たった1秒で仕事が片づく Excel自動化の教科書
【増強完全版】
【増強完全版】
2020年4月13日紙版発売
2020年4月13日電子版発売
吉田拳 著
A5判/360ページ
定価2,178円(本体1,980円+税10%)
ISBN 978-4-297-11207-3
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書籍の概要
この本の概要
【シリーズ累計40万部】Excel本の歴史を塗り替えた伝説の1冊が全面リニューアル!
「5時間かかる作業が3時間でできます」ではなく「1秒で終わらせます」へ――
作業そのものをゼロにしてしまう“究極の効率化”を実現するExcel VBAのポイントと,毎日の業務を瞬時に終わらせるしくみの作り方をかつてないアプローチで解説した定番書がリニューアル。
大量の書類作成の自動化,イミディエイトウィンドウによる効率的なデバッグなどの話題を追加し,画面をすべてOffice 365+Windows 10に刷新しました。
300社5000人の指導実績に裏打ちされた,実務直結のExcel入門決定版!
こんな方におすすめ
- Excel作業のミスや時間の浪費をゼロにしたい方
- RPAを導入する以前のレベルで業務を効率化したい方
著者の一言
『たった1秒で仕事が片づくExcel自動化の教科書』を2016年に出版してから,発行部数7万部という実績をいただき,Excel VBAセミナーや企業向けのVBA開発支援といった数多くの難しい案件を通じて技術を磨いて参りました。その経験を経て,やはり企業の実務現場におけるExcelマクロの活用推進においては,『たった1秒で仕事が片づくExcel自動化の教科書』そして私たち株式会社すごい改善の指導ノウハウが最適解であるという確信を深めて参りました。
一方,業務の自動化においては「RPA(Robotic Process Automation)」という言葉も随分普及してきました。このRPAも,適正に導入,運用ができれば,業務効率化に有用ですが,私はいつも次のように申し上げています。
「RPAの前にVBAを」
要は,自動化や効率化の取り組みは「小さく始める」ことが大切ということです。最初はほんの小さな1ステップから始める,「スモールスタート」と呼ばれる考え方です。いきなり最初から立派な,完璧なものを組みあげようとすると,大変になります。
別途費用がかかるRPAを導入するまでもなく,いますでにあるExcelとVBAだけでできてしまうことは多々あります。もちろん,規模感によってはRPAなどのシステムを導入したほうがうまくいくケースもありますが,そのような場合においても,まずはExcelとVBAで「モックアップ」「プロトタイプ」と呼ばれる試作品を作ってみることで,よりRPAやシステムの導入,開発がスムーズになるというメリットもあります。
また,RPAは「プログラミング不要」と言われることがありますが,業務に自動化においては「変数」や「繰り返し」,「条件分岐」といったExcel VBAの基礎概念が多いに役に立ちます。事実,「だれでも組める」と言われて導入したRPAで自動化に取り組もうとしたところ,「変数」の概念がわからずに挫折した……というエピソードがネットを賑わせたこともありました。
Excel,マクロ,RPA,システムと,さまざまな選択肢がありますが,ことExcelの自動化については,まずVBAによるプログラミングを学ぶことからスタートするのをおすすめします。今回の改訂版では,初回版では収録できなかった「シートの追加・削除の連続処理」,そしてVBA開発において大変便利な「イミディエイトウィンドウ」の解説を追加しました。
引き続き本書が,日本のExcelユーザーの生産性向上,そしてVBA活用スキルの普及と底上げに寄与できることを願っております。
この書籍に関連する記事があります!
- RPAの前に,Excelの自動化でできることを学ぼう
- 最近,業務を効率化する手段として「RPA(Robotic Process Automation)」という言葉を耳にすることが増えてきました。
目次
- はじめに 「5時間かかる作業が3時間でできます」ではなく「1秒で終わらせます」へ
第1章 3日かかった作業が1秒で終わる衝撃
毎日同じ作業に2時間かけていた若手社員の悲劇と感動
- その作業,本当に時間をかける必要はありますか?
