なんでもPythonプログラミング 平林万能IT技術研究所の奇妙な実験

書籍の概要

この本の概要

「Python×サイエンス=楽しいプログラミング」身の回りにあるデジタルガジェットをPythonでプログラミングしたい! スマホでも気軽にたのしくプログラミングしたい! そんな衝動に駆られることがありませんか。Pythonは機械学習や統計やRとか,小難しいことに使うばかりではありません。プログラミングしたい人にとって自由にコーディングできるすばらしい言語体系なのです。目の前の事象を科学で分析し,Pythonでプログラミングすると,爆発的に面白い世界が広がります。スマホと組み合わせることもできるので,身近な環境で試すこともできます。なんでもPythonプログラミングしてみませんか? きっとコンピュータのパワーを使うたのしさにも目覚めるでしょう。本書を片手に未知の力を手に入れましょう!

こんな方におすすめ

  • 機械学習に使うだけでなく,なんでも自由にプログラミングしてみたいプログラミング初心者,高校生,大学生に

著者の一言

本書の内容を短く書けば,「プログラミングと少しの工夫で,やりたいことは何でもできる」というものです。目次を開けば,動脈硬化防止のための血管年齢診断から,遠くで輝く太陽の温度計測や,足もとにある日本列島の変形や地震解析まで……あらゆる分野を題材に“できる”ようにしていくのが本書です。
プログラミングの主役として登場するのは,大流行中のPython。使いやすいJupyter Notebookの形で,すぐに試すことができるものがほとんどですから,動作を実感して楽しむことができます。さまざまなトピック――たとえば,自分だけの音楽シンセサイザー環境を作り上げたり,渋谷駅地下街を3次元的に眺めたり,芸能人の体型分析をしたり……そんなことをしていくうちに,「Pythonを使っていろんなことができる!」と実感するはずです。
そして,あともう1つ。やりたいことが何でもできるようになるポイントが,「少しの工夫」です。具体的に言えば,やりたいことをできるようにする「解き方」や「作戦」です。本書に詰まっているのは,広く使うことができる知識や科学を使うことで,解きたい問題を,簡単に解く方法や作戦です。
数学や物理,音楽や工学……小学校から大学までに習っていく知識をうまく使えば,実現困難に思えることが驚くほど簡単にできたりします。そして,身の周りにあるものや100円ショップにある材料,あるいはスマホを組み合わせるだけで,「やりたいことをできるようにする」強力な道具も作り上げたりもできるのです。
つまり,本書を読んで手に入れることができるのは「Pythonプログラミング×知識や科学=何でもできる」ライセンスです。バラエティに富んだ題材をおもしろく読むうちに,いつの間にか魔法のライセンスを手にできる,それが本書です。

補足その他

本書で使用したサンプルプログラムはサポート情報からダウンロードしてください。利用する際は序章の解説を参考に,Python3 の開発環境と,iOSプログラムについてはPythonista(有料)を使用して環境構築してください。

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なんでもPythonプログラミング
本書『なんでもPythonプログラミング 平林万能IT技術研究所の奇妙な実験』は,ソフトウェアデザイン誌で2年にわたり連載してきたプログラミングと科学技術コラムの集大成です。

本書のサンプル

本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。

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目次

序章 本書の実験環境の作り方

第1章 光の研究

  • 1-1 スマホで血管年齢(動脈硬化)を診断してみる
  • 1-2 1.5億km先で輝く熱い太陽,表面温度をはかる!
  • 1-3 物体の材質感を決める「光の反射」をリアル再現

第2章 流体力学の研究

  • 2-1 泡が沈む!? ギネスビールの謎を解く!
  • 2-2 Pythonで世界の地図を使って街の風を流体計算

第3章 音の研究

  • 3-1 ステレオ音声動画の「音源方向」を可視化する
  • 3-2 Python/Pyoで万能シンセサイザーを作る

第4章 画像処理の研究

  • 4-1 「理想の肉体に変身できる」妄想カメラ
  • 4-2 銀塩写真をスマホカメラで再現してみる
  • 4-3 カメラを2台並べて「奥行きや色」を計測しよう
  • 4-4 WebGLや立体ディスプレイで立体質感表示する

第5章 AR(Augmented Reality)の研究

  • 5-1 「本当なら見えるはずの星空」を景色に重ねて映すカメラを作る
  • 5-2 災害から犯罪情報まで「電脳メガネ」で眺める
  • 5-3 風速や磁場を可視化するAR拡張現実ソフト
  • 5-4 イヤホン端子と電子工作でスマホ機能を拡張する

第6章 三次元画像処理の研究

  • 6-1 スマホのカメラで三次元立体顕微鏡を作る
  • 6-2 スマホセンサ値で「三次元移動経路」を記録する
  • 6-3 多視点撮影や動画撮影から三次元空間を作り出す
  • 6-4 多視点撮影で「自由視点画像」を作ってみよう

第7章 物理計算の研究

  • 7-1 カメラで「ビリヤードのボール軌道」を予測する
  • 7-2 「バスケのフリースロー」で学ぶ物理計算
  • 7-3 プレート境界で揺れ動く日本列島を可視化する

第8章 数学と分析の研究

  • 8-1 手回し計算機で「円周率計算」に大挑戦
  • 8-2 「身長・体重分布」を調べる「タレントの真実」をPythonで明らかにしてみる
  • 8-3 アイドルの公称数字を統計分析してみよう
  • 8-4 Jupyter Notebook上で大都市周辺の人流分析
  • 8-5 Pythonで東証株解析をしてみよう

著者プロフィール

平林純(ひらばやしじゅん)

京都大学大学院理学研究科修了。画像処理技術関連の開発やコンサルティング,科学実験サポートなどを行っている。日本画像学会フェロー。
 著書に『信長もビックリ!?科学でツッコむ日本の歴史~だから教科書にのらなかった~(集英社)』『論理的にプレゼンする技術[改訂版]聴き手の記憶に残る話し方の極意(SBクリエイティブ)』『思わず人に話たくなる「確率」でわかる驚きの日本(監修/廣済堂出版)』『史上最強科学のムダ知識(技術評論社)』など多数。
また,「タモリ倶楽部」「世界一受けたい授業」「明石家電視台」など,数多くのテレビ番組にも出演。