Claude CodeによるAI駆動開発入門
- 平川知秀 著
- 定価
- 3,080円(本体2,800円+税10%)
- 発売日
- 2025.12.5
- 判型
- A5
- 頁数
- 320ページ
- ISBN
- 978-4-297-15275-8 978-4-297-15276-5
概要
2025年5月末に一般リリースされたAnthropic社が提供している「Claude Code」は、コマンドライン上で動くLLMによるAIコーディングエージェントです。これまでのAI開発支援エディタ一である「Github Copilot」や「Cursor」等他のツールとは全く違う開発体験が一気にエンジニアに受け入れられ、AI駆動開発のデファクトスタンダードになりつつあります。
本書は他の書籍に先駆けて、Claude Codeの基本的な知識から豊富な使い方まで幅広く解説します。さらに開発のためのおすすめのワークフロー、そして実際に動くWebアプリケーションをハンズオンで手を動かして構築しながら、新しい開発パラダイムを体験し、実践的に学ぶことができます。これからClaude Codeを学ぶ初心者はもちろん、従来の開発手法に慣れたエンジニアが、Claude Codeを使いこなしながらアプリケーション開発を行う「AI駆動開発」という新時代の開発スタイルへスムーズに移行できるようになる実践的な入門書です!
こんな方にオススメ
- AI駆動開発に興味があるが、実際に使ったことがない開発者
- 「Claude Codeで何ができるのか」を知りたいエンジニア
- 社内システムなどをClaude Codeで作ってみたい非エンジニア
目次
第1章 Claude Code入門と開発環境構築
1.1 AI支援開発の新時代
- 1.1.1 Claude Codeとは
- 1.1.2 Before Claude CodeのAI支援開発
- 1.1.3 これまでのAI支援開発の限界
- 1.1.4 AI 開発支援の登場によるエンジニアの新たなストレス
- 1.1.5 Claude CodeがCLIとして生まれた背景
- 1.1.6 Claude Codeの特徴
- 1.1.7 Claude CodeがもたらすAI支援開発から一歩進んだAI駆動開発
1.2 Claude Codeの料金体系
- 1.2.1 Claude Codeを使用する二つの選択肢
- 1.2.2 プランの切り替え
- 1.2.3 プラン選択の目安
- 1.2.4 メッセージ制限とセッション
- 1.2.5 プロンプトについて
- 1.2.6 モデルの選択と切り替え
- 1.2.7 コスト管理のヒント
- 1.2.8 まとめ
- Column トークンとは
1.3 アカウントの登録
- 1.3.1 サブスクリプションユーザー(Claude Account)への登録方法
- 1.3.2 APIユーザー(Claude Console Account)への登録方法
- 1.3.3 まとめ
1.4 環境構築とセットアップ
- 1.4.1 推奨環境
- 1.4.2 Claude Codeのインストール方法
- 1.4.3 初回起動と認証
- 1.4.4 アカウントの種類の選択
- 1.4.5 ブラウザからログインする
- 1.4.6 アカウントへの接続と承認
- 1.4.7 ターミナルセットアップ
- 1.4.8 フォルダの信頼確認
- 1.4.9 ターミナル環境との互換性
- 1.4.10 リポジトリの作成方法
- 1.4.11 Claude Codeで開発する際の基本ポジション
- 1.4.12 まとめ
1.5 はじめてのClaude Code
- 1.5.1 最初の一歩:基本コマンドをマスターする
- 1.5.2 ファイルの@インポート
- 1.5.3 CLAUDE.mdの活用術
- 1.5.4 最初に知っておきたい便利コマンド
- 1.5.5 コマンドの実行許可
- 1.5.6 パーミッションの書き方
- 1.5.7 Claude Codeの4つの動作モード
- 1.5.8 ディレクトリの種類
- 1.5.9 拡張思考モード(Extended Thinking Mode)
- 1.5.10 Claude Codeのアップデート方法
- 1.5.11 まとめ
第2章 5分でアプリケーションを作る
2.1 5分でアプリケーションを作る
- 2.1.1 ファーストプロンプト
- 2.1.2 ローカルサーバーを起動する
2.2 小さなアプリケーションをデプロイする
- 2.2.1 クライアントサイドアプリケーションをデプロイする
- 2.2.2. GitHub Pagesにデプロイする
- 2.2.3 Vercelにデプロイする
2.3 UIのデバッグをさせる
- 2.3.1 Next.jsでTODOリストを作ってみる
- 2.3.2 表示エラーを修正する 2.3.3 まとめ
2.4 テストコードを書いてもらう
- 2.4.1 テストコードの間違いの例
- 2.4.2 CLAUDE.mdにテストの注意点を記載する
- 2.4.3 まとめ
- Column コンテキストとは
- Column 会話をClaudeはどこまで覚えている?