- たった1クリックで処理が終わる感動
時間がかかる作業は「なぜ」時間がかかるのか
- 反復性 ~何度も同じことを繰り返す
- 複雑性 ~手順が多く複雑
まずはExcel作業を自動化する「手順書」を読んでみよう
- 「面倒なExcel作業を瞬殺する仕組みを自分で作る」という発想
- 日本語に訳せば処理がわかる
最初にやっておくべき設定
- ファイルの保存形式を変更する
- リボンに[開発]タブを表示させる
- 手順書を作成するツールの重要な設定
いきなり自動化してみる超クイックガイド
- 死ぬほど仕事を楽にするための基本 ~プロシージャとは
- Excelの自動化の手順書はどこに書くのか ~標準モジュール
- Excel自動化の最初の一歩
- 最初に必ず書く1行を書いてみよう
- 実行させたい処理を書く
- プロシージャを実行する方法
Excel自動化のために最初に一度だけやっておくべき設定の「理由」
- 「せっかく書いたプロシージャが消えてしまった!」を防止するためにExcelの保存形式の変更を
- これをしておけば作業が快適に ~VBEの「自動構文チェックの無効化」と「変数宣言の強制」
第2章 基本にして最重要 ―― 「表作成」の自動化で仕事は劇的に速くなる
まずは超基本から ~セルへデータ・数式・関数を入力する
- 1回だけなら手作業で済ませることができるけど……
- わかる人は処理をどう読み解いているか
- セルにデータを入力するには
- 数値を入力するには
- 文字列を入力するには
- セルに値が入る様子を見てみる
- 数式の入力方法と注意点
- VLOOKUP関数はそのままじゃ使えない ~Excel作業の自動化で関数を使う際の注意点
- IF関数の代わりに使うものとは
- サンドイッチ構文の2つのポイント
Excel作業に時間がかかる原因を解消してくれる最強の呪文 ~「反復」のFor Next構文
- コピペやオートフィルをそのまま書かない
- 指定するセルの行数を次々に変化させる ~変数
- 入力するセルの行数を次々に変えることで関数を連続入力させる
- コラム 【Enter】で空白を空けたくない場合は
- どのような仕事がされているかを1つずつ確かめながら進めていこう ~ステップイン実行
- 処理するデータの数は毎回変わる,その変化に臨機応変に対応できなければ意味がない
セルは「どのシートのセルか」まで指定する ~シートの指定方法
- シートを指定する最も基本的な方法
- シートの一括指定で書くのも理解するのもラクに ~With構文
- 【演習】ひととおりプログラムを書いて実行してみましょう
わかりやすくするために押さえておきたいこと
- なぜ,【Tab】で段落をつけるのか ~インデントの重要性を理解する
- 「そんな昔のことなど覚えていない……」とならないためのメモの残し方 ~コメント
第3章 複雑な問題も,小さく分解すれば,1つずつのシンプルな要素にすぎなくなる
処理を自動化する知識を身につけるために押さえておきたいこと
- セルに対して行う処理にはどのようなものがあるか
- 処理をきちんと日本語訳して理解する
- 「その処理が行われたらExcelはどのように動くか?」をイメージする
見やすい表を作るための作業をラクにする ~セルの書式設定
- 書式設定の6つの種類
- セルに入力されているフォントを太字にする
- セルのフォントの色を設定する
- セルのフォントのサイズを変える
- セルを塗りつぶす
- セルに罫線をつける
- 処理の文型をおさらいすると
セルを自在に操るには
- セルの値を消去する
- 表へのデータの入力時,既存データが入力されていたら,まずそれを消してから入力する ~初期化の重要性
- セルの範囲指定を行う方法 ~CurrentRegionとOffsetを使いこなす
- セルのコピペ作業を自動化する
- セルを削除する
- データを並べ替える
- 【実務事例】データ処理の定番「不要な行の削除」を自動化するには
シートの処理を自動化するには
- シートを追加する処理の書き方
- 追加したシートに名前をつける
- シートを削除する
- シートをコピーする
入力の練習をしてみよう
- 並べ替えを自動化する
- オートフィルターで不要なデータを抽出して削除する
- 自動化ツールをシート上のボタンクリックで動かせるようにする
第4章 どんな仕事も計画の「実行」と「検証」ができればうまくいく
問題の原因はいつも似通っている ~問題解決をスムーズにする着眼点
- 仕事を成功させるための考え方はプログラミングで学べる
- ピリオドはつなぐもの,カンマは区切るもの
- 「始まりと終わり」の枠組みを作ってから中身を入れる
- 開発中の入力ミスにはこうして気づける
- テスト実行は必ず保存してから! しかし忘れてしまう……その対策とは
問題をあぶり出す技術 ~「試行錯誤」はむやみにやればいいというものではない
- 実行中にエラーメッセ―ジが出て処理が止まった時の正しい対処法
- ある時点までは一気に実行,それ以降は1つずつ処理結果を確認する
無用な手間をなくす大切なリスクヘッジ ~変数宣言の必要性を理解する
- 変数の名前は意味がわかりやすいものにする
- わざわざ宣言しなくても変数が使えてしまうことで起きる問題とは
- 入力ミスをしてしまったとしても,即座に特定できれば問題ない
わからないことの調べ方 ~自動記録とヘルプを使いこなす
- マクロの自動記録に対する大いなる誤解
- 自動記録で調べてはキーワードをヘルプで調べてみる
第5章 面倒なルーティンワークを自動化するための具体的プロセス
「その都度入手するブックに対して毎回同じ処理を行う」場合の考え方
