技評SE選書シリーズSEは人間力

[表紙]SEは人間力

紙版発売
電子版発売

四六判/176ページ

定価1,628円(本体1,480円+税10%)

ISBN 978-4-7741-4167-1

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書籍の概要

この本の概要

業務システム開発プロジェクトを行う組織では,最新技術の導入によってプロジェクトの失敗を防ごうとしていることが少なくありません。しかし,実際の現場では,技術以前に「人」の問題がプロジェクトを失敗させていることがとても多いのです。本書では,こうした場合の効果的な改善方法を提案します。豆蔵のコンサルタントとして,約10年にわたって数多くの開発組織にかかわり,効果的な提言によってプロジェクトを成功に導いてきた著者による,「机上の学問」ではなく「現場での実践的知識」をまとめた書籍です。

こんな方におすすめ

  • システムエンジニア
  • プロジェクトマネジャー
  • プログラマー
  • アーキテクト

目次

  • はじめに

第1章 なぜ技術だけではうまくいかないのか

  • 問題の根源/人間系の問題とは/人間系の影響力/人間系の問題の兆候と発生要因/決まりごとの無視/問題の放置/成果物の品質低下/コミュニケーションの不足/問題発生の要因/モチベーション低下/文化/リソース不足/要員配置ミス/開発者間の不和/責務と権限のバランス喪失/リスク管理の対象/人間系も含めた改善活動/現状満足型/問題放棄型/積極型//標準型/技術やツールよりも重要

第2章 技術以前に改善すべき5つの課題

  • 思わず気になること/技術の話のその前に

一 目的は明確か

  • 手段の目的化/目的は全員に伝える/各担当者がゴールを知る

二 組織のバランスは取れているか

  • 必要な役割が揃っている/役割の割り当てに偏りがない/責務と権限が揃っている

三 情報の流れは円滑か

  • 情報の流れに対する思い込み/必要な情報を出していない/情報が集められていない

四 計画は存在するか

  • (1)プロジェクトで実施するタスク一覧を書き出す/(2)一覧に書き出されたタスクを実施順に並べる/(3)それぞれのタスクに対して,わかる範囲で終了期日を定義する/(4)タスク一覧をプロジェクトメンバー全員が目を通せる場所に置く

五 必要な成果物はすぐに出てくるか

  • 情報にアクセスできる場所を一元化する/成果物に対する版管理/プロジェクトの足下確認

第3章 「視点」を意識しよう

  • 開発を成功させる2つの利益/(1)適切なモデルの作成/(2)有効なコミュニケーション/視点の種類/(1)プロセスの視点/(2)品質の視点/(3)役割の視点/(4)抽象度の視点/視点を意識する方法/視点を理解する/視点をコントロールする/開発プロセスと視点/視点を意識した開発

第4章 もうひとつのプロジェクト管理

  • 「管理」の意味/プロジェクトアドミニストレーションの必要性/プロジェクトアドミニストレーションのプロセス領域/(1)ハードウェア管理/(2)ソフトウェア管理/(3)ネットワーク管理/(4)電子ファイル管理/(5)開発情報管理/(6)リソース管理/プロジェクトアドミニストレーションの実施方法/プロジェクトを円滑に進めるために不可欠な活動

第5章 ユースケースはなぜ使えないのか

  • 時間の無駄?/本当に役に立たない場合/使い方に原因がある場合/ユースケースを活用できない理由/記述が曖昧/書き終り待ち/書きっ放し/ユースケース単位でのプロジェクト計画/ユースケースの効果的な活用法/(1)ユースケースの作成/(2)計画立案/(3)開発工程/(4) 次反復の準備/正しく使えばメリットが得られる

第6章 コンサルタントになる方法

  • 注目されるキャリアパス/コンサルタントの仕事とは?/コンサルタントの仕事を分解する/(1)問題を発見すること/(2)問題の解決法を考え出すこと/(3)解決法を実行すること/(4)人に伝えること/コンサルタントになるには/(1)「人に伝える」スキルを身につける/(2)勉強する習慣を身につける/(3)「コレだけは」というものを身につける/達成感の大きい仕事
  • おわりに

著者プロフィール

井上樹(いのうえたつき)

明治大学大学院卒業後,(有)インアルカディアにてオブジェクト指向導入コンサルティングやセミナーの支援に従事。2000年より(株)豆蔵。現在は組込み系ソフトウェア開発を中心に,オブジェクト指向,プロセス,ソフトウェア開発改善に関するメンタリング,コンサルティング,セミナーを担当。著書に『オブジェクト嗜好度向上計画』『超入門Javaってなんだろう』『ダイアグラム別 UML徹底活用』(いずれも翔泳社),『いちばんやさしいオブジェクト指向の本』(技術評論社)がある。

著書