる“建築基準”―

紙版発売

四六判/226ページ

定価1,738円(本体1,580円+税10%)

ISBN 978-4-7741-4162-6

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この本の概要

住んでいるマンションの耐震強度が0.5しかないと知ったら,人は慌て,施工業者や販売業者を訴えるでしょう。姉歯問題ではこのことがあちこちで持ち上がり,耐震基準の計算法が厳密化し建築基準法が変わりました。耐震強度という言葉が一人歩きをし,法で厳しく管理しようという結果が残りました。しかし耐震強度はいろいろなうちの一つの尺度であり0.5だから危険でもなければ,1以上だから安全でもないのです。また地震そのものや,地震動により建物がどう揺れるかは不確定な要素が大きいので,法律で一律で縛るのはおかしいのです。ではいったい,地震に安全な建物とは何でしょうか。本書はその出発点に立ち返り,建物の耐震や免震について解説し,安全をどう守かについて語ります。

こんな方におすすめ

  • 耐震・免震・制震について興味のある方
  • 自分が住む建物の耐震強度について知りたい方

著者プロフィール

神田順(かんだじゅん)

1947年,岐阜県生まれ。東京大学建築学科,大学院修士修了。エディンバラ大学PhD取得。竹中工務店にて構造設計の実務経験の後,1980年より東京大学工学部助教授のち教授。1999年より新領域創成科学研究科社会文化環境学教授。研究テーマは建築物に作用する荷重評価を中心に構造安全論全般。著書に「耐震建築の考え方」(岩波科学ライブラリー),「東京の環境を考える」(編著,朝倉書店)など。