第3章 MCPを活用したAIチャットボット開発 30分でAIチャットボットを作る
3.1 MCPサーバーに開発をサポートしてもらう
- 3.1.1 MCPサーバーとは
- 3.1.2 おすすめMCPサーバー
3.2 AIチャットボットを作る:要件定義編.md
- 3.2.1 要件定義のやり方
- 3.2.2 開発環境のセットアップと要件定義
3.3 タスクを管理しながら実装を行う
- 3.3.1 実行計画の重要性
- 3.3.2 指示のプロンプトのコツ
- 3.3.3 一気に指示すべきかどうか
3.4 エラーの修正と管理・デプロイ
- 3.4.1 Google Cloudの無料枠について
- 3.4.2 開発サーバー起動を行う
- 3.4.3 Claude Codeにエラーを伝える
- 3.4.4 日本語で文字変換時に投稿されてしまう問題を修正する
- 3.4.5 開発に便利なコマンドをまとめる
- 3.4.6 Claude Codeに作業内容を振り返らせる
- 3.4.7 インフラにアップする:Google Cloud編
- 3.4.8 デプロイエラーが直るまで修正してもらう
- 3.4.9 Atlas(MongoDB)を設定する
- 3.4.10 Cloud Runの公開を設定する
- 3.4.11 UI側で出ているエラーを見てもらいながら修正する
- 3.4.12 GitHub Actionsのエラーも解決してもらう
- 3.4.13 クラウド上のエラーログを直接確認してもらう
- Column Haiku 4.5の登場
3.5 追加実装をGitHub Actionsで行う
- 3.5.1 GitHub ActionsからClaudeに実装してもらう
- 3.5.2 Claude Code GitHub Actionsの設定の全体像と注意点
- 3.5.3 Claude Code GitHub Actionsの特徴と違い
- 3.5.4 スマホのGitHubアプリから開発する
- 3.5.5 まとめ
- Column なるべくLLMが得意なライブラリを使う
第4章 並行処理とサブエージェントを使った開発手法 半日で社内システムを開発する
4.1 コンテキストウィンドウを理解する
- Column `clear`コマンドをいつ実行するか
4.2 大きなシステムを開発するためのその他の知識
- 4.2.1 バックグラウンドタスクについて
- 4.2.2 任意のタイミングで時間のかかるBash実行をバックグラウンドに追いやる
- 4.2.3 WorkSpaceを追加する
- Column なるべくデータベースも無料で使うには
4.3 要件を考える
- 4.3.1 日報システムの要件を定義する
- 4.3.2 CLAUDE.mdに@インポートでファイルを追加する
- 4.3.3 インポートにおける注意点
- Column CLAUDE.mdの肥大化
4.4 ガードレールを用意する
- 4.4.1 ガードレールの例
- 4.4.2 定義からコードを生成する
- 4.4.3 使用技術の追加
- 4.4.4 Huskyでコードを守る
- 4.4.5 CI/CDを設定する
- 4.4.6 まとめ
4.5 タスクを分割して実装してもらう
- 4.5.1 GitHubのIssueに上げてもらう
- 4.5.2 Issueを実装してもらう
- 4.5.3 Claude Codeにレビューしてもらう3つの方法
- 4.5.4 まとめ
- Column ワンショットアプローチと反復アプローチ
4.6 並行処理のコツとサブエージェント
- 4.6.1 Git Worktreeによる並行処理
- 4.6.2 Git Worktreeの基礎知識
- 4.6.3 並行処理のコツ
- 4.6.4 lint-stagedをサブディレクトリでも動かす
- 4.6.5 ターミナルを複数出す
- 4.6.6 Git Worktreeの後始末
- 4.6.7 複数セッションのその他の注意点
- 4.6.8 専門家としてのサブエージェントを使う
- 4.6.9 どんな時にサブエージェントに活躍してもらうか
- 4.6.10 サブエージェントにコードを書いてもらう
- 4.6.11 まとめ
- Column プロンプトエンジニアリング
4.7 カスタムスラッシュコマンドとHooks
- 4.7.1 カスタムスラッシュコマンドを活用する
- 4.7.2 Hooksを活用する
- 4.7.3 高度な機能をプロンプトで使う
- 4.7.4 並行処理を使って処理を進める
- 4.7.5 Issueを一通り実装した後のデバッグ
- 4.7.6 Agent Skillsを活用する
- 4.7.7 まとめ
- Column `output-style`スラッシュコマンド
第5章 セキュリティと応用的な活用
5.1 Claude Codeのセキュリティ設計を理解する
- 5.1.1 実装されているセキュリティ対策
- 5.1.2 Claude Codeによるセキュリティ分析機能
- 5.1.3 セキュリティレビューのGitHub Actions統合
- 5.1.4 ユーザーが知るべきデータプライバシー
- 5.1.5 コンテナ実行
- 5.1.6 サンドボックス化
- 5.1.7 ユーザーの責任
- Column エージェンティックワークフローとフローエンジニアリング
- Column プラグイン
5.2 チーム開発での活用知識
- 5.2.1 設定のプロジェクト共有
- 5.2.2 AWS BedrockやGoogle CloudのVertexAIでの活用方法
5.3 Claude Codeの応用的な使い方
- 5.3.1 デザインからコンポーネントを作るFigma MCPサーバー
- 5.3.2 並行ターミナル処理に特化したライブラリ
- 5.3.3 Claude Codeをヘッドレスモードで使用する
- 5.3.4 仕様書駆動開発
- 5.3.5 Claude Code on the Web
5.4 Claude Codeの今後と展望
Appendix スラッシュコマンド一覧
- 索引
プロフィール
平川知秀
株式会社en-gine代表。東京と福岡を拠点に、生成AI・クラウドアーキテクチャ・LLMエージェント技術を活用した業務システム・SaaSの設計開発に従事。Domain-Driven Design(DDD)やClean Architectureに基づく堅牢な設計思想と、Firebase GenkitやMastraなどを使ったエージェント組み込みの業務アプリケーション開発など、最新のAI開発基盤を実践的に組み合わせる手法に詳しい。
現在は、AI と人間の協働による「AI 駆動開発(AI-Driven Development)」の普及を目指し企業支援・教育活動も行いながら、AIエージェント技術、Flow Engineeringを組み合わせた次世代の開発プロセスを探求している。