- カギとなるのは「別のブックを開く」という処理
- まずは基本から ~既存ブックを開く処理の基本構文
- 「そんなやり方じゃ実務では使いものにならない」理由
- 自動化ツール一式をまとめるフォルダ構成を整える
- 固定的な保存場所を使わず,その都度調べる書き方
- いちいち開きたいブックの名前の指定などしていられない
Excel作業自動化ツールの超具体的な作成手順
- 具体的な作業手順を日本語で書き出して整理する
- 自動化ツール一式をそろえる手順
- 「操作対象ブックフォルダ」「処理済ブックフォルダ」を用意する
第6章 大量のフォルダやファイルの処理も瞬殺する自動化ツールの作り方
大量のブックを開いて閉じての繰り返し……という作業も1クリックで片づける方法
- 某社人事総務部で行われていた勤怠データの集約作業
- 大量のブックを処理するための設計のコツ
- 最初にフォルダを1つ作る
- フォルダの中に自動化に必要なブックやフォルダを配置していく
- フォルダの中にあるブック名の一覧表をシート上に書き出す
- ファイル名一覧表の名前のファイルを次々に開いては処理して閉じる
- 1クリックですべて完了できるボタンを設置する
「毎月同じようなファイルを何個も作る単純作業がもういやだ!」 ~ファイルの大量作成を自動化する
- 全社員用の勤怠管理ファイルを自動生成するには
- ブックの大量複製=1つ雛形シートを作っておき,そのシートを別ブックとしてコピーする処理を繰り返すという発想
7章 大量の書類を一括して処理する
請求書の作成を自動化するには
- 処理を手作業でやるとどうなるか
- 作業を自動化するプロシージャを解読する
- 各シートを連続で印刷する
- 各シートをPDFで保存する
シートを削除するロジックの考え方
- 不要なものの削除は「順番」が大事
- ステップインでおかしくなってしまう原因を確認する
- デバッグや動作確認で「イミディエイトウィンドウ」を使いこなす
- 「変数の値はどのように変わっていくのか」を把握する
- 「実験と確認」がイミディエイトウィンドウを使う目的
- 値の確認はイミディエイトウィンドウならすぐできる
- コラム なぜ,ThisWorkbook.Pathと入力しても何も出てこないのか
- 動作の確認もイミディエイトウィンドウならすぐできる
- 【応用】全シートでA1セルを表示・選択かつ1枚めのシートを選択状態にする
第8章 顧客情報の入力がしづらい,見づらい……を解決する ~ユーザーフォームの基本
なぜ,顧客データExcelは管理しづらくなるのか?
- 「入力しづらいシート」はこんなもの
- データを「入力する場所」と「保存する場所」は分ける
自作の入力フォームをかんたんにつくる具体的手順
- 入力用パーツを配置するための土台をつくる
- 各コントロールには必ず「名前」をつけていく
- オブジェクト名をつける際のちょっとしたコツ
- 作った入力フォームを立ち上げるには
- クリックボタンを配置する
- コントロールの位置やサイズを調整する方法
チェックボックスやプルダウンメニューも自由自在に
- ラベル ~コントロールの項目名や説明を表示する
- テキストボックス ~文字や数値を入力する
- コンボボックス ~選択肢から入力できるようにする
- リストボックス ~選択肢から複数を入力できるようにする
- チェックボックス ~該当するものをすべて選んで指定する
- オプションボタン ~複数の選択肢から1つだけを選ばせる
入力内容をシートへ転記する
- シートの何行目にデータを入力するかを決める
- チェックボックスのチェックの有無の判定とセルへの転記を行うには
- テキストボックス,コンボボックスの内容をセルに転記するには
- リストボックスの値をセルに転記するには
- オプションボタンの選択をシート転記するには
- OKボタンをクリックしたらユーザーフォームを閉じるには
- 続けて入力できるようにするには
- 入力フォームへ情報を呼び出して修正や確認ができるようにする
入力項目の数が非常に多くて大変な場合はどうするか
- 項目名のセルに「名前の定義」機能で名前をつけ,その名前はセルの値をそのまま使う
- コラム セルにつける名前の規則
- 各コントロールの内容はシートの何列目に転記すればいいのかを自動設定する
- データは「入力」と「蓄積」と「出力」で場所を分ける
第9章 「保存せずにファイルを閉じちゃった……!」という悲劇をなくす ~イベント処理
うっかりミスを防ぐ仕組みの作り方
- ボタンをクリックしなくても自動的に動き出すマクロも作れる
- 保存してない場合はファイルを閉じれないようにするには
- 特定のシートが選択されたら確認メッセージを出すには
かゆいところに手が届く処理のポイント
- セルをダブルクリックしたら色がつくようにするには
- セルの値を変更したら何かが起こるようにするには
- ブックを開いたら自動的に何かが起こるようにするには
第10章 全体像の整理とこれからのために知っておきたいこと
実際に読み書きするVBAという言語の全体像
- 単語の4分類
- 値(あたい)
- 「処理」の文型の3種類
- 6つのサンドイッチ構文
- いろいろな記号
本文で解説していない2つのサンドイッチ構文
- For Each構文
- Select Case構文
変数について理解を深める
- 変数の「型」とは ~宣言してもいいけど,面倒ならしなくてもいい
- 変数の型の指定はしなくていい,ただ意味はわかったほうがいい
- 複数の値を入れられる変数「配列」